Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

Twang!

2006-10-04 16:02:20 | 音楽・楽器
YouTube を見ていると、ときどきギターの腕自慢みたいな人の映像が
出てくる。見ていると、確かにうまい。イングヴェイ・マルムスティーンや
スティーブ・バイ、ジョー・サトリアーニみたいなハイテクソロを
すらすら弾いている。よくそこまで弾けるな、と感心するくらい。

んで、そういう映像を紹介しているスレッドでは、決まって議論が起きる。
あれくらい弾けて当然とか、あんなの何の意味もない、とか。
私はどちらかというと、「弾ければ楽しいだろうけど、プロになるのに
あそこまで弾けないといけないかといえば、全然そんなことはないだろう」と思う。

それはちょうど、ドラえもんとドラゴンボールとゴルゴ13そっくりの絵を
描けるようになったら、とんでもなく優秀な漫画家になれるかといえば、
まったくそんなことはない、というのと同じこと。それこそ、こないだ
盗作が発覚したどこかの絵描きさんと同じことで、自分らしさがなくなってしまう。

私も高校生の頃は、1小節にどれだけの音を詰め込むことが出来るか、
みたいなギタリストに憧れていた時期があるので、ああいうプレイを
目指して練習していた時期もあるし、ああいうのに憧れる人の気持ちもわかる。
しかし、やはり歳を取ると指がついていかなくなるし、実際空虚な気持ちに
なってしまうものだ。

リードギターというのは、文字通り全体をリードするようなプレイで
あるべきで、バンドのメンバー全員、それに聞いている観客の気持ちを
盛り上げるようなプレイこそが理想的なはず。1音1音がはっきりわかり、
聞いている人が思わず口ずさみたくなるような美しいメロディーやかっこいい
メロディーであれば最高。

速いプレイには緊張感を生み出す効果があるのは確かだが、ず~っとやっていると
グリッサンドの連続をやっているのと同じで、退屈でしかない。だから最近は、
あの手のハイテクギタリストというのは、味オンチな板前さんと同じような
ものだと思っている。包丁の技術は素晴らしいが、料理作らせると猫またぎな
ものしか作れない、というような。