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新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

勤務医の労働時間ガイドライン

2012-03-29 20:45:27 | 医療

こんばんは

 

今日は朝7時過ぎから英語、その後は資料作成、健康管理業務などをやり、仕事が終わってから走りに行っておりました。日が長くなってきたので夕方に走ったりするのも、やりやすくなりました。

やはり体を動かすのは心身両面に良いと思います。

 

先程、M3の医療ニュースを見ていたら

「医師の健康確保、医療の質向上に不可欠」

日医委員会、「勤務医の労働時間ガイドライン」作成を提言
という記事がありました

ということで、そのガイドラインを紹介します。

出典は「勤務医の健康支援に関するプロジェクト」です。10ページから見てみてください。

 

2.医師の労働時間の適正化を図る目的
勤務医の労働時間等が適正に設計され、管理されることの重要性は論を待たないが、少なくとも次の3 点をその理由としてあげることができる。

表1 医師の労働時間を適正に設計し、管理、適正化する意義
1. 医師の健康は医師自身のみならず、その家族、社会にとって重要である
2. 勤務医の健康確保は、医療の質の向上を図り、患者安全と国民の健康を確保する基盤となる。
3. 勤務医がその専門性を十分発揮できる勤務設計、労働時間管理を行うことは、労使の自主的な合意形成によって支えられた診療所・病院(事業場)の健全な事業体運営にとって不可欠である。

 

3.医師の労働時間ガイドライン作成にあたって考慮すべき点
上記の点を踏まえ、勤務医の健康支援のための労働時間ガイドラインのあり方を検討するにあたっては表2の7 点を考慮して取り組むべきである。

表2 わが国における医師の労働時間ガイドライン作成にあたり考慮する点
1. 労働時間・勤務体制の改善が勤務医の健康確保、安全な医療につながる点を管理者が確認し、宣言する
2. 労働時間・勤務体制を見直すにあたっては、複合的なチームを作り取り組む。特に、安全衛生委員会等の職員の安全健康について検討する場やすでに設定されている会議を活用する。
3. 見直し・改善のすすめ方は、段階的改善を重視し、勤務医の勤務条件の底上げを目指した取り組みとする。現状把握、対策立案、実施、見直しの段階的ステップを設定する。
4. 管理者の責任において労務監査としての労働時間の見直しを行う。特に労働基準法32 条、37 条を中心に見直す視点は以下の5 項目である
1) 労働時間管理に関する勤務医への周知の有無
2) 労働時間の適正把握
3) 労働時間・休憩・休日の取り扱い(外勤・アルバイト)
4) 36協定(残業に関するとりきめ)
5) 割増賃金(時間外手当、宿直・日直の取り扱い等含む)
5. 勤務医の労働時間に関するわかりやすい自主的な働き方のルール定め、その運用を確認する
6. 労働時間等の見直しと併せて勤務医の診療体制・業務配分、環境改善、業務負荷軽減策、勤務医の過重労働・メンタルヘルス対策等の健康管理体制を見直す
7. 見直すにあたっては社会保険労務士等の専門家助言を得る

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といったような内容が書かれています。36協定も書かれていますが、まぁいろいろ書かれていますので読んでみてください。

 

その続きで、資料が出されていますがその中にもいろいろなことが書かれています。

表1 医師が元気に働くための7 カ条
1. 睡眠時間を充分確保しよう
最低6 時間の睡眠時間は質の高い医療の提供に欠かせません。患者さんのために睡眠不足は許されません。
2. 週に1 日は休日をとろう
リフレッシュすればまた元気に仕事ができます。休日をとるのも医師の仕事の一部と考えましょう。
3. 頑張りすぎないようにしよう
慢性疲労は仕事の効率を下げ、モチベーションを失わせます。医療事故や突然死にもつながり危険なのでやめましょう。
4「 うつ」は他人事ではありません
「勤務医の12 人に1 人はうつ状態」。うつ状態には休養で治る場合と、治療が必要な場合があります。
5 体調が悪ければためらわず受診しよう
医師はとかく自分で診断して自分で治そうとするもの。しかし、時に判断を誤る場合もあります。
6 ストレスを健康的に発散しよう
飲んだり食べたりのストレス発散は不健康のもと。運動(有酸素運動や筋トレ)は健康的なストレス発散に最も有効です。週末は少し体を意識的に動かしてみましょう。
7 自分、そして家族やパートナーを大切にしよう
自分のいのち、そしてかけがえのない家族を大切に

 

当たり前のことをと思われるかもしれませんが、僕が当てはまるのはほとんどないですよw

今はのんびりしていますが、昔は4時間前後の睡眠でしたし、休日も最初のころは年間で2日だし、頑張りすぎるなって頑張るしかない環境だしw

うつは…多分関係ないと思うけど、ストレスを発散しに行きたくても病院からの電話が怖くて走りに行けないし。Offということになっている日に池袋歩いてたら呼び出されるしw

7に関してはこれからは家族が増えた関係上、気をつけないといけないとは思うけど…・状況次第ですよね。

 

まぁ、勤務医の労働環境は基本的に悪い人は悪いです。僕は忙しい方が好きだし、患者さんにきちんと説明するためにはどうしても時間がかかってしまう。患者さんの家族が「病院に来たので医師から説明が聞きたい」と言えば、時間を作って説明するタイプでしたしね。

それを患者さんと家族の権利とするべきなのか、労働時間内ではないから対応不能とするべきなのか。社会的には後者が正しいのだろうと思いますが、どうしても患者さんや家族の気持ちを考えると説明する時間を作ってしまいます。

 

同僚・後輩から「患者さんから見て都合のいい医者になっていますよ」と言われたりしましたが、仕方がない。けど、そういう医者だと時間内では終わらないのですよね。困ったものですw

 

さて、この協定はどうなっていくのだろうなぁ

http://blog.with2.net/link.php?602868

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それでは、また。

 

 

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ありがとうございます。 (りー)
2012-03-29 21:36:42
そうですね。
私もなるべくは変えたくないです。
ただ新しい先生に診てもらうまで3ヶ月もあるため急変などないかとか白血球が血液疾患ならきちんと血液内科で診ていただいたほうが良いのかな?と思いました。
血液専門の先生は昨年と今月のCTで脾臓は人より大きいけど大きさは変わらないで、消化器専門の先生はハッキリ脾腫と言っていました。
難しいですね…

あと、一度主治医に骨髄穿刺の話がでた時に骨髄繊維症って可能性もあると言われたのですが、どんな病気なのか聞かず終いで気になるのですがやはり予後が悪い病気なのでしょうか?
返信する
Unknown (アンフェタミン)
2012-03-30 20:46:13
>りーさん
こんばんは、コメントありがとうございます

血液疾患であれば血液内科の医師にみてもらった方が良いと思うのですが、それは今の時点ではよくわかりません。
骨髄線維症であれば「巨脾」と言われるほど、脾臓が大きくなります。へその位置よりも下に脾臓がふれるとかですね。桁違いの大きさになっていきます。
また、以前も書きましたが血液中におかしな細胞(幼弱な細胞や変形した細胞)が出現します。

ちなみに予後が良いとは言えない疾患ですが、今まで伺ってきた話を総合すると、まず可能性は低いと思いますよ。

また、コメントいただければと存じます
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