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チラシの裏

少年少女昭和SF美術館

2013年12月15日 | SF
ジュブナイルSFはこんなに出版されていたんですね。
図書館で見たものなんて、全体のほんの一部だったんだな、と。

依光隆版「星雲から来た少年」、岩崎書店「光る雪の恐怖(狂った雪)」も見たかった。


※光文社カッパコミックス鉄腕アトム「宇宙ヒョウの巻」巻末解説に
このペーパーバックの写真が載ってました。


そういえば、本書を眺めていて思い出したことが。
「幽霊ロボット」(矢野徹 表紙・武部本一郎 本書P117)のカバーストーリーが、
思い違いでなければ、学年誌の付録についてきた短編をテーマにしているかも。
昔は幼稚園から大学まで、各学年の子ども対象に学年雑誌が小学館と学研から出ていて、
うちも取っていました。
それには時折短編が載っている小冊子が付録になっていました。
こんなの(家の中から掘り出してきましたがこれはミステリもの)。


E・S・ガードナーによるSFミステリ「ゼロ人間」(「The Human Zero」)。
国土社の児童書に福島正美訳が入っていますが、これは白木茂訳。
SFミステリといいながら、SFの部分はトンデモです。


おっと、たしかこんな筋でした。

孤児の少年がゴミ捨て場に捨てられていたロボットを修理する。
起動したロボットは少年のために海底に沈んでいた財宝を拾って故買屋で売る。
そんな生活を続けて少年は青年に成長し、婚約者を連れて帰る途中事故に遭い死んでしまう。
残されたロボットは再びゴミ捨て場に戻る、という諸行無常なオハナシ。
こんな話もあったな。
主人公の少年が火事に遭うが、そのかれを助けてくれたのは不気味なサイボーグ。
サイボーグは火事で死んでしまったが、
じつはそのサイボーグは金星探検のため自らの身体を改造した父親の親友で
「合言葉はビーナスで会おう、だ」という台詞で父親の親友と分かるというハナシ。

日本人が書いたSFって暗い、という刷り込みは、たぶんこの作品のおかげ(せい?)。

そうか、矢野徹の作品だったのか。
何十年ぶりに胸のつかえが取れた感じです。

「超革命的中学生集団」は借りて読んだけど永井豪の絵だけが好きだった、とか、
「宇宙からのSOS」はハインラインじゃなくてマレー・ラインスターの作品だったのか、とか。
いろいろ思い出せてもらいました。

「宇宙からのSOS」に登場した睡眠学習機械を、当時真剣に欲しいと思ってました。
黒い立方体を、ベッドの上にあるレセプターにセットして寝ると、
選んだ内容が(立方体は今でいうメモリーのようなもの)寝ている間に頭に入るというもの。
できれば今でも欲しいなあ。
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2 コメント

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Unknown (下っ端)
2013-12-17 16:46:06
「超革命的中学生集団」は本屋や図書館で見つけてマンガじゃない!って怒りを買う本の一冊でした。これは今じゃ成立しないアルアルですね。
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パッケージ (spin_out)
2013-12-18 12:46:49
大人なってレンタルショップに行けるようになると、

パッケージの女優さんと中身の映像が違う!

ということを経験するので、今でもアルのでは?

「キッカイくん」とか「ズバ蛮」のころの絵でしたねえ。
返信する

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