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●傲慢な「エラーヒューマン」氏「イデオロギー的に反対の方はどうやったって反対…」、山田厚史さん「イデオロギー的に賛成する者達が推進…」

2024年02月18日 00時00分51秒 | Weblog

[↑ 「マイナンバーカードなくても大丈夫 返納のすすめ 明石昇二郎」(週刊金曜日 2023年7月14日 1432号)]


(2024年02月10日[土])
随分と以前に書きたかったのだが、大変に遅くなってしまった ――――――(デモクラシータイムス)《「マイナ保険証」の強制。…オレ様河野大臣は、約束したのは「不安を払しょくする措置をとること」で「不安を払しょくすることではない、「これで不安はなくなるとオレ様が考えた措置はとったから約束は果たした文句を言うやつはイデオロギーで反対しているのだからこれ以上付き合わない、とおっしゃる》…。

 傲慢な「エラーヒューマン」氏・河野太郎デジタル担当相が「イデオロギー的に反対の方はどうやったって反対…」。山田厚史さん「イデオロギー的に賛成する者たちが推進…」するマイナンバーカードマイナ保険証
 東京新聞の【<社説>現行保険証 来秋の廃止は撤回せよ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/295924?rct=editorial)によると、《岸田文雄首相は、マイナンバーカードを使ったマイナ保険証への移行を進めるため、現行の健康保険証を予定通り来年秋に廃止すると表明した。しかし、国民の不安が払拭されたとは言い難い。現行保険証の廃止は撤回すべきだ》。

 《このレベルで予算計上する意味があるのか》《1度決めたら止められない「国家の威信」という名の不作為》《マイナンバーカード普及の無駄遣い》(政界地獄耳)。《政策の失敗を認めないそのための評価も甘エラーヒューマン」氏による、ドブガネ。どこまでドブガネすれば気が済むのだろうか? 紙の保険証廃止という、全く必要のないことを強行しようとする「エラーヒューマン」氏・河野太郎デジタル担当相。なにか狂気すら感じる。
 「利権」「裏金」「脱税」党、何もかもデタラメ。さらに腹立たしいことに、河野太郎デジタル相やキシダメ首位が保険証廃止を発表。横田一さん「マイナ保険証一本化、紙保険証廃止、国民の不安が払しょくされた根拠は?」に対する河野デジタル相の応答で「イデオロギー的に反対する方は何時までも不安だ、不安だ仰る。不安払しょくの措置を取りましたので、廃止します(不安払しょくのための措置を取ることを約束したのであり、不安払しょくを約束した覚えはない?)。次の方お願いします」。傲慢の極み。升味佐江子さん「ネタニヤフと同じ」、山田厚史さん「イデオロギー的にどうしてもやりたい政府中枢が居て、それに従って河野さんが紙保険証廃止しようとしいている訳だ」。勝手に強制=義務化するな、そんなマイナ保険証の「便利」さなんて、ブログ主は要らない。


 【保険証 オレ様河野が廃止を決める【PICK UP】】(https://www.youtube.com/watch?v=StDsyT6TbBI)。《デモクラシータイムス》《あれだけ問題点が指摘されぼこぼこにされた「マイナ保険証」の強制。反省したかと思ったら、岸田首相は予定通り来年「紙の保険証」は廃止すると発表。オレ様河野大臣は、約束したのは「不安を払しょくする措置をとること」で「不安を払しょくすることではない、「これで不安はなくなるとオレ様が考えた措置はとったから約束は果たした文句を言うやつはイデオロギーで反対しているのだからこれ以上付き合わない、とおっしゃる。でも、これでいいんでしょうかね。
【過去の動画からピックアップ!元動画はこちら】
12月13日 週ナカ生ニュース
https://youtube.com/live/m3_ksInA94U



