【ロシア】:モスクワ郊外のテロ、迷彩服集団はわずか20分で130人以上の命奪う…煙で多数が窒息死か
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:モスクワ郊外のテロ、迷彩服集団はわずか20分で130人以上の命奪う…煙で多数が窒息死か
モスクワ郊外のコンサートホールで22日夜、発生したテロでは、武装集団が20分余の銃乱射と放火による襲撃で、130人以上の命を奪ったことが英BBCやロシアのニュースサイトなどによる検証で明らかになった。残虐な犯行の実態も浮かび上がっている。
ロシアのニュースサイト「Mash」などによると、迷彩服を着た集団がホールのある建物に車で到着したのは午後7時55分頃だった。車から降りた直後から、銃撃を始めた。
入り口の金属探知機を通り抜けて、約200メートルを進んでホールへと侵入。ホール内では逃げ惑う観客に向かって銃を乱射した。午後8時3分頃には、1人が客席に何らかの液体を注ぎ、放火した。その後、外に脱出し、車で逃走した。この間、警察官や警備員に遮られることはなかったという。
残虐さも際立っている。イスラム過激派組織「イスラム国」系列のアマク通信には23日、実行犯が撮影したとされる動画が投稿された。
約1分半の動画では、男らが歩きながら銃を撃ったり、倒れた男性ののどを繰り返しナイフで切り裂いたりしており、「自動小銃を手に取り殺せ。情けをかけるな」「異教徒は倒される」といったアラビア語の字幕がつけられていた。
露治安当局に近いメディア「バザ」によると、ホールのトイレで28人、階段で14人の遺体が見つかるなどした。子供をかばおうとして、抱き合ったまま息絶えた母子の姿もあったという。銃撃のほか、火災で発生した煙による窒息などで死亡した人も多いとみられる。
露側も拘束した4人について情報を発信しているが「イスラム国」の関与にほとんど言及していない。
露政府系のテレビ局「RT」編集長は23日、4人の拘束直後の尋問のやりとりだとする動画をSNSに投稿した。うち1人はインターネットで知り合った人物の依頼で「金のためにやった」と犯行を認めた。自動小銃や拳銃などの武器も依頼主が用意したとしている。報酬額については「50万ルーブル(約80万円)」「100万ルーブル」と説明が二転三転した。
この編集長は「(事件は)『イスラム国』によるものではない」とも強調しており、ウクライナと関連づけたい思惑がにじむ。
男は滞在期限が切れたトルコから3月4日にロシアに入国したという。ロシア通信によると、別の男はタジク語で話していた。拘束された際に片耳を切り落とされたとの報道もある。
ロシアでは近年、最大勢力のロシア正教を信じるスラブ系と、イスラム教徒の住民との間に摩擦が生じているとされる。
プーチン政権は、ウクライナ侵略の兵員を補充するため、中央アジアなど旧ソ連構成国の国民に対し、露国籍を取得しやすくする措置を導入している。最近はタジキスタンなどイスラム教徒が多く住む中央アジアからの移住者に、スラブ系の極右勢力が反発を強めているとの指摘がある。
元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 国際 【欧州・ロシア・首都モスクワ郊外のコンサートホールで発生したテロ】 2024年03月24日 22:59:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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