はぴの自作カフェ 2nd

子育てと仕事に勤しみながら自作PCを模索する漢の日常

AMD環境でAC駆動を考える その9 A12-9800EでAC駆動を目指す!

2017-11-27 16:52:29 | AMD APU関連

こんにちは、はぴです^^
今年もあっという間に過ぎ、はや年末になろうとしています。
寒さ厳しい冬もやってきて北風が体に凍みるようになってきました・・・寒いっす;;

AMD APUとくればKaveri世代のA10-7800シリーズがメインでしたが、今年はDD4メモリ世代のAM4マザーも登場しました。
主流はAM4マザーでDDR4メモリとなり、MINI-ITXマザーも登場しています。

さらにAMD APUシリーズの本命ともいえるRaven Ridgeは来年にも登場するとのことですが、その「つなぎ」?でもあるBristol Ridgeが登場しています。

AMD APU環境でのファンレス・ACアダプタ駆動を考えるにあたり経験則から

1.ファンレスはほぼ無理
  
 Kaveri世代のAPUでは冷却ファンがないとCPUの排熱が間に合いません。APUとチップセットはかなり発熱します。
   長時間動作にはKabiniコアのAM1マザーを使うのがベストです。

2.ACアダプタ駆動はそれなりに可能

  cTDP設定のおかげで100Wを切る動作消費電力が可能です。これは意外に便利。


ならばファン付き・ACアダプタ駆動は今後のRaven Ridgeでも可能であろう。
というわけで、2017年末時点の最新AMD APUでのACアダプタ駆動を検証したいと思います。


今回、CPUにはBristol RidgeのA12-9800Eしかも35Wという低消費電力タイプ。
TDPが35Wと固定となっていて大幅な電圧や倍率の調整は出来ないみたいです。
マザーボードにはAsRock X370 Gaming ITX/ACをDDR4メモリにはCORSAIRのVENGEANCE LPXタイプCMK16GX4M2A2666C16をデフォルト2133MHzとXMP設定による2400MHzを検証します。
ストレージには960EVO 250GBを使用しました。

*A12-9800EをCPUに使用すると仕様からM.2スロットはPCI-Express Gen. 3.0x2とレーン数が減少します。
当初PCI-Express Gen. 2.0ですがx2レーンのCSSD-M2E512HLMEQを使ったんですが認識されずマザーの動作も不安定になるしOSインストールしてもそのまま起動しないなどおかしな症状が発生したので断念。
960EVOだと問題なく起動したのでそのまま使用しました。





AM4マザーともなるとM.2スロットがあるので、CPUとメモリ、SSDを取り付ければあとは電源コネクタを挿すだけで完了するのは便利ですね。
S-ATA等のケーブルが無くてもOSインストール出来る状態になります(生やさなくてよい?^^;)





M.2スロットはマザーボード背面にあります。

A12-9800Eを使用するとこのM.2スロットはPCI-Express Gen 3.0x2(16Gb/s)に制限されるのでSSD本来の速度は発揮されないので注意が必要です。
RYZEN CPUであれば、PCI-Express Gen 3.0x4(32Gb/s)と本体の規格で使用できます。

これ以外にA12-9800Eを搭載すると
拡張スロットがPCI-Express Gen 3.0 x8レーンに(RYZEN CPUではPCI-Express Gen 3.0 x16レーン)。
メモリはDDR4 2400/2133 ECC/NON ECC Unbufferedに対応(RYZEN CPUではDDR4 3466+/3200/2933/2667/2400/2133 ECC/NON ECC Unbuffered)。
となります。





CPUクーラーはA12-9800E標準に搭載されているCPUクーラーではちょっと不安かな?という程度の発熱があります。
X370チップセットや、VRM部も発熱があるので、冷却ファンがあった方が良いですね。
35WなAPUにしては発熱します。





今回PowerXpressの設定を弄ってみて検証もしてみたんですが、後述の消費電力でわかるように負荷時の消費電力の削減には影響があまり見られませんでした。
Windowsのアイドル状態では消費電力が下がりましたので一定の効果はあると思われます。