 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>現行保険証廃止の抜き打ち】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/296392?rct=discussion)。《だからといって、私たちの暮らしに関わる議論が軽視されていいわけはありません。特に腹立たしいのは、マイナンバーカードを使ったマイナ保険証への移行を進めるため、岸田文雄首相が現行の健康保険証を来年秋に廃止すると表明したことです。政府によるマイナンバーの総点検と個人情報のひも付けミスの修正などで、現行保険証廃止の前提としていた「国民の不安払拭のための措置が完了したためとしていますが、不安が払拭されたとはとても言えない状況です。本紙は14日社説で「現行保険証の廃止は撤回すべきだ」と訴えました》。

 マイナポイントで〝釣り〟、従来の保険証を廃止して、マイナンバーカードを強制する…。自公お維コミ議員がまずはマイナカードを取得して見せてほしいもの。《まずは政治家の政治資金の出入りを、政治家が大好きなマイナンバーカードにひもづけて透明性を高めたらいかがか》(政界地獄耳)。国家公務員、特に、《当の厚労省すら昨年11月の利用率は4・88%》しか普及せず…。自公お維コミの皆さんは、当然、「マイナ保険証」ですよね?
 これだけ問題山積でも、まだ保険証を廃止するつもりか? なんのため? 利権? ヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党  #自民党に投票するからこうなる。自公お維コミに投票して直接的に支持する、選挙に行かないことで間接的に支持するから、こんなデタラメがまかり通る。「エラーヒューマン」が《窓口業務を担う全国の自治体に責任を転嫁》。「エラーヒューマン」さん、《これだけ複雑で毎年変化する個人データを誰がどうやってマイナンバーカードに間違いなくひも付けるというのか》?
 そして、能登半島地震…「マイナ保険証」など、全く役立たず。屁のツッパリにもならず。言い訳してみて下さい、傲慢氏殿。

 河野デジタル相、正気なのだろうか? 傲慢の極み。
 東京新聞の記事【「紙の保険証を」と言われたら国に連絡を…河野デジタル相が呼びかけ 医療団体「許せない」 マイナ保険証巡り】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/297587)。《河野太郎デジタル相が22日、記者会見で、マイナ保険証が使えない医療機関についての国への報告を求めるかのような発言をし、医療団体の反発を招いている。医療機関側が「紙の保険証」の提示を求める背景には、マイナンバーカードと一体化したマイナ保険証を巡るトラブルが続く現状があるからだ。河野デジタル相は22日の閣議後会見で、マイナ保険証を使えなかった場合、既に開設しているマイナンバー制度に関する電話窓口に連絡するよう求めた》。

   『●岸田文雄首相も河野太郎大臣も、錯乱していないか? 《マイナンバー
       カードに一本化》したりせず、《現行の健康保険証》のままで良い
   『●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員はほぼ居ないようだが、《「政治
        とカネ」の疑惑を抱える》議員も多数で、キシダメ首相自身も…
    【政界地獄耳/いまこそマイナカードの出番!?「政治とカネ」で問われる
     自民党の政権担当能力】…によると、《★次の更迭候補は
     「政治とカネ」の疑惑を抱える復興相・秋葉賢也といわれるが、
     ここにきて週刊文春が昨年の衆院選の選挙運動費用収支報告書に
     白紙の領収書94枚が添付されていると指摘。首相自身にも
     公職選挙法違反の疑いがもたれた

   『●(東京新聞)《学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育
     施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ。道理が通る手法だろうか》
   『●「監視社会ならん!市民ネット沖縄」《…国民に不安と不信をもたらす
     マイナンバーの制度そのものを根本的に見直し廃止することを求めます》
   『●《政府の対応が批判されると、河野は「日本だけデジタル化に背を向ける
     ことはできない」と意味不明なことを言い出した。フルスロットルの…》
    「《河野太郎デジタル相は「(トラブルは)マイナンバー、
     マイナンバーカードのシステムの仕組みに起因するもの
     ではない」として、悪いのは登録を誤るなどデータを
     入力した人間、ヒューマンエラーだという立場を崩して
     いない》…SNSでは、河野太郎氏こそ「エラーヒューマン
     との、もっともな指摘が。」

