観自在

身辺雑感を気ままに書き込んでいます。日記ではなく、随筆風にと心がけています。気になったら是非メールください!

ありがとう、愛犬。安らかに眠れ。合掌。

2010-10-18 22:40:39 | コラム
 昨日、実家から連絡があり、飼っていたマルチーズの死を知りました。オスで16歳でした。彼のことは、かなり以前に、このブログにも書いた覚えがあります。
 晩年は、目が見えなくなり、テーブルの脚や壁にぶつかりながら歩いている始末。以前は畳だった床をフローリングに改装してからは、足が滑って気の毒な状況でした。
 実家に来た頃は、ペットショップで売れ残っていたせいか、極度な人間不信に陥っており、なかなかなつきませんでした。警戒心がとれず、ストレスで毛が抜けたり、いろいろなことがありました。晩年まで、それは変わらなかったと思います。しかし、母にはよくなついて、高齢な母の生きる支えのようになっていました。ほとんど寝たきりになり、ボケの症状も顕著になってきた母ですが、愛犬の面倒だけは億劫がらずにやっていました。衰えた愛犬に、ときどき体罰を加えている姿を見ると、自分が育てられた境遇を思ったり、母もまだ元気かなと安心したり、妙な気がしていました。
 愛犬のためには、楽になってよかったと思います。長寿を全うしたといっても過言ではないと思います。そして、老いた母の支えとして、よく頑張ってくれました。ありがとう。心安らかに旅立ってください。今はそういう気持ちです。
 老犬を失った母の悲しみは深いようです。できれば、また犬を飼ってやりたいですが、万一今度犬を飼ったら、今度は母が看取ることはないでしょう。そう思うと、簡単に勧めるわけにはいかないと、現実的なことを考えてしまいます。