あかない日記

写真付きで日記や旅行・趣味を書き留める

ベトナム紀行(100) 玉座

2014-09-15 | ベトナム紀行

 

天定宮の中央は「啓成殿」になっており 

満艦飾の金箔で施されたカイディン帝の銅像が座っている。

この像の下9mに遺骨が納められているという。

つまり 自分の墓の上に坐しているのだ。 

また その上にある天蓋は 布のように見えるが

これ驚くことに 陶磁器でできており 2トンの重さになるとのこと。

 やはり ここでも細部に中国風と西洋風の融合がなされ

調和をとって存在している。

 

 


ベトナム紀行(99) 石像

2014-09-14 | ベトナム紀行

 

石段を上がって 二段目の拝庭には 数は少ないが兵馬俑のような

文官 武官 馬 象のセメントで造られた石像が

2列 両側に整然と並んでいる。


皇帝が生前に臣下を朝廷に並ばせたことに模しているのか

 死んでも威厳を誇示しているようだ。

四角の冠は文官 丸い帽子の武官だが どれ一つと顔が違う。

しかし 廟は全体的には西洋風でありながら 部分的は中国風でもある。

 


ベトナム紀行(98) カイディン廟

2014-09-13 | ベトナム紀行

 

旧市内の玩朝宮の見学を終え 旧市内から約10km南下して

丘陵地帯に作られた「カイディン帝廟」へ

 廟は 第12代皇帝カイディン帝の墳墓で

カイディン帝が死亡する前から建設が始まって

 死後6年の1931年 11年をかけて完成している。

つまり 死んでから作ったのでは遅く 

また次代の皇帝に造らせては 自分好みにはならないという

理由から生前に着手したという。


歴代ベトナムの皇帝は 中国式の庭園を造っていたが

 他の皇帝とは違い このカイディン帝は庭園を造らず

 当時の宗主国フランスに永く滞在していたこともあり

 その影響もあるのか 廟はコンパクトに西洋風建築様式として

 また当時としては 珍しいコンクリートで造られている。

 

 


ベトナム紀行(97) 顕仁門

2014-09-12 | ベトナム紀行

 

宮中の東門である「顕仁門」へ 

今は 出口専用に 使われている。


 この門は グエン朝末期に再建されたようで

 楼の上部には 「啓定八年建造」とある。

装飾をよく見ると 欠けた陶器を用いて

 鳥 鹿 植物が 細かく飾られており


 ひと際 華やかさが目立つ。

午門でも ふれたがこちらの門も 入口が3つあり

 真中は 皇帝専用であろう


 我々は この入口から退出する。

堀に沿って バス停へ向かうが 

その東側に 宮廷美術博物館 歴史革命博物館があった。


ベトナム紀行(96) 内務府

2014-09-11 | ベトナム紀行

  

顕仁門に向う途中 左手に「内務府」の建物があり

 保大13(1933)年に建てられている。


この建物の存在は 宮内全体ではあまり似合わないが 

しかし 何故かフレンチ・コロニアル風の建物として

美しさがにじみ出ている。

 
内務府とは 日本でいう宮内庁になるが

 入口には「近兵衛門」とあり 近衛隊の役割もあるようだ。
 

 

 


ベトナム紀行(95) 閲是堂

2014-09-10 | ベトナム紀行

 

回廊のつながる「閲是堂」の裏手を見る。

 

宮内内 東側に かつては皇族のみが楽しんだといわれる

宮廷舞踊が行われた劇場「閲是堂」(明命7(1826)年築)が

 戦後復元されてある。

現在 1日に2~4回 約45分間 

フエに伝わる宮廷舞踊を鑑賞することができる。


ホーチミンやハノイでは見ることができない宮廷舞踊で 


現在はユネスコの世界無形遺産にも登録されている。


*世界無形遺産とは 2003年の第32回ユネスコ総会で採択された


「無形文化遺産保護条約」に基づいて指定された、

世界的に価値の高い無形の文化財を指す


民族音楽 舞踊 劇 伝承 文化空間 などが対象である。

 

  

 

 

 


ベトナム紀行(94) 紫禁城跡

2014-09-09 | ベトナム紀行

紫禁城跡

 

大和殿の背後に かつての皇帝の居住区であった

紫禁城跡が野原となって広がっている。

東西342m南北308mの敷地は 高さ4mの周壁に囲まれている。

紫禁城の中心には勤政殿 乾成殿 坤泰殿が並び

左右には皇帝の多くの妾妃や皇子皇女の住んだ諸殿

 閲是堂と呼ばれる劇場

紹芳園や御園と呼ばれる庭園などがあって

 それらは皆回廊によって結ばれていたという。


しかし ベトナム戦争の戦火によって半数の建物は全壊

 残る半数も相当の被害を被り


王宮は廃虚と化してしまった。


残った壁の一部にはその弾痕が見える。

 

 


ベトナム紀行(93) 金印

2014-09-08 | ベトナム紀行

 