   『●自公お維コミの皆さん、《まずは政治家の政治資金の出入りを、政治家が
      大好きなマイナンバーカードにひもづけて透明性を高めたらいかがか》
   『●自公お維コミ国会議員や地方議員がまずはマイナカードを取得して見せて
     は? …琉球新報【<社説>マイナカード返納 保険証廃止を撤回せよ】
   『●【<ますます迷走マイナ保険証> 防大内部告発・「処理水」放出・大阪万博
      ・「捏造」大川原化工機【山田厚史の週ナカ生ニュース】】…落ち込むょ
   『●《マイナンバーカードの交付責任者を務めたこともあるという都内自治体
      …男性職員…「保険証廃止といった暴論は想像していませんでした」》
   『●2015年の日刊ゲンダイ【マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社
     と天下り官僚】…《納税者番号(財務省)、…運転免許証(警察庁)など…》
   『●アベ様のお友達・新浪剛史氏、キシダメ首相の「聞く力」に期待…健康保険
     証の来年秋廃止について《納期》までに《ぜひとも仕上げていただきたい》
   『●(こちら特報部)《経済同友会の新浪剛史代表幹事…あたかも財界が政府
     に保険証廃止を発注し、その納期を守れと言っているようにみえる…》
   『●《「マイナ保険証」の国家公務員の利用率…当の厚労省すら昨年11月の

       利用率は4・88%》…「エラーヒューマン」河野太郎氏によるドブガネ

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/295924?rct=editorial

<社説>現行保険証 来秋の廃止は撤回せよ
2023年12月14日 07時51分

 岸田文雄首相は、マイナンバーカードを使ったマイナ保険証への移行を進めるため、現行の健康保険証を予定通り来年秋に廃止すると表明した。しかし、国民の不安が払拭されたとは言い難い。現行保険証の廃止は撤回すべきだ。
 マイナンバーを巡っては、公金受取口座などで誤登録が相次いだことを受け、政府は6月、マイナンバー情報総点検本部を設け、自治体などに点検を求めてきた。
 その結果、個人情報のひも付けミスは判明していた分を含めて総数で1万5907件に上り、その半数以上が健康保険証だった。
 首相は、現行健康保険証の廃止は「国民の不安払拭のための措置の完了が大前提」と述べていた。今回の点検とミスの修正で廃止環境が整ったというが、国民の不安払拭には程遠いのが現実だ。
 マイナカードの取得率は11月末で72・8%だが、マイナ保険証の利用率は4・49%(10月)と6カ月連続で減少した。国民の不安を反映しているのではないか。
 実際、ひも付けミスの修正だけでは解消しない欠陥は多い。
 全国保険医団体連合会の調査では対応機器を導入した医療機関の約6割でトラブルが発生した。システム障害発生時の不安も残る。
 光回線のインターネット環境が整わない遠隔地では利用できず、機器の改修費用などを懸念して廃業を検討する診療所もある。
 政府は薬剤情報などが分かることで「質の高い医療の実現」を強調するが、情報の反映には1~2カ月かかり、医療現場では「利点に乏しい」と指摘されている。
 しかも利用者は5年ごとの電子証明書更新で市区町村窓口に出向く必要がある。マイナ保険証を持たない人に「資格確認書」、遠隔地では「資格情報のお知らせ」、認知症などの人には暗証番号抜きのカードを発行するが、本人確認の複雑化は混乱を招く要因だ
 現行健康保険証の廃止により、任意のマイナカード取得を事実上義務化する政府の手法自体に問題がある。健康保険証は国民の命綱であり、政策実現に利用することは命の軽視にほかならない。
 首相が現行保険証の廃止を表明したのは臨時国会閉会直前だ。国会で国民への説明を尽くそうとする姿勢に乏しい。約90の地方議会からも廃止見直しの意見書が提出されている。首相は現行保険証の維持に方針転換すべきだ。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/296392?rct=discussion

