新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

まさかの急性前骨髄球性白血病:勉強になりました・・・(汗

2019-03-30 10:32:57 | 医療
こんにちは

今日は後輩の結婚式があり、おやすみをいただきました。もう少ししてから出発する予定です。

先日の外来でどう見ても別の病気だと思った患者さんが、転院先で急性前骨髄球性白血病(APL)だったと連絡を受け、こういう症例もあるかと勉強になったところです。

確かにFDPが11くらいだけど少し上がっていた。転院調整先の先生方にも少し上がっているとは伝えていたが・・・感染の影響か、糖尿病があるから血栓でもあるのかと思っていました。あの微妙な上昇はAPLの兆候だったのか。ついでにLDHも正常上限だったし・・・。てっきり脂肪肝の肝酵素の影響とばかり思っていました。ついでに血球減少から1ヶ月の時間があるので・・ますますAPLではないだろうと思ったり(汗

転院調整をした先の医師がみんな「〇〇だと思いますので、移植も含めてという判断になりますが、現在当院では受け入れができません」と言っていた中で、まさかのAPL。

今更ですがAPLなら亜ヒ酸+ATRAで対応できたか・・・と結果論的には思ってしまいましたが、仕方がないかなと・・・(汗

末梢血は好中球がなくてリンパ球ばかりで芽球も前骨髄球もないんだもの・・・。

もし、一冊めの本を改訂する機会があれば、「FDPが軽度上昇している汎血球減少の鑑別に必ずAPLも入れること」という一文を加えることにしよう・・・。

その後の当直は1時間くらいしか眠れない忙しい当直で、そのまま翌日の研究会終了まで頑張っておりました。おかげさまでアラームの音に気がつかないくらいぐっすり眠っておりました。


ということで、そろそろ式場に向けて出発いたします。


いつも読んでいただいてありがとうございます。



それでは、また

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 看護師が一斉に妊娠:日本も... | トップ | 新年度:はや1年が過ぎました »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (女王様)
2019-04-01 08:28:24
あれ?
今度はコメント欄がある?
前回のアメリカのナース記事 書きたいのに欄がなくて、アンフェタ先生がコメント募集やめたのかと不安になりました。
gooサンの問題かしら。

APL‥。 これは治療がつらいやつですね。
自分が白血病と言われたときにいろいろ検索して これはイヤだ と思ったものです。
たしか 本田美奈子さんがそうだったかな? 白血病の中でも希少で難治性だったと記事がありました。 同世代でこんな病は衝撃でした。

医療に限らず「てっきり」とか思い込みは 危険です。 間違えちゃった では済まないこともままあります。
想定外もなくはないけれど 私もお金を扱う仕事どすから思い違いがないよう注意をはらわなければ と思っています。
その患者さん 無事治療に進めて良くなるといいですね。 同じ白血病仲間として心からお祈りします。

で アメリカのナース。
ステキな話ですよね。 アメリカらしい。 ベビーシッターが当たり前にある国だから復帰もしやすいですし。
日本はまず 身ごもったら保育園確保に奔走しなくちゃなりません。 有能なら余計補充が難しいし‥。
一方で 例の時間外が1,860時間まど認める という着地点に。
‥殺す気か? 時間外1,860て大企業の規制の倍以上ですね。 肉体と神経すり減る仕事で1,860を「認める」って 認めるとは偉そうに。
この上 研鑽や研究、勉強の時間なんか取れませんし 往復時間が勿体ないから病院に住んだほうが良さそうですね。

アンフェタ先生は 頭痛治まりましたか? やはり寝不足が祟ったのかも知れませんよ。 寝不足じゃない医師なんかいないでしょうけれど、年をとると身体はサインを出してきます。 無理が利かなくなります。
週1日はたっぷり寝る日 にしてもいいかもしれませんよ。

さあ 4月。 野球も始まりました。
わくわくなのに いまだにイチローロスから立ち直れません(涙)。
お疲れ様だけれど やはり彼のいないメジャーリーグ情報は虚しいです。

