医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

母なる美木ブナの森 9

2008年08月14日 06時27分51秒 | Weblog
 「下草がない状況では、そこに住む生物の種類や数も乏しくなり、森の生態系も乏しいものとなる。

 ひげ根に近い針葉樹の根は広葉樹に比べて土の固定力が弱いため、風に比較的弱く、下草がないことも加わって、雨による土壌浸食が起こりやすい。

 またスギ林では、春先に大量の花粉が発生して周囲に運ばれ、花粉症の主原因となっている。 」


 と、いうのです。

 科学的根拠がないので断言はできませんが、日本の花粉症は多少人災という側面も疑わしい・・・。

 い~かげんにしろよな、責任者出て来い!と言いたいところですね。




 みなさん、周りをよく見渡してください。

 本当にスギにあふれてますから・・・

 だまされてはなりませんぞ、あのスギの森は人工のもので、日本古来の森ではないんです!



 個人的に僕は、東北の薄~い緑が美しく幻想的なブナの森に、杉やひのきが混じって濃い~緑の木々が入り込んでいるのを眼にすると、「拡大造林」を思い出しつつゲンナリしてしまうわけです。

 それに、スギにうらみはありませんが、あの木って見た目にも美しくないと思いませんか?

 緑の色だって濃くて遠慮が無いというか、憚(はばか)りを感じないし、幹のたたずまいや葉にも色気というものを感じません。

 材木としては優秀なのでしょうけれど。

 薄緑で幹も色白で、なんとなく葉も密集していないせいで、森の中も柔らかな木漏れ日であふれ、足元に葉がじゅうたんをつくる、優しく品のいい東北の森が・・・・

 緑濃く、鉛筆みたいなスギの山だと、足元には粘土質の茶色い山肌も露出し、幻想的ではないんです。

 もちろん、古い街道沿いの歴史ある杉並木などには、貫禄を感じますけど。

 緑の砂漠ですか・・・  確かにそうなってるよな。

 だれがこんな森や山にしてしまったのか・・・・?