<ぎろんの森>現行保険証廃止の抜き打ち
2023年12月16日 07時46分

 臨時国会が閉会しました。10月20日に始まったこの国会では、物価上昇などで厳しさを増す暮らしを支えるための議論を深めるはずでしたが、国会終盤には自民党安倍派を中心に各派閥による政治資金パーティーの問題に議論が集中し、暮らしの課題が十分議論されたとは言えません。
 東京新聞は14日社説「臨時国会が閉会 暮らしの課題置き去り」で「国会は国民生活に直結する社会保障や物価高対策などを議論する場であるはずだが、2023年度補正予算の成立後は暮らしの課題は置き去りにされ、国民の期待に十分に応えたとは言い難い」と指摘しました。
 パーティー券の問題は「裏金づくり」が疑われ、政治資金収支報告書の訂正で済む話ではありません。徹底的に究明すべきは当然です。
 だからといって、私たちの暮らしに関わる議論が軽視されていいわけはありません。
 特に腹立たしいのは、マイナンバーカードを使ったマイナ保険証への移行を進めるため、岸田文雄首相が現行の健康保険証を来年秋に廃止すると表明したことです。
 政府によるマイナンバーの総点検と個人情報のひも付けミスの修正などで、現行保険証廃止の前提としていた国民の不安払拭のための措置が完了したためとしていますが、不安が払拭されたとはとても言えない状況です。
 本紙は14日社説で「現行保険証の廃止は撤回すべきだ」と訴えました
 本社には読者から「マイナカード取得を拒否する人も多いのに、岸田政権は強行しようとしている。とんでもない高圧的な権力行使だ」「マイナカード普及のために強引に保険証をくっつけた印象がある。国民に番号を付けるなんて嫌な気持ちになる」「急な進め方でついていけない。何か他の思惑があるのだろう。政権への不信感がある限り、前には進めない」などと厳しい声が相次いで届きます。
 そもそも総点検内容が公表されたのは臨時国会閉会前日でした。国会での議論を封じるかのような日程設定です。しかも首相の独断、抜き打ちで決めてしまうなんて、現行の保険証廃止に不安を抱く国民に寄り添っているとはとても思えません。
 首相の正体見たりという感がしますが、読者の皆さんはいかがでしょうか。 (と)
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●重大な誤りを含む「腐臭を放つ「判決」」: 「沖縄を弄んだというしかない」異常な辺野古破壊訴訟判決

2016年10月01日 00時00分36秒 | Weblog


『憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。/マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)の鈴木耕氏によるコラム【風塵だより 鈴木耕/91 「民意」とは何か? 辺野古訴訟判決のヘリクツ。』(http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/30236/)。

 《一読、(はらわた)が煮えくり返った。思わず「ふざけんな!」と吐き捨てた。例えば、その判決要旨には、次のような恐るべき文言がある。翁長知事とともに、沖縄県民が唖然としたのも無理はない。…本件新施設の建設に反対する民意には沿わないとしても、普天間飛行場その他の基地負担の軽減を求める民意に反するとは言えない。…いったい何なんだ、これは!

   『●アベ様らは何が何でも辺野古破壊、「ヒラメ裁判官が、
          よりによってこのタイミングで那覇支部長」に就任
   『●県の敗訴を前提にするアベ様や裁判長という 
      異様な辺野古破壊訴訟…そもそも「違法」を口にする資格は?
   『●「最低裁」のコールが聞こえる…沖縄負担軽減担当相らの
             「辺野古が唯一の解決策」をオウム返しでしょう…
   『●辺野古破壊への「県側の徹底抗戦はこれからだ…
       翁長知事は二の矢、三の矢で巻き返しを図るつもり」
   『●「戦争のためにカメラを回しません。
     戦争のためにペンを持ちません。戦争のために輪転機を回しません」
   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く「「欧米列強に倣え、進め」
                    と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●壊憲反対の不断の声を: 
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「腐臭を放つ「判決」」と臥薪嘗胆:
     「銃剣とブルドーザー」から「自衛隊と機動隊とヒラメ裁判長」へ

