サル山の窪みのなかでつぶらな瞳で、空を見上げる子ザルがいた。
手と手を組み合わせ、まるでお祈りをしているかのようにみえる。
いじめっ子に追われ、身を隠していただけかもしれないが、こうしていたのはわずかばかりの時間だった。
しばらくすると、子ザルたちの輪のなかに紛れどのサルだったのかわからなくなった。
人間の子供も勿論だが、私たちの身近にいる猫や犬多くの動物たちの子供は愛くるしい。
大人になると、小さなものに対し
特別に可愛いものしてとして、脳が認識をし心理的な働きかけをするのだろうか。
エレベータで乗り合わせても、賑やかなで天真爛漫な子は可愛いけど
ムスッとして鼻の下の産毛が、黒っぽくみえる学生は可愛くない。
子供も自立し始めると、子供らしい可愛さが失せてくる。
人間を含め小さな動物を見ると保護しなくちゃという心理が働くことで、可愛いと思い込んでしまうのか。
まぁ折角、神様が与えてくれた「かわゆいーマジック」に癒されておこう。
サル山の春はそこまで来ている。