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キャロライン・ウェルズ 降霊術の部屋 9

2022年06月26日 | Cウェルズ
降霊術の部屋 (The Room With the Tassels)

ルドルフ・ブレイ 幽霊懐疑派
イヴ・カーンフォース 幽霊信奉派
ウィン・ランドン 裕福な弁護士、幽霊懐疑派
ミリー・ランドン ウィンの妻、楽しければ何でも良し
ブルース・ギフォード 被害者 ルドルフ・ブレイの叔父 幽霊否定派
ヴァーニー・リード 被害者 16歳で学校を卒業したばかり、幽霊は遊び派 ブルースの姪
ハードウィック教授 幽霊懐疑派
ノーマ・キャメロン ランドン夫人の若い友人 慈善事業家、幽霊肯定派
ジョン・トレイシー ブレイの友人、牧師
イライジャ・ステッビンズ 幽霊屋敷の持主
老ジェド・ソープ 屋敷の執事
ウェイバーン 村の医師
クロウフォード 医師、検視官、お化け嫌い

第九章 矛盾する理屈

広間ではアッパーミドルたちが議論している一方、
台所では屋敷の持ち主ステッビンズと執事、料理女も議論しています。
なぜか執事の老ソープは霊の存在を否定し、老妻とステッビンズから非難されます。
人間関係の手がかりとしては、この老ソープは、
言い伝えに出てきた気が変になって夫を毒殺した女の孫だと、ステッビンズが言っています。
書き忘れましたが、前章では死んだブルース氏の財産はブレイ君にいく(ブレイ君は何をしているのか?)、
ランドン氏はブルース氏のまた従弟にあたり、ブ氏はけっこうな財産家だったことが明らかになっていました。
で、広間では相変わらずオカルトか否かの議論が続く中、
クロウフォード医師が、ブルース氏から強力な毒物の跡を見つけたので、
検視審問になると一同へ報告がありました。毒殺だったのですね。
そこへステッビンズや老ソープも合流したのですが、
前にも書かれていたようにステッビンズとクロウフォード医師とは仲が悪い。
口の悪いステッビンズがクロフォード医師をからかうと、
医師はステッビンズに向かって「自分の屋敷に不当侵入すると訴えられる」と謎の脅しをかけます。
ステッビンズはそこで降参してしまいます。
そして二人の医師がヴァーニーの遺体を検分しようと、房飾りのある部屋に入ると、
なぜか遺体は消失していた!
ここで次章へ続く。


きましたね、遺体の消失。これが起きないと、過去の事件を一緒に解決できませんから。
情けない検視官として登場したクロウフォード医師ですが、
意外に硬骨漢で一同からのオカルト攻勢に負けていません。
しかし、イヴがよくしゃべる。
一同の中ではランドン夫人が唯一の懐疑派で(牧師のトレイシー氏のスタンスが疑問)、
ハードウイック教授にいたっては堂々と、これからは心霊学派になると宣言しています。
著者はおそらく心霊学否定派で、
現実にいた学者たちの盲信をからかっているようにも思えます。
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