新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

底上げの教育と個々人の能力を引き出す教育を:より良い教育から経済を立て直す

2017-07-15 12:51:36 | 教育

こんにちは

 

今日は久々に土曜日に仕事がありませんでした。とりあえず、床屋に行ってきたのですが、可能であれば少しマッサージか何かリラックスできるところに行きたいなぁと思っております。

 

コメントでカブトムシの話題をいただきましたので、ご報告がてら・・・。

 

1週間ほどの出張前に成虫になっていた10〜20匹のうち、メス10匹が力を合わせて脱走したらしく・・・(汗

 

玄関のドアを開けると・・・

 

仰向けになったカブトムシが・・・・(汗

 

家の中を探索すると色々なところでカブトムシがひっくり返っており、一番恐れていた事態が起きたわけでした。

 

とはいえ、その後もカブトムシは次々と成虫になり、50匹以上は確保しております。近くのお子さんたちなど欲しい方に配っております。喜んでくれるので、本当に嬉しく思っています。残りは来週の土日に仕事で釧路に行く際に、お子さんたちに無料配布予定です。

 

ただ、エサ代がバカにならない。カブトムシはいっぱい食べるので、50個入りの昆虫ゼリーが1日で無くなります。仕方がないので、バナナも一緒に放り込んでいますが、朝には無くなっているという(笑

 

さて、カブトムシ話はこの辺で終わりまして、少し教育関係の記事を紹介します。僕も同感ですので。

 

二児の父 パックンが、日本の小学校の授業で感じる違和感とは?

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170713-00010003-tokyofm-life

7/13(木) 17:01配信

 

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。


(略)

アメリカ出身のパックンは現在二児の父。ふたりとも日本で普通の公立小学校に通わせているそうですが、「日本の教育制度は高く評価しているんですよ」と言います。
その理由は日本に幅広く分厚い中間階級があるのも教育のおかげだと分析し、「常識が行き届いているし、底上げ教育としてみんな最高の教育を受けていると感じます」とパックン。

しかし、その一方で「底上げはできているけど、天井を下げている」と感じるとか……。

(略)


「時間のロスというか、その子にあったレベルの勉強をしてもいいんじゃないか」とアメリカ式の教育との違いを指摘していました。

さらにもうひとつ、パックンが小学校の授業で違和感を感じるのは「時間のかけ方」。欧米に比べると効率が悪いところがあると言います。

(略)

フィンランドでは子どもひとりひとりに対するケアが分厚く、クラスも少人数で約15人程度。その教育法が功を奏し、今では世界でもトップクラスの学力を誇っています。
そして、もともとは欧米諸国に比べて経済状況も芳しくなかったものの、教育に時間と力を注ぐことで経済を建て直すことができたとパックンは話します。

決して日本の教育が悪いわけではありませんが、まだまだ改善の余地はあり。パックンも「日本は資源がそんなにないと言われているなかで、人材が一番の資源だと思って、もっともっと教育に効率よく力を入れていただきたいと思っています」と締めくくっていました。

(TOKYO FM「クロノス」2017年7月11日放送より)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最後の「日本の資源は人材」というのは僕も同じように思うところです。明治維新も和魂洋才ではありませんが、日本人の良いところ(精神的なところでしょうか)に、当時はより高かった西洋文化が加わってできたものだと思っています。

過去にも教育・人材育成が大事というような話は書いてきたつもりです。

教育の無償化について:できれば教育体制の改革も(教師の待遇改善、ランクわけなど)

財務省がいつも目先の利益にとらわれる:教育などは国民全体が受けやすいように改革すべきである

子供は「本当にそうだ」と思うことを、褒めてあげれば伸びていくと思う

教育をどのように変えるべきか(追加小咄:医療ミスは隣りあわせ)

めざす教育:賛否両論だろうな

日本の財産は人:時代の変化に合わせた教育改革を(これがほぼ同じ内容を書いているかも)

→過去の「全員が一定レベルを同じようにできるようになる教育」も僕は必要だと思います。しかし、将来的には「個々に合わせた、個々人の能力を引き出す教育」が必要だと思っています。

(中略)

過去の日本の教育は1つの答えを全員が求め、導き出す。この全体が同じものを出せるということは・・・おそらく日本の大量生産、日本の高度経済成長を支えるものになったのではないかと思います。

(中略)