大和殿の裏に 巨大な龍のオブジェが置かれている。

これ台座の裏が印になっており 皇帝が使う王の印鑑を模したもので

「皇帝之宝」とあるそうだ。

実際には こんな馬鹿でかいものを使っていたとは

思わないがそれにしても大きい。

 金印と言われ 九州で発見された金印「漢委奴国王」を思い起す。

それにしても ベトナムは近世まで中国の影響下にあったというから

 何から何まですっかり中国風といってもよいぐらいで 

龍のデザインも 中国と同じく 

龍は 皇帝の象徴と言うことなのであろう。



ベトナム紀行(92) 左廡・右廡

2014-09-07 | ベトナム紀行

こちらは 「右廡」

 

この建物 当直の高級官吏の詰め所だった「右廡」で 主に武官が
 
その反対に面して 文官が使用していた「左廡」がある。 


現在では 右廡には王宮内で使用されていた生活用品が陳列されており

左廡では 観光客が皇帝の衣装を着て記念撮影ができる場所になっている

 

 

 


ベトナム紀行(91) 太和殿

2014-09-06 | ベトナム紀行

 

 

王宮の正面 中門の先 中国の紫禁城をモデルとして
 
ザーロン帝の時代に作られた「太和殿」。

 
その規模は 紫禁城に比べるまでもなく小さいが

 
皇帝の即位式や 国賓の歓迎式典など

 王室や国家の重要な行事を行われていた。

中国の紫禁城はけばけばしさがあるが 

こちらはそれよりは少々落ち着いてはいるが

  中国の建物 そのものの
ように見える。
 
しかし ベトナム戦争中1968年 完全に破壊されてしまったが

 1970年に完全に再建されている。

また 巨大な装飾屋根を支える朱塗りの柱80本には

皇帝の象徴である金の龍が描かれ、

 中央奥には 皇帝が使用した三段構造の王座が置かれ

 天蓋には 精巧な彫刻がなされている。

 内部は 写真撮影禁止になっているので 屋根の飾りを撮影。

 

 


サギソウ

2014-09-05 | 花木

 

我が家の 「サギソウ」 花咲きました。

名の通り 鷺が飛ぶよう!

神様の傑作に 見入る。

「サギソウ」は ランの一種 日本固有種だが 

天然物は 減少の一途をたどり

絶滅危惧種に指定されているそうだ。


花言葉は


「繊細」「清純」「無垢」「しんの強さ」「神秘」「夢でもあなたを想う」「発展」

 

 


ベトナム紀行(90) 石碑

2014-09-05 | ベトナム紀行

 

太和殿前 石畳みの広場(拝庭)の両側に
 
それぞれ 9つの石碑が 並べて建っている。

これは “正一品” から “従九品”までの 官位が記されており
 
大朝儀の際に 百官が各々その定められた位置に

整列する目印になっているのだそうだ。

しかも 書かれている官位は 建物側からしか見えなく

 午門側からは ただの石碑に見える。


ベトナム紀行(89) 中道橋

2014-09-04 | ベトナム紀行

 

午門を入った正面の奥に在る建物が「太和殿」。

その手前 蓮池に架かる橋は「中道橋」で

 珍しいことに 手前と奥に “銅柱坊門”があって

「正直蕩平」、「高明悠久」と記されており

皇帝だけが渡ることができたそうだ。


両側のハス池(掖池)には 数百匹の色とりどりのコイが泳いでおり

 この王宮の名物にもなっている。

観光客の投げ入れたエサに 水しぶきをあげて一斉に集まって来た。


左端に見える 無人の餌売り台には2,000VDとあった


ベトナム紀行(88) 午門

2014-09-03 | ベトナム紀行

 

グエン朝の王宮の正門 「王宮門」で 別名「午門」。

2代目のミンマン帝により 北京の紫禁城の午門に倣ったもので

1833年(明命十四年)に建造された。 


高さ約17mの二層式の中国風の門で コの字形に

 左右に翼楼が付設されているが
 現在修復中である。

正面は 中国系の門のとおり入口が3つあるが 

中央の扉だけが黄色となっている。 


黄色が使われるのは皇帝の色と決まっていて

 皇帝が使用する門ゆえだから。


その左右の入口は それぞれ文官と武官が使っていたが

 今は観光客の入口に使われている。


なお、「午」は方角を意味し「南」をいい 

「正午」12時に太陽が真南に来ることから

「午門」も「南の門」という意味になる。

これは古代中国の「聖人君子が南から天下に耳を傾ければ

世の中は平和に治まる。」との考え方に由来している。

 

 


ベトナム紀行(87) 大砲

2014-09-02 | ベトナム紀行

ガン門近くにある大砲

 


 王旗塔の両側にある門の近くに

「9つの聖なる大砲」と呼ばれる大砲が展示されている。

そのガン門に近くにある 大砲4門(1803年製)は

 それぞれ 春・夏・秋・冬の名前が付けられ

 もう一方のクアンドック門には 

金・木・水・火・土の自然神を 称える5行を表した名がつけられている。

 グエン王朝の初代皇帝の嘉隆帝(在位:1802~1820年)時代に

1年がかりで造られた青銅製の大砲であるが

 実際に武器として一度も使われたことはなくかったそうだ。

因みに 本日9月2日は ベトナムの「独立記念日」
ホー・チ・ミンがハノイのインドシナ総督府正面において
日本帝国政府がポツダム宣言による降伏文書に調印したこの日に
、正式にベトナム民主共和国の独立宣言が発表された。