車寄せとテラスがポイントになっている。
常磐町にどっしりと構えた
大正ロマン風の建物がある。
ここ常磐町は 江戸時代には
須坂藩主の館が置かれ
明治以降も官庁の建物が建設されて
須坂行政の中心地になっていた。
上高井郡役所は
1890(明治23)年
「府県制・郡制」の公布により開庁し
その後 1917(大正6)年
須坂町が土地を提供し、
長野県が建築した。
今は 県内に唯一残る
郡役所の建物になっている。
1926(大正15)年まで
上高井郡役所として使用され、
その後「上高井郡連合事務所」
「長野県経済部出張所」
1942(昭和17)年からは
「上高井地方事務所」として
長野地方事務所に統合に
なってからは
須坂保健所として利用された。
2006(平成18)年 須坂市に譲渡され、
市内に残る貴重な文化遺産として
耐震補強を含む全面改修工事を行った。
2007(平成19)年竣工し、
3月28日須坂市民の交流と
各種歴史資料の収集・展示を
行う施設としてオープンした。
建物は 木造2階建て、
寄棟造り、瓦葺。
上げ下げ窓を持つ洋風建築で、
薄緑色に塗られた外壁は
ドイツ下見という板張りの工法。
正面玄関の車寄せ上には
テラスを備え その上部には
切妻破風(ペジメント)が
見られるなどバロック様式の
特徴を色濃く伝えている。
2階多目的ホール
6角形の幾何学模様の天井が印象的