新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

舛添厚労相、「国の形を変える必要」 :期待しています

2008-04-10 21:55:13 | 医療

こんばんは

さて、今は明日の出発準備をしております。

明日から内科学会のため東京に行きます。 しかし、内科学会がメインというよりは、明日の飲み会(w)と明後日の勉強会+シンポジウム+飲み会が今回の東京行きのメインですね。

勉強会で僕も話す事になりましたので、スライドの準備やら何やらの準備が大変です。といっても、個人的にはもう準備OKというところですけど・・・・。

さて、今日はCBの記事をご紹介します

舛添厚労相、「国の形を変える必要」  

厚生労働省はこのほど、「安心と希望の医療確保ビジョン」会議を開き、地域医療に取り組む3人の院長から意見を聞いた。席上、舛添要一厚生労働相は地域医療の在り方について、ネットワークや連携を重視する考えを改めて強調し、「医療について国の形を変える必要がある。47都道府県では医療資源の密度を緊密化できない。国の形にかかわるような大掛かりな仕掛けが必要」と述べ、現在の保健医療圏などを見直す必要性を示した。  

この会議は、長期的な視点から日本の医療の課題を整理する目的で、舛添厚労相が今年1月に設置した。  

6回目を迎えた今回のテーマは「地域医療」で、小川克弘氏(むつ総合病院院長)、草場鉄周氏(北海道家庭医療学センター理事長)、須古博信氏(済生会熊本病院院長)が意見を述べた。  

小川氏は「青森県下北圏域における地域医療に関する取り組み」と題して、むつ総合病院と近隣の医療機関との連携や医師の確保策などを紹介した。  

むつ総合病院は本州北端の「むつ医療圏」の中核病院で、病床数は486床と同医療圏で最大規模。慢性的な医師不足に悩まされている同医療圏における取り組みとして、小川氏は▽持続可能性の薄い医療機関は、病院から診療所への転換を図る▽隣接する大間町の「大間病院」(60床)に勤務する医師の負担を軽減するため、近隣の診療所を休・廃止し、大間病院に医師を集約する▽むつ総合病院は定期的に大間病院を支援していく―などを挙げた。  

小川氏は、患者の心身の状況を全般的に把握するかかりつけ医や総合医などの「一般医」を育成することや、勤務医の負担を軽減する必要性を強調。勤務医の負担軽減の方法として、「医師がやらなければならない仕事は限られているので、スリム化が必要。認定看護師などに医師の業務を委譲していくべきで、現在の医師法を改正する必要がある」と述べた。  

続いて、草場氏が「若手家庭医の主張」と題して、医療法の中に「総合科」を位置付ける必要性を訴えた。同氏は京大医学部を卒業後、専門医よりも家庭医の道を選んで北海道の病院などで研修を受けた日々を振り返り、「何よりもつらいのは、患者さんから『先生のご専門は何ですか』と聞かれた時」と明かした。 

同氏は「標榜(ひょうぼう)科名はやはり内科、小児科になってしまう。患者への説明にも困ることがしばしばあり、学術的にも法的にも認知されていない現状がある」と述べ、家庭医療(総合科)専門医の養成プログラムの確立や、確かな指導力を持つ家庭医療(同)指導医の養成の必要性を訴えた。  

須古氏は「地域完結型医療の実現を目指して」と題して、熊本の連携医療の現状や今後の課題などについて意見を述べた。同氏が院長を務める済生会熊本病院(400床)は、熊本の中核医療を担う急性期病院で、回復期リハビリテーション病院と連携する「地域連携クリティカルパス」でも有名。 

同氏は今後の病診・病病連携の課題として、「連携ネットワークが質を上げているのか詳細な検討が必要だ」と指摘。具体的には、▽情報の共有化と発信連携データの細分化と分析教育や研修の受け入れの促進相互評価と協議の場の企画や運営―を挙げた。 

同氏は、連携する医療機関がそれぞれの機能を明確化して自院の情報を発信する必要性を強調し、相互の連携によって医療の効率化を図ることができるとした。

■ 舛添厚労相の意見 

ヒアリング終了後、舛添厚労相が意見を述べた。認定看護師などに医師の業務を委譲する必要性を指摘した小川氏に対しては、医師と看護師らとの役割分担の範囲を検討する研究会を発足させることに意欲を見せた。  

また、医療法の中に「総合科」を位置付ける必要性を主張する草場氏に対しては、「ダブルトラップで総合科と家庭医があっていい。ただ、標榜科の名前はさらに検討が必要だ」とコメントした。  