 計画的なヒラメ裁判官の沖縄支部への配属だった訳です。《沖縄を弄んだというしかない》異常な辺野古破壊訴訟判決、記事に指摘されている様に、重大な誤りを含む「腐臭を放つ「判決」」。当然、沖縄県は上告しました。でも、最高裁も、どうせアベ様には逆らえないでしょうから、「腐臭を放つ「判決」」を踏襲して、きっと、「最低裁」とコールされることでしょう。《司法が死ねば、国の在り方が歪む》、逆もまた同様。《国の方向を正すべき司法に「甦ってほしい」と、ぼくは心の底から思う》、全く同感。
 それにしても、三上智恵さんが言うように、「銃剣とブルドーザー」ではなくて、いまや、番犬様のシモベとして「自衛隊と機動隊とヒラメ裁判長」が辺野古や高江を破壊しているのですから、このニッポンの社会ときたら。あっ、そうか、アベ様や「沖縄負担軽減担当相最低の官房長官らは、沖縄はニッポンに含まれない、と考えているんでした…。「沖縄差別」し、「住民分断」し、沖縄を「捨て石」にするアベ様ら。「本土」の皆さんは、自公議員や「癒(着)」党議員に投票して、彼らを支えている訳です、「第二の加害者」として。

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http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/30236/

2016年9月21日up
風塵だより 鈴木耕
91
「民意」とは何か? 
辺野古訴訟判決のヘリクツ。

 沖縄県辺野古の米軍新基地建設をめぐる訴訟に、9月16日、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)が判決を下した。

 簡単に言えば「仲井真前知事の名護市辺野古海域の埋め立て承認を取り消した翁長現知事の処分は違法である」ということ。つまり、翁長知事側(沖縄県)の主張を、問答無用と斬り捨てた判決だった。

 この「判決文」を入手した。

 判決本文だけでA4で189頁に及ぶ。例によって、素人には分かりにくい、句読点が少なくどこが切れ目なのかよく分からない文章である。しかし、判決文には「判決要旨」(同13頁)と「判決骨子」(同2頁)がついている。まあ、こちらにはぼくのような素人でも、なんとか理解できそう。

 で、読んでみた。一読、(はらわた)が煮えくり返った。思わず「ふざけんな!」と吐き捨てた。

 例えば、その判決要旨には、次のような恐るべき文言がある。翁長知事とともに、沖縄県民が唖然としたのも無理はない。


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第2 当裁判所の判断の5の(2)

 (略)本件新施設の建設に反対する民意には沿わないとしても、普天間飛行場その他の基地負担の軽減を求める民意に反するとは言えない。(略)
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 いったい何なんだ、これは!

 「辺野古新基地建設反対の民意」と「基地負担軽減の民意」を、あたかも別々の概念であるように取り上げる汚いトリック、詐術だ。沖縄県民が、選挙等で繰り返し表明してきた民意を否定し、新たにわけの分からない「民意」をでっち上げた

 そんなことを、いつ沖縄県民が主張したか。沖縄県民は「基地負担軽減」の一環として「辺野古反対」を訴えているのだ。「もうこれ以上、沖縄に新しい米軍基地は造るな。どうしても必要ならば、せめて県外へ」と言っているだけではないか。このふたつは、決して「対立概念」ではない。「辺野古新基地反対」は「基地負担軽減」に含まれるもの。すなわち、ふたつは一体の概念なのだ。多見谷裁判長は、多分、承知の上だろう。こんなひどいヘリクツを駆使してまで、安倍政権に奉仕しようとする司法というものへの信頼を、自ら否定する判決である。

 その感想は、ぼくだけではなかったようだ。むろん、沖縄県民の怒りは、ぼくら本土の人間の理解を越えた凄まじさだったろうけれど、それでも、ぼくと同じように怒った本土の人たちだっていたのだ。