この「パターン化」で対応できるものは「コンピューター」の時代、「情報化産業」の時代においてどれほどの意味を持つのだろうと思っています。 

 

コンピューターと「パターン化可能」なものを人が競っても勝てるわけがありません。

しかし、100通りのパターンがあり、その最速のもので答えを導き出すことができたとしても、新たなパターンを作り出すことはできない。 

 

だからこそ、教育の質を変えなくてはならない

(引用終わり:自分の文章だけど)

医療・教育・社会福祉の重要性:倉廩実ちて則ち礼節を知り、衣食足りて則ち 栄辱を知る

 

 日本の教育、社会福祉システムを変えていくこと。そこが最終的には「少子化からの脱却」につながり、「購買意欲や国内消費の上昇」につながり、経済が回り始めるきっかけになるかもしれないなぁなどと勝手に思っています。

 

教育や社会福祉、そこに目を向けて欲しいなぁと思います。まぁ、政治の信用が落ちているせいで、どんなに良いものを作っても信用できないから貯金は動かさないということになるかもしれませんが・・・。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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それでは、また

 

 

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16 コメント

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ううっ (女王様)
2017-07-17 03:41:37
玄関開けてその昆虫ゴロゴロの地獄絵図は‥> <
独身貴族だからできることですよ。 奥方がいらしたら卒倒モノです。
女性は大半 ムシが嫌いなので
殺虫剤撒くかホウキで掃き出すか‥。

毎朝ワンコ散歩に立ち寄る公園に 土に穴がポコポコ。
見上げる木に(腰痛だからあまり見上げられないけど) セミの抜け殻がたくさん! 抜け殻でもムズムズしちゃいます。
そして 中には羽化する途中で息絶えたセミも落ちていたり、そこに群がるアリにまたゾワーーっと。
ムシが大嫌いでも夏虫の儚さを感じますね。
とりあえず テレビのヒアリの映像はやめてほしい。 本当にシャレにならないくらい、見てるだけでむず痒くなるので即チャンネルを変えます。

アンフェタ先生のカブトムシ、近くの保育園とかに差し上げたらいかがでしょう?
幼稚園は夏休みになっちゃいますから保育園。 男の子は喜んでくれますよ。
ちゃんと飼い方を教えて、冬は越せないことも。
命を学ぶ初歩に カブトムシやクワガタはいいと思います。

例の 海老蔵さんの坊やも カブトだかクワガタだかに熱中しているようです。
闇雲にオスメス揃えて繁殖を虎視眈々と狙っているんだと思いますけど、そうは簡単にいかないような。
アンフェタ先生 教えてあげてください(笑)。

パックン氏の 天井が下がるというニュアンスがちょっとわかりにくいんですけれど。
日本の教育は、偏差値が根底にある以上仕方ないと思っています。個性や特性を伸ばすのは理想論にはちがいない。
カリキュラムをこなすには 致し方ないでしょう。

私自身 自慢になりませんが、中学の通知表で5から1まで全てありました(ちゃんと5段階ですよw)。
これを全然褒められなかった。
むしろ 「5があっても1もあれば意味はない」「むしろオール3のがマシ」 と完全否定で斬られてガッカリした記憶がありました。
バカバカしくて勉強が嫌いになった瞬間でした。
偏差値教育とはそんなものですね。

日本の学校教育は 決して世界的に見ればレベルは低くないはずです。
外国には 字の読み書きもできない子供もたくさんいます。 文化的に高水準なのは義務教育ならではでしょう。

が、しかし。
教育水準は高くても 教養が足りない人間が多すぎるような。
「教育」と「教養」は似て非なるものですね。
いい書物や 音楽や美術に触れて得る教養。
先人の教えから学び、考えて創造する教養。
そういう点が欠如しています。大人も含めて。
「知識」と「知性」も微妙に違いますね。 学歴だけ高くて知識があっても 知性がないと中身がスカスカな人間になってしまう。
最近のお粗末な政治家を見ていると つくづく感じます。
知性、教養、品性。
学業だけでは身に付かないこの三本柱が 人となりを浮き彫りにします。
テレビ等が、タレントのアホさやガラの悪さを 面白いと扱うことにも問題はあるでしょうけれど‥。