PowerXpress設定は、内蔵GPUと外付けGPUをシームレスに切り替える機能のことでノートPC等でバッテリ駆動の時には内蔵GPUを外部電源が接続されたときには外付けGPUを有効にする機能です。
外付けGPUを使用すれば効果的なのかもしれませんが、アイドル状態での消費電力削減には効果が期待できます。
性能は多少落ちるようですが大きな影響を受けるほどの性能低下は見られないので有効にしても損は無さそうですね。





Windowsは特に問題なくインストール完了。
CPU-Zの結果です。
アイドル状態だとクロックは1GHz割り込みます。RYZEN CPUを使い慣れてしまうとこちらはたまにやや引っかかる感じがあります。

CPUはBulldozerアーキテクチャであるExcavatorコアを搭載しています。
・・・まぁ、Raven Ridgeまでの繋ぎ・・・ですけど>w<





マザーボードはAsRock Fatal1ty X370 Gaming-ITX/ac
こちらは、Wireress LANがIEEE 802.11a/b/g/n/ac最高867Mbpsの接続をサポート。

下位のAsRock Fata1ty AB350 Gaming-ITX/acは最高433Mbpsまでの接続と差別化を図っております。





DDR4メモリは、DDR-2400までですがすんなりと認識してくれます。
OC出来れば、内蔵GPUも性能がアップするでしょうがメモリのOCには対応していません;;





内蔵GPUは、Radeon R7 Graphics
512基(8CU)のGCNプロセッサコアを持ち最大1108MHzのGPUクロックです。



CPU-ZにおけるCPUベンチの結果です。
A10-7850Kと同じ性能です。
しかし、TDPが95Wから35Wになってこの性能ですからワットパフォーマンスは良好ですね。
Raven Ridge・・・





さてさて、基礎的な体力測定を見てみましょう。


A12-9800E 35W Default設定 メモリDDR4-2133
CINEBENCH R15 SCORE
OpenGL               42.53fps
CPU(Multi Core)  292cb
CPU(Single)          92cb






A12-9800E 35W Default設定 メモリDDR4-2133
3DMark Sky Diver
SCORE      5661
Graphics  6083
Physics    4216
Combined 5632





A12-9800E 35W Default設定 メモリDDR4-2133
ファイナルファンタジーXIV 高品質(ノートPC)1280x720
SCORE      3427(やや快適)





A12-9800E 35W PowerXpress設定PX UPLPS Mode設定 メモリDDR4-2133
CINEBENCH R15 SCORE
OpenGL               40.69fps
CPU(Multi Core)  284cb
CPU(Single)          84cb




A12-9800E 35W PowerXpress設定PX UPLPS Mode設定 メモリDDR4-2133
3DMark Sky Diver
SCORE      5627
Graphics  6053
Physics    4183
Combined 5574






A12-9800E 35W PowerXpress設定PX UPLPS Mode設定 メモリDDR4-2133
ファイナルファンタジーXIV 高品質(ノートPC)1280x720
SCORE      3430(やや快適)




A12-9800E 35W PowerXpress設定PX UPLPS Mode設定 メモリDDR4-2400XMP設定
CINEBENCH R15 SCORE
OpenGL               43.08fps
CPU(Multi Core)  282cb
CPU(Single)          90cb




A12-9800E 35W PowerXpress設定PX UPLPS Mode設定 メモリDDR4-2400XMP設定
3DMark Sky Diver
SCORE      5715
Graphics  6185
Physics    4157
Combined 5678




A12-9800E 35W PowerXpress設定PX UPLPS Mode設定 メモリDDR4-2400XMP設定
ファイナルファンタジーXIV 高品質(ノートPC)1280x720
SCORE      3487(やや快適)





ZENコアを搭載する新型APU Raven Ridgeが登場していない現状でのAMD APUではBristol Ridgeが最適解となっています。
しかしながらその性能はKaveriコアを搭載するA10-7850Kのリネーム的な存在。
参考までのデータですがA10-7850KのcTDP 45Wに設定したときのシステムに似たものがあると思われます。
その素性ですがAM4マザー対応のCPUとして100Wを大きく切る消費電力となっております。
元々がノート用のAPUのためか消費電力が上がりすぎないような性格になっています。