 例えば、TBS「報道特集」(17日)のオープニングで、キャスターの金平茂紀さんはこう言った。

   「『これはもはや、裁判の判決というよりも一方的な恫喝というしかない』。
    これは、昨日出たいわゆる辺野古裁判の判決に対する地元新聞の
    社説です。司法の独立、三権分立が失われれば、今日の特集でお伝えする
    北朝鮮のような国になりかねません」

 また、テレビ朝日「報道ステーション」では、憲法学者の木村草太さんが判決文について「不愉快な言い方です」と吐き捨てるように言った。

 それほど、この判決は異常なのである。

 ぼくは「デモクラTV」という市民ネットTV局で「新沖縄通信」という1時間番組を、沖縄タイムスの東京支局編集部長・宮城栄作さんと弁護士の升味佐江子さんの3人で担当している(毎月最終月曜日の午後8時からオンエア。その後はこのネットTV局のアーカイブでいつでも視聴可能:dmcr.tvで検索してください)。

 番組では、この裁判について、最初からかなり丁寧にウォッチしてきた。だから、この判決の異常さがよく分かるのだ。

 実は、判決を書いた多見谷裁判長は、この裁判に先立ついわゆる「代執行訴訟」で、県と国に対して和解勧告をした時の裁判長でもあった。

 その内容は、おおよそ次の3項目だった。


   ●国交相は代執行訴訟を取り下げ、沖縄防衛局長は埋め立て工事を
     ただちに中止する。同時に、沖縄県知事は関連訴訟を取り下げる。

   ●国と県は、円満解決に向け協議を行う。

   ●仮に訴訟となった場合、判決後は、国と沖縄県は判決内容に沿った
     手続きを実行することを確約する。


 今年の3月4日に、この和解勧告を国と沖縄県双方が受け入れ、この日、中谷防衛相(当時)は辺野古での工事の中止を表明した。安倍首相も同日「裁判所の勧告を受け入れて沖縄県と和解する。辺野古への移設が唯一の選択肢であるという国の考え方はいささかも変わらないが、このままでは膠着状態が続くだけだ。しっかりと国と沖縄県で協議していく」と表明。

 ここで、辺野古工事は一応の中止措置がとられたのだ。

 この勧告案について、沖縄県側は「県の主張が一定程度、受け入れられたものと思う。時間をかけて国と話し合っていきたい」と評価した。しかし、工事中止については、「参議院選前の、民意尊重のパフォーマンスに過ぎない。安倍政権は選挙後に折を見て、また強硬手段に出てくるだろう」との見方も強かった。

 残念ながら、その見方のほうが正解だったようだ。

 安倍政権は、7月10日に投開票が行われた参院選での勝利を背景に、翌11日早朝から、沖縄県東村高江での米軍ヘリパッド工事を突如、まるで騙し討ちのように強行開始

 そして、同じ7月22日には、国が福岡高裁那覇支部に「翁長知事の『仲井真前知事の辺野古海域の埋め立て承認取り消し』は違法であること」の確認訴訟を、これも突然提起したのだ。

 3月4日の那覇地裁による和解勧告を、国も沖縄県も受け入れた。そこには「円満解決に向けて協議を行う」と書かれていたはずだった。ところが「協議はほとんど開かれることもなく、国は沖縄県(翁長知事)を訴えるという挙に出たのだ。

 これでは、せっかく和解案を出した多見谷裁判長の顔が丸潰れで、怒っているだろうと思いきや、その後の訴訟指揮は、なんだか首をかしげざるを得ないようなものだった。沖縄県側の証人申請を片っ端から却下。うーん、これは怪しいと、沖縄県側も警戒し始めた。

 そして、今回のなんとも言いようのない判決が、出た…。

 選挙が終わってしまえば、もう沖縄に遠慮する必要はないということまさに、参院選を有利に戦うために、沖縄を弄んだというしかない

 この少し前に、県は「国地方係争処理委員会」に裁定を訴えていた。この委員会は、1999年の地方自治法改正で新たに設置されたもので、国と地方自治体の立場を対等と認め、その上で両者の主張に食い違いがある場合には、委員会が独立した立場で裁定を下す、というもの。