知性や品性を高める指導を学校からしていかないと、この国は本当にレベルが下がってしまいます。
豊かな国とは何か? 考えていかなければならないでしょう。
まあ 品性はいくつになっても改めることは出来ます。
自分自身ももっと心掛けていかなければ と反省中です。
返信する
地獄絵図(笑 (アンフェタミン)
2017-07-17 19:41:37
>女王様さん
こんばんは、コメントありがとうございます。

妻がいる場合はこんな危ないことはしていないと思います(汗
多分。

セミは嫌いな人は嫌いですよね。某後輩(女医)が帰宅路にセミがいっぱいいると男の後輩を呼び出して、帰ってました。うちの妻も家の前でセミが飛び回っているときは、僕を呼びました(笑

カブトムシは今日も近所のお子さんにオス・メスペアでプレゼントしたのですが、来週末に提供する予定です。余った場合は幼稚園や保育園ですね。ありがとうございます。

僕も中学の通知表は2〜5までありました。別にオール3よりも苦手科目と得意科目があってもいいと思いますけどね。

日本の識字率は高いですよね。明治維新から高いですしね。
教育と教養、確かに違いますね。教養を高めるのは難しいと僕も思います。知識と知性もなるほどと思いました。

僕もこれから精進していきたいと思います。

また、コメントいただければと存じます


返信する
一般人ですが投稿してもいい? (アリス)
2017-07-18 06:08:15
赤白血病AML-M6bの息子を持つ母親です。ガラケーからスマホに変えたばかりでこれで投稿できてるのかわかりませんが。 とりあえず投稿。
返信する
コメント大歓迎です (アンフェタミン)
2017-07-18 06:21:34
>アリスさん
おはようございます。初めまして。コメントありがとうございます。

個人情報などがわからない範囲で、情報を伺えましたら、返答ができる範囲内でお返事いたします。

このブログは多くの患者さんやご家族からコメントをいただいておりますので、いつでもご利用ください。時々個人情報を入れてしまっている方がいて、困ることがありますので、そういったものはお控えください。

また、コメントいただければと存じます
返信する
お仲間に入れて下さい! (アリス)
2017-07-18 12:09:48
先生、早々にお返事ありがとうございます。率直にききます。赤白血病のb型は3ヶ月以上生きてる人はいない、と病院で言われましたが本当でしょうか?息子は去年5月に発病して8月に妹から移植をして、11月に退院しましたが年末に再発。2月に妹からリンパ球をもらい、今は通院で輸血してます。一見病気に見えないほど元気です。
返信する
そんなことはないかと・・・(汗 (アンフェタミン)
2017-07-18 20:59:50
>アリスさん
こんばんは、コメントありがとうございます。

まず、WHO2016ではなく、今までの診断基準で話をしていきますと、M6aとM6bは2:1くらいでM6aが多いです。論文にもよりますが、もう少し多いかもしれません。
そういうこともあり、M6bだけの情報は限られていますが、赤白血病(M6)としてのデータはいろいろあります。日本国内だとM6の16歳以上の5年生存率は40%はあったと思います。

一方でM6aとM6bはM6bが予後が悪いのは確かです。アメリカのMDアンダーソンがんセンターの108人のM6患者を解析した情報では、完全寛解に至る率はともに60%前後とさはありませんが、中央生存期間(半分の人が死ぬ期間)はM6aが39週間に対してM6bが15週とされています。3ヶ月以上生きている方は半分はいることになります。

もしかすると主治医の先生は「中央生存期間」が3ヶ月前後とおっしゃっていたのかもしれません。しかし、M6bは予後がかなり悪いです。ただ、0ではありません。少なくともこの論文でも30人中1人は長期生存(おそらく200週以降1200週まで再発していないので、完治かと)しています。

このデータは1980年から2008年までの患者さんですので、最新の治療を行なっているわけではありません。そういう背景も考慮する必要があります。

今更ですが、僕も論文のデータでは5年生存率0%になる方も、移植後9年経過した今でも再発していません(というか、もう経過観察終了したと聞いています)。
移植後にすぐ再発しましたが、2回目の移植でうまくいって完治した方もいます(ただ、一般的に再発までの期間が短いというのは治療効果が少ないということを意味しています)。

ドナーリンパ球輸注(DLI)を行い、少し状態が良くなっているようですので、主治医の先生とよく相談されてください。輸血しながら移植やDLIのダメージを回復させるのは重要だと思います。あとは完治を目指すのか、共存を目指すのかなど作戦は患者さんやご家族がどうしたいかというのも大きな要素かと思います。