地域連携による医療の効率化の必要性について語った須古氏に対しては、次のように述べた。 

医療資源がある熊本だからできた気がする。ないところでは役割分担ができない。医療資源の適正な再配分が国単位でできるかと言えば、無理のような気がする。九州の場合、佐賀はどうか、福岡はどうか、長崎は、離島を含めてどうか。つまり、医療について国の形を変える必要がある。こう言うと道州制みたいな話になるが、47都道府県では医療資源の密度を緊密化できない。ちょっと国の形にかかわるような大掛かりな仕掛けが必要かなという感想を抱いた」

更新:2008/04/10 08:35 キャリアブレイン

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国の形を変える必要・・・ですね。必要はあるでしょうね・・・。

看護師さんにある程度の仕事を委譲するのは必要といえば必要ですが、それなりに責任が生じます。それをわかった上で、それを求めていく看護師さんになら可能かもしれませんが、国の命令で行うのであれば「看護師さんにも患者さんにも迷惑な事この上ない」でしょうね。

先日書きました(裁量権の拡大:責任と主体性かな)が、裁量権を拡大するのであれば「責任感と主体性」の両方が最低限必要です。これらがそろっているのであれば、最終的に患者さんのためになるような気がします。

 

家庭医は必要でしょう。もともと、新臨床研修制度は「家庭医制度」に移行する準備段階でしかなかったように思います。

ただ、家庭医だけでは、これまた先日書きましたが「医療の早い進歩」に遅れをとってしまうために・・・何かしらの「知識・技術のアップデート」が必要でしょう。

診断能力は大変高い「皮膚科」の先生を知っていますが(皮疹を見てパルボウイルスとあてるようなひと)、この先生はラップ療法に関してはまったくご存知ありませんでした。

僕も将来どうなるかはわかりませんが、家庭医だけに専念すると、今度は逆紹介しにくくなるだろうという予想を立てています(医療連携:縦と横と心)。それをカバーする方法(明後日しゃべる予定ですが)は考えておかねばならないと思います。

 

集約化と連携に関しても、今は行わなければならないと思います。今はこちらの兵力が圧倒的に足りないので、分散していては各個撃破されてしまうので、集約化するのは必要な事です。

しかし、それはあくまで医者が増えるという前提で行うべきものであって、これで何とかなるから・・・という状況になってしまうと、将来の日本は建て直しがきかなくなるでしょう。 そのように考えています。

 

しかし、厚労相が「国を根本から変える必要性」を感じてくれているのであれば、国は変わりうるのではないかと思っています。そういう意味で、舛添さんに期待しております。

舛添厚労相の問責決議案 民主、提出見送りの公算

4月10日20時33分配信 産経新聞  

福田内閣との対決姿勢を強める民主党だが、執行部が打ち出した舛添要一厚生労働相への問責決議案の提出に党内で慎重論が広がり、提出見送りの公算が高まっている。尻すぼみになりそうなのは、野党の追及にもかかわらず同氏の人気が高いことや、衆院山口2区補選の争点が道路以外に拡散することへの異論が出ているためだ。 

民主党国対幹部は10日、「問責よりも、政策論争で責任を追及し続ける方が得策だ」と述べ、強気の姿勢を改めた。与党が揮発油(ガソリン)税の暫定税率復活のため歳入関連法案の衆院再議決に踏み切った場合に、福田康夫首相への問責一本に絞る戦術に傾いた形だ。 

民主党は1日の役員会で、宙に浮いた年金記録問題の公約違反と後期高齢者医療制度(通称・長寿医療制度)の実施を理由に、舛添氏問責の方針を確認。16日以降の提出を目指し他の野党と調整していた。 

だが、共同通信の4・5日の世論調査で、年金問題で舛添氏は辞める必要はないとの回答が83・8%もあったことは野党各党に衝撃を与えた。社民党幹部は7日の野党4党幹事長会談後、「80%は高い数字だ」と驚きを隠さなかった。 

問責決議案に法的拘束力はなく、野党側は可決後に舛添氏が出席する国会審議を全面拒否して辞任に追い込む必要がある。だが、舛添氏に世論の同情が集まれば、逆に野党側が苦境に追い込まれる恐れもある。民主党は来週中に舛添氏問責の是非を最終判断する方針だ。

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まぁ、芯が入っているのが舛添厚労相だったというところでしょうか・・・。これだけ、いろいろな人に話を聞いている大臣というのも珍しい気がしますしね。

これが院長とかではなくて、有志の若手医師に話しを聞くとかいうことになれば、また面白そうですけどねw

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