全体的に80Wを超えない消費電力となっていてACアダプタ駆動するには十分な値となっています。


A12-9800Eの消費電力(W)
デフォルト設定 メモリDDR4-2133
Windowsアイドル 68.1W
CINEBENCH R15実行中 71.1W
3DMark Sky Diver実行中 73.6W
FFXIV 高品質(ノートPC)実行中 73.5W

PowerXpress設定PX UPLPS Mode設定 メモリDDR4-2133
 Windowsアイドル 59.1W
CINEBENCH R15実行中 71.3W
3DMark Sky Diver実行中 73.7W
FFXIV 高品質(ノートPC)実行中 72.7W

PowerXpress設定PX UPLPS Mode設定 メモリDDR4-2400XMP設定
Windowsアイドル 68.1W
CINEBENCH R15実行中 71.1W
3DMark Sky Diver実行中 73.6W
FFXIV 高品質(ノートPC)実行中 73.5W






PowerXpress設定を有効にするとアイドル状態での消費電力が10Wほど下がることが確認できました。
Raven Ridgeが待ち遠しいですがAM4マザーを今から準備しつつA12-9800で凌ぐというのもアリかもです。




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AMDのNVMe RAIDをASUS HYPER M.2 X16 CARDとZENITH EXTREMEマザーで組んでみる(合計6枚SSD)

2017-11-02 16:21:04 | AMD TR4関連

こんにちは、はぴです^^
朝晩は寒い冷え込みですが、今日は日中は暖かい陽気で汗をかく仕事になりました。

前回、ThreadripperとX399マザーのストレージ性能を楽しんでたりしましたが、6枚SSDを投入してのRAID 0に突撃してみました。

今回はASUS ROG ZENITH EXTREMEでAMD NVMe RAIDに挑戦してみます。
とはいってもこちらのマザーは現時点ではAMD NVMe RAIDには対応しておりません。

11月2日時点ではベータBIOSでの対応にとどまっております。ASUSさん、お早めに公式に対応BIOSアップしてください。


追加のSSDについては、ROG DIMM.2と呼ばれるM.2 SSD専用のソケットカードを使用します。
このカードは、PCI-Express Gen. 3.0 x4のM.2ソケットを2個搭載しています。





ROG DIMM.2の両面にそれぞれM.2 SSDを装着します。
その上でマザーのメモリソケットの隣にある専用のソケットに装着します。





・・・6枚SSDでRAID 0組んでみました。


RAID 0 960 PRO x6(ASUS HYPER M.2 X16 CARD + ThreadRipper 1950X NVMe)NUMA_Channel
CrystalDiskMark

SeqQ32T1 Read  7650MB/s  Write 8172MB/s
4KQ32T1  Read   263.4MB/s Write  231.3MB/s
Seq           Read   4570MB/s  Write 5372MB/s
4K             Read   37.67MB/s Write  216.7MB/s



CrystalDiskMark 5.2.2では、数値上に表れず><;
Write性能が8GB/s超えてきたのでRAID 0っぽい効果は出てはいるようです?




RAID 0 960 PRO x6(ASUS HYPER M.2 X16 CARD + ThreadRipper 1950X NVMe)NUMA_Channel
ATTO Disk Benchmark

Read  10350.000MB/s  Write 7745.898MB/s

リードで10GB/s超えましたぁ^^
AMD環境でストレージ性能10GB/sに到達したのは初めてかもしんない。





6枚のSSDでようやくの10GB/s到達なのでINTEL環境よりも効率は悪いですね。

ASUS ROG ZENITH EXTREMEマザーでは、RAID構成も正常に認識されているようです。
AsRock Fata1ty X399 Professional Gamingでのアレイの不思議な挙動は見られませんでした。

 


AMDが公開しているNVMe RAIDドライバはまだベータ版ドライバのようなので今後の更新でバージョンアップでさらなる改善がされていってほしいです。



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