新年度はある意味 元日です。 心新たにいい一年が送れますように。
私も 新しい血内医師とうまくいけることを願って 気合い入れて参ります!
返信する
私も、まさかのAPLでした (Nao)
2019-04-01 16:52:04
私もAPLがマルクで見付かった時、末梢血には芽球も前骨髄球も出現していませんでした。
FDPも一桁でした。
白血球は1400で、好中球が少なくて、リンパ球が多かったです。
血小板は正常範囲内。Hbも10以上ありました。
入院してベサノイド飲み始めた頃、やっと前骨髄球が末梢血に出てきました。
その患者さん、なんとなく仲間意識を感じます(苦笑)

マルクをすることを決めた教授も、全くAPLは予想していなくて、別の血液疾患を考えていたと言っていました。
やっぱり、相当レアな発見タイミングだったんですね(汗)

そんな私も本退院からもうすぐ2年。
明日、外来で7クール目のアムノレイク処方予定です。
残り2クール、まずはやり切って、あとは神さまに任せようと思います。

新年度になり、新元号も決まり、色々と忙しくなりそうですね。
先生も相変わらずお忙しいようですが、適度に休息をとって無理のないようにお過ごしください。
返信する
APLは予後良好 (アンフェタミン)
2019-04-03 05:30:22
>女王様さん
おはようございます。コメントありがとうございます。

コメント欄に関してはGooの影響かHTLM版出ないやつにして試したからかはわからないのですが、コメント欄がないのですね(汗

コメント制限は特にしておりませんのでご安心ください。

女王様さんが考えられているのは急性リンパ性白血病(ALL)ですね。本田美奈子さんはALLです。

こちらは難治ですが、APLは抗がん剤だけでも治る様になった予後良好郡になります。

ナースさんの件はアメリカらしくて良いですよね。日本はどうしてこうシステムが悪いのか・・・。まぁ、謙譲の美徳や勤労の美徳みたいなものがあるからなのかと思いますが・

上の方はシステムを整えるのに頭を使って欲しいです(僕がこう書いていると、上の方になったら現場の意見を確認してシステム構築しないと・・という話になるのだろうな)。

頭痛はお朝まりましたが、まだ腰痛で大変です(新年度早々)。体調に気をつけながら頑張ります。

また、コメントいただければと存じます
返信する
Naoさんだったのですね (アンフェタミン)
2019-04-03 05:35:08
>Naoさん
おはようございます。コメントありがとうございます。

実は先週末はNaoさんの病棟担当だった(?)K先生の披露宴でした。その場で教授と隣の席だったので話をしておりましたが、今回のことも伝えたところ(母校に真っ先に電話したので)「そういうケースもあるよ〜」と言っておりました。

まさかのNaoさんだったとは(汗

と思っております。

教授も僕と同じ判断をされているかと(だと思います。なにせ教授になる前に直接指導を受けていた最後の人間なので、思考回路は同じ様なものでしょうし)。

アムノレイク内服も終わりに近づいたということで、完治されていることを祈念しております。

また、コメントいただければと存じます
返信する
Unknown (Nao)
2019-04-03 11:51:32
入院中に担当してくださったK先生は、結婚されてお子さんが生まれたと聞きました。
・・・のK先生でしょうか??

教授との話題に私の(病気の)ことを出していただけたとは光栄です(笑)
レアなケースとして認識していただければ幸いです。
先生とはお会いしたことが無いのに、繋がっている感じなのが、なんか不思議な気がします(^-^)

昨日、アムノレイク処方していただきましたが、実は先日から風邪をひいてしまっていて、その件伝えたら、症状が治まってから飲んでねって言われてしまいました。
早く飲み切ってしまいたい気持ちが大きいですが、ここは焦らずにまずは体調を整えたいと思います。

ここ数日、寒暖の差が激しくて体調を崩しやすいので、先生も気を付けてお過ごしくださいね。
返信する
僕も風邪気味?です (アンフェタミン)
2019-04-08 21:26:23
>Naoさん
こんばんは、コメントありがとうございます。

そのK先生です。素晴らしい結婚式でした。

どういうわけか、僕も体調がイマイチです。この時期寒暖差が激しくて、風邪を引きやすいのでしょうね。

お互い身体に気をつけて頑張りましょう。

また、コメントいただければと存じます
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

医療」カテゴリの最新記事