ただ、主治医の先生は「病状」をわかって対応を決めていらっしゃるはずです。主治医の先生と相談するのを第一にしてください。

僕はそれ以上のことは申し上げることはできません。

また、コメントいただければと存じます
返信する
おはようございます (アリス)
2017-07-19 06:41:42
中央生存期間、初めて見た言葉です。去年入院した時は4月に来たばかりの新しい若い先生が担当(もちろん背後に科長がついて)だったのですが今年の3月いっぱいで元の大学病院に帰ってしまい、そこで科長が担当になりました。若い先生方はもともと1年で帰ることになってたようです。主人も「息子がやっと心を開いて信頼関係が出来つつあったのに、残念」といってました。私は病院のそのシステムが全く理解できませんでした。 で、クリーンエリアのベットが20位、準クリーンエリアに20位、常に満床。それを科長と部長と1年でかわる若い先生の3人で診察しながら外来やってます。だから先生も忙しくて私達も外来にいっても5分以内で帰るようにしています。(待ってる患者さんがたくさんいるので申し訳なくて余分なことを聞けない) だから特定疾患や障害者にあたるか…とかもまずは県庁や、がん支援センターなどに聞きにいきました。でも結局は医者の診断書次第、といわれ思いきって最短で「なにか行政の支援は受けられませんか?」と聞いたら「ないです、なぜなら癌だから」といわれました。悲しい。私の勤務先の癌になった人が「お金のある人はそれだけで治る可能性が僕達よりも広がるんだよ」と言っていました。それだけじゃないのはわかってますが少し………不公平とおもってしまった私です。
返信する
少ないですね(汗 (アンフェタミン)
2017-07-19 06:59:06
>アリスさん
おはようございます。コメントありがとうございます。

血液内科医(若手含む)が3人で、40床は医師が少ないですね(汗
特に移植を行なっているのであれば。まるで僕の若い頃を見ているようです・・・。

病院のシステム、大学などを含めてはそこの研修制度に依存しますのでなんとも言えませんが、血液内科医は基本的に最も少ない診療科の1つなので(内科では最も少ない)・・・。

がんというのは難しい病気ですが、患者数は多いのであまり支援がないのですよね。本当はもっと色々あれば良いのですけど・・・。支援があれば国民も安心して働けますし、お金も使えるようになるのですけど。

ちなみに前のコメントで16歳以上のM6のデータは骨髄移植のデータでした。血縁者の移植データだったと思います。

また、コメントいただければと存じます
返信する
おはようございます (アリス)
2017-07-19 13:25:02
1年と少々何かあるたびGoogle先生でいろいろ調べてましたがなかなか難しく理解できませんでした。アンミン先生と呼ばせてください!これからブログを読ませていただきます。宜しくお願いします‼ちなみな私の仕事は葬儀屋です。
返信する
カブトムシ (むさこ)
2017-07-19 23:12:43
鉄欠乏性貧血の記事で質問をさせていだいたものです。お世話になっております。

カブトムシのお話、微笑ましく拝見してました。
昆虫に詳しくはないのですが、少し気になったので…
お子様たちにプレゼントするカブトムシは、繁殖個体の野外採集地とは離れた所になるでしょうか?
生物多様性保全の観点からすると、離れたエリアで逃げたり、放されたりすると遺伝子の撹乱になってしまうので、ぜひお子様たちには「外に放したり逃がしたりしないで、最後まで大切に飼うって約束だよ」とかお話いただけたらなと…
すでにそうされてましたら、老婆心すみませんです。

と、ここまで書いて、あれ?北海道ってカブトムシの自然分布域だったっけ?と思ってググッたら、北海道ではカブトムシは国内外来種なのですね。
釧路ではこんな調査も(数年前ですが)
https://twitter.com/kushiro_museum/status/466850427263131648

飼えなくなった生き物を外に放す人がいて、外来種問題や外来種でなくても生態系の撹乱が生じたりする原因になっているので、小さなお子様が身近な生き物を飼う際に、自然に関しての知識を得たり理解をしてもらえるきっかけの1つになるといいなぁと思います。

長々と失礼しました。すでに、ご配慮されてらっしゃることでしたら、恐縮です…。
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