新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

サービス保障(医療・介護・福祉)分科会?:コーディネーター制度に反対!

2008-04-23 21:08:56 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

今日は午前中外来をやって、午後からは先輩ドクターの内科病棟などの看護師さんへの「糖尿病」関係(専門医)の教育講演を聞いておりました。

教育講演というと大げさですが、勉強会ですよね。

僕は個人的には大変勉強になりました。専門医が患者さんの経験を元に(僕が来ているので更に、外来での処方の仕方にまで発展。ごめんよ、看護師さんたち)話してくださったので、かなり良くわかりました。

「薬の本に書いていることがすべて正しいわけではない」とは知っていましたが(いろいろあるんです)、頭で「実際そうだろうな」と思っている事を、指摘されましたw

(例えばαGIを出すとき僕は「糖を分解させなくする薬なので、おなかで菌の食べ物になって「ガス」が増えたり。おなかがゆるくなったりします」といいますが、先生に言わせるとはじめは「1/2錠」1回くらいからはじめるべきだと。しかも、最初に使う薬ではないと。説明されればされるほど、そして質問すればするほど納得してしまうwまぁ、自分でもそう思っているからだけど)

 

まぁ、やはり専門医の話は聞いて損はない。勉強になります。診て来た数も違うしね・・・。

 

さて、今日はCBからこの記事を紹介します

 

医師派遣で調整役を  

社会保障国民会議の「サービス保障(医療・介護・福祉)分科会」(会長・大森彌東大名誉教授)で4月22日、澤芳樹、堀田聰子両委員が医師と介護分野の人材不足の解消策について意見陳述した。澤委員は、地域や診療科による医師の偏在を解消するため、地域内での人材配置を調整する「コーディネーター」を置くよう提言した。  

同分科会は、近く開かれる本会議に、この日出された意見を報告。本会議が6月にまとめる中間報告に反映させる。  

澤委員は、2000年から06年までの間に全都道府県で人口当たりの病院勤務医の数が増加する一方、二次医療圏単位では全358圏域のほぼ3分の1に当たる124圏域で、02年から06年にかけて人口当たりの勤務医数が減少している状況を指摘。こうした地域間の偏在が、医師の不足感を強めているとの見方を示した。 また、新医師臨床研修が04年にスタートして以降、研修病院の指定を受ける施設がない地域では人材確保がさらに困難になるとともに、大学病院が地域の病院に均等に医師を送ることが難しくなっていると強調した。  

澤委員はさらに、「ローリスクやハイリターンの診療科にどうしても人が流れやすくなる」と述べ、外科や産婦人科などでは今後も医師不足が深刻化する可能性を指摘した。その上で、地域や診療科による医師偏在の解消策として、まず地域単位で医師を派遣し、「コーディネーター」が医療圏や診療科ごとに再配分するなどの仕組みを提案。特区制度を活用して具体的なシステムづくりを進めるよう求めた。  一方、堀田委員は、介護従事者や利用者にとって魅力ある職場づくりが介護分野の離職率の低下につながるとの認識を示し、これを実現できるだけの人事管理の確立と普及を課題に挙げた。

更新:2008/04/22 23:30 キャリアブレイン

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まず、最初に言わせてください。

医師の偏在といまだに言いますか?

昔と比べて、専門性の上昇知識・技術の向上により・・昔の基準では医療が行えない状況を理解しているのだろうか?

今のままだと「将来、日本に来る人・住む人」が減少して、日本崩壊しますよ?

 

先日、僕が「日本の医者の数は1000人当り2人。実際は70歳、80歳の医師もカウントしての数だから実質医師1人につき700人くらいじゃないですか?」というと、僕の英語の教師は「信じられない。外国人は誰も日本には住まないよ。私も定年したらアメリカに帰る」と、言っていました(奥さんは日本人また、日本の恥を広げてしまった)。

 

また、現時点で更に都市部から人を裂こうとすると、都市部がぎりぎりもたせている医療体制が崩壊します。現時点で、医療体制の割り振りは不可能です。

 

先日少し自分の意見を発表させていただいたとき、「この政策(こんなコーディネイトとするなんていう意見ではなく、もう少し発展させた意見。はっきり言えば、この意見は全否定します)は現時点では不可能です。今の医師数でこれを行えば、完全に日本の医療は崩壊します。」といいました。

まぁ、その先のPlanもあるのですけど、それは医者の数を増やす方向に決定し、医療費増大が示されてからの政策ですから。

 

それなのに、今そういうのに近い(はっきり言えば僕の意見よりも劣る)意見を出すか? 収拾がつかなくなるからやめてくれ。

 

あと、コーディネーターなんて人間に「診療科」まで勝手に決めさせないでくれ。そんな事をすれば「職業選択の自由」を奪われる医師は、更に成り手が少なくなる

 

第一、「好きこそ物の上手なれ」であり、僕は抗癌剤家、免疫家、感染症・・・その他が好きだから楽しんでいるわけで、いきなり「外科に行け」なんていわれたら、今すぐ医者を辞めます。

そういうことも考えないのだろうか?

 

医者の診療科の偏在というのは、自分たちで書いておきながら「魅力がない。危険すぎる」ということを是正しようとはしないのだろうか?

 

社会保障国民会議の「コーディネーター」制度に関しては緊急でつぶしてほしい。本当に立て直せなくなるし、そんな事をしたら医療崩壊ではすまなくなる

 

自分たちが良かれと思ってやっているのだろうけど、どうしてもやってほしくない政策なのでやめてほしい。

 

憲法を無視し、地域医療を破壊し、日本の医療に止めを刺そうとしている「コーディネーター」制度に反対の方は応援をよろしくお願いいたします。

 

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

コメント (3)
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