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チラシの裏

ここがウィトネカなら、きみはジュディ

2013年04月01日 | SF
3年前に出たSFマガジン50周年記念アンソロジーの第一弾で、
大森望の編集で時間SFをテーマに編まれたもの。
続いて出た「宇宙SF」「ポストヒューマンSF」のアンソロジーに比べると、
名作とコンテンポラリーな作品の比率が半々で、ロートルファンにもとっつきやすいです。

他の2冊はハヤカワのメンツにかけて、SFの今一番コンテンポラリーな作品を集めた感じではあります。
それに比べると名作(というかたぶん大森望の趣味)が半分入っている分だけ
「時間SF編」は「今どき感」が無いですね。

時間SFとしてショウの「去りにし日々の光」が入っているのはうれしい。
後半の時間ループもの3本は「せつないお話系」ですが、好みは分かれるかも。
個人的にはショウと、スタージョン作消えた火曜日を探す男の話「昨日は月曜日だった」。
「昨日は月曜日だった」は、いかにもアンノウン型ファンタジックコメディ。

昔、新潮文庫で同じようなSFアンソロジーが3冊出ていて、同じく大森望が担当だったそうで、
そのうちの1冊がやっぱり時間SFテーマのアンソロジーでした(「タイムトラベラー」)。
そのアンソロジーから「ここがウィトネカなら、きみはジュディ」
「しばし天の祝福より遠ざかり」だけ残して、あと入れ替えという感じ。

SFのアンソロジーだと、大昔に買ったNW-SF社の「ザ・ベスト・フロム・オービット上」が本文の紙も変色したまま、
ん十年も放置状態。
これを機会に読めないかなあ(他力本願)。




出版社が出版社なだけに「楽しいSF」ではないという先入観が邪魔しているのか。
どうにも話に入りこめないのはその先入観のせいなのだろうか。
作家はすごいラインナップなんですけどねえ。
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