 係争処理委員会の裁定は、残念ながら「門前払い」だった。要するに、ここも「国と沖縄県はよく話し合うように…」と言うだけだった。

 その上で、今回の那覇支部の判決があったわけだ。

 こんな判決がまかり通るなら、国は地方の言い分を無視して何をやってもいいことになる地方自治」「地方分権」が聞いて呆れる

 この判決に関しては、とても分かりやすい解説が、沖縄タイムス(9月18日付)に載っていた。武田真一郎成蹊大学法科大学院教授の意見である。

 余談だが、武田教授が、あの安倍晋三氏の母校の先生であることがなんとも皮肉(笑)。以下、抜粋引用する。


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自治侵害 自覚欠く裁判所
審理対象に重大な誤り

 (略)地方の自己決定を最も重要な目的とする現行地方自治法の下でそのような結果となったのは、本判決には次のような重大な誤りがあるからである。

 本判決は、仲井真弘多前知事のした埋立承認は違法ではないから翁長知事のした埋立承認取消は違法であるとしている。しかし、埋立承認と承認取消は別個の処分であり、国交大臣のした是正の指示の対象は承認取消であるから、本件の審理の対象は承認取消の違法性である。

 本判決は前知事の埋立承認を審理の対象としたため、前知事の承認に裁量権の逸脱・濫用がない限りは適法であるとして、著しく国に有利な結果になっている。

 埋立承認取消が審理の対象であれば、翁長知事が検証委員会の報告書に基づいてした承認取消に裁量権の逸脱・濫用がない限りは適法であることになり、国の勝訴はかなり困難となる。この点は上告審で適切な判断がなされることになろう。

 もう一つの本判決の重大な誤りは、米軍普天間飛行場の危険性除去のためには辺野古新基地建設以外に方法はないと断定したことである。裁判所はいかなる証拠によってそのような認定に至ったというのだろう沖縄県民はそのような決め付けによって過剰な基地負担を強要されていることに痛みを感じているのである。(略)

 地方自治は基本的人権と同様に憲法が保証する価値であり立憲主義をとる日本では多数決によってもこれらの価値を侵害することは許されない。それをチェックするのが司法の役割であるが、本判決を見る限り裁判所はその自覚を欠いているのではないだろうか。
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 武田教授が指摘しているように、多見谷裁判長は、意図的かどうかは分からないが、取り上げるべき対象を明らかに間違えている。本来なら「翁長知事が行った仲井真前知事の埋立承認の取り消しの是非」が審理対象のはずなのに、その対象を「仲井真前知事の埋立承認の是非すり替えてしまった、というわけだ。このふたつは似て非なるもの。どうも、その混同は故意のようにしか思えない。裏で何があったのか?

 そして問題なのは、ふたつ目の指摘だ。

 ぼくも判決要旨を読んで翁長知事と同じように唖然としたのだが、いったいどんな根拠があって辺野古以外にないと断定したのか。それは、ほとんど多見谷裁判長個人の思い込みでしかない。辺野古新基地建設に関しては、実にさまざまな意見がある。そのうちの「辺野古以外にはないとの国の主張だけを取り上げて、他の意見を考慮しなかったのは、まさに「結論ありきの判決だと思わざるを得ない。

 これほど、あからさまに国の主張にベッタリと跪いた判決は司法そのものの死を意味する三権分立はどこ行ったか違憲立法審査権など期待するのもバカらしい

 司法が死ねば、国の在り方が歪む。いまや、司法が率先して国の歪みにお墨付きを与え始めている原発訴訟などで、危険性を指摘する判決を下すような裁判官もいるけれどそれはやはりごく一部

 国の方向を正すべき司法に「甦ってほしい」と、ぼくは心の底から思う。
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