医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

絵画/彫刻の美

2005年12月25日 15時50分35秒 | Weblog
 今日はクリスマスですね。 キリストに敬意を表して、西洋の美術の話を。

 みなさんはどんな絵画がお好きですか?

 絵画ってものは、それをどれほど欲する人がいるかで価値が分かれますので、評価は難しいですよね。

 ようは好きか嫌いかですものね。

 僕はバロック時代の作品が好きです。 

 「調和」のルネッサンスよりも「感情」のバロックに心を奪われるのはなぜでしょうか?

 バロック時代は17世紀ですから、日本で言えば家康が江戸幕府を開いたあたりですね。

 大御所ルーベンス(ちょっと女性が太すぎ・・でもフランダースの犬のネロが・・覚えていますか?)やロイスダールも好きですが、中でもカラヴァッジョ、フェルメール、レンブラント、グレコ、ラトゥールといった、光と影を操る画家が大好きです。

 映画と一緒で、やはり「暗闇に浮かぶ原色の美しさ」には魂を揺さぶられます。

 技術的に言えば、キアロスクーロとかカメラオブスキュラなど難しい話もあるのですが。

 さてカラヴァッジョは僕の大好きなデレク=ジャーマン監督の映画にもなっております。

 彼の奔放な人生が描かれ、ワンシーンワンシーンがそれこそ絵画のように美しい作品です。 

 それにしてもカラヴァッジョはデッサンを使わずに直接カンバスに描いたそうですから、これまた僕の大好きな「鬼才」ですね。

 またフェルメールの優しい光・・・美しいですよね。

 それと彼のグレーがかった青と黄色って独特だと思いませんか?

 空気さえ見えるっていうのかな、完璧さを求める彼の「狂気」が伝わってきます。



 それと何といってもやはりバロック時代の彫刻家ベルニーニ。

 「聖女テレサの法悦」、「プロセルピナの略奪」・・ふとももに手が食い込む様や衣服のひだ・・美しすぎて息をするのを忘れました。 あの時代の道具で一体どうやって刻んだのでしょうか?

 ルネサンスの巨匠のミケランジェロの「ピエタ」はさすがに胸を打ちますが、絵画は筋骨隆々すぎて、ちょっと・・・。



 当院の院内には女性が多いので、印象派のルノワールやモネ、ゴッホを飾って柔らかさを出すようにしております。 

 この頃は日本で言えば明治維新。

 マネの「黒」もとってもきれいですね。その後のクリムトやシャガールにもひかれます。

 やはり「独自性」にあふれ「色」「光と闇」「狂気」がポイントです。

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