Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●《約二千百四十のうそをついた男》ドナ…息吐く様に噓垂れ流しなシン、GIGIもその数を数えて下さいな

2018年02月03日 00時00分31秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様…日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018012302000148.html)。

 《約二千百四十のうそをついた男の話が掲載されていた…大国の最高権力者の公的な発言である▼就任後の一年間でうそに類する発言がなかった日はわずかに五十六日間そのほとんどがゴルフをやっていた日だったとは笑えぬ。もう少し、ゴルフをなさってはと勧めるしかないか》。

   『●「日本におけるゴルフのイメージ向上に今年最も貢献した」アベ様、
                    「GIGI(ギギ)」から感謝される?
    《日本におけるゴルフのイメージ向上に今年、最も貢献したのは
     安倍晋三首相である…▼グッド・イメージ・ゴルフ委員会(略称GIGI)に
     代わり、お礼を申し上げる。略称が「疑義」と聞こえるかもしれぬが、
     偶然である》
    「オトモダチが岩盤規制にドリルで穴を開けたのは「偶然]でしょうし、
     それをアベ様が知ったのは「2017年1月20日」であることについて
     全く「ギギ」なんて無いのでしょう。何度顔をあわせても、
     「悪だくみ」することなく《問題の獣医学部新設に関する話は
     一切しなかった》訳です」

 《約二千百四十のうそをついた男》ドナ、《うそに類する発言がなかった日は…そのほとんどがゴルフをやっていた日だった》そうだ。気の合うらしいドナ・シンのコンビの片割れ…アベ様。人治主義国家・アベ様王国のDictator息吐く様に噓垂れ流し、不正の数々、平成の治安維持法戦争法、デタラメな《行う必要のない政策》の羅列…GIGIグッド・イメージ・ゴルフ委員会)も、是非、アベ様のウソの数を数えてほしいよ、全く!

   『●自公選挙公約「子育て…」…その結果、「日本の子供の貧困は
                     「途上国並み」と断じられたのに等しい」
   『●「安倍ちゃん…○○の象徴じゃない?…あれぐらいのさ、
           ■■な人じゃないと、多分あんなことやれない…」
   『●《これはもう、まさに、私は総理大臣首相も国会議員も
         辞めるということははっきりと申し上げておきたい》
    「人治主義国家・アベ様王国のDictator息吐く様に噓垂れ流し
     不正の数々、平成の治安維持法戦争法、デタラメな
     《行う必要のない政策》の羅列…極めつけは
     《議会制民主主義はもう機能していない》独裁政治下で、
     壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
     そして、緊急事態条項の創設…。(前川喜平さん)
     《どう見ても李下に冠を正しているところまでは間違いない。
     本当に李(すもも)をとっているかもしれない
     《規制緩和ではない。特権の付与です
     《これが逃げ切れるなら私は日本の民主主義を疑う》。ニッポンは、
     言葉で言い表せないほど壊れてしまっている」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018012302000148.html

【コラム】
筆洗
2018年1月23日

 「八百屋」とか「大江戸八百八町」「浪花八百八橋」。これらの場合の「八百」とは実数ではなく、それほどたくさんのという意味である▼八百種類の商品をそろえてなくても八百屋。江戸時代当時、大阪に実際にあった橋の数は八百を大きく下回り二百程度だったとか▼「うそ八百」。これも実数ではなくたくさんのうそや、うその程度の甚だしさの意味である。実際に八百ものうそをこしらえ、なおかつ平気な顔でいるのは容易なことではないだろう。そう思いきや、米紙ワシントン・ポストに一年で約二千百四十のうそをついた男の話が掲載されていた▼虚構の世界を描く作家などを除けば、たぶん、人類最高記録であろうか。たくさんを意味する「八百」を大きく上回り、うその数では、本当のことを、千のうちで三つしか言わない「千三つ屋」も顔負けである。その「大記録」の人とはトランプ米大統領である▼正確にいえば、同紙が数えた、うそと、誤解を招く発言の合計数だそうで、一日当たり平均で約五・九のうそ。われわれの日常生活でのちょっとした、うそやごまかしとはわけがちがう。大国の最高権力者の公的な発言である▼就任後の一年間でうそに類する発言がなかった日はわずかに五十六日間そのほとんどがゴルフをやっていた日だったとは笑えぬ。もう少し、ゴルフをなさってはと勧めるしかないか。
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●「安倍晋三の発言は全て真実」と閣議決定!?…「本当に閣議決定しかねない勢いだ。政治が劣化している」

2017年04月12日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年4月4日)↑]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/冗談で済まぬ「安倍晋三の発言は全て真実」】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1802777.html)。
沖縄タイムスの稲嶺幸弘氏のコラム【[大弦小弦]〈鏡は己惚(うぬぼれ)の醸造器である如く、同時に自慢の消毒器・・・〉】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/91978)。

 《しかし政権がこの疑惑をかわした最大の理由は本来あるべき、また出すべき役所の公文書やメモがことごとく紛失、破棄、黒塗りで覆われ、役所がそれで逃げ切ろうとしたことが挙げられる ★今までも役所を挙げてごまかそうとしてきたことは幾多もあるが、ここまで財務省がいかがわしい国有地払い下げに手を染め、それを隠し通そうとする様は哀れにさえ見える…今の内閣は本当に閣議決定しかねない勢いだ。政治が劣化している》
 《▼最近、同じセリフが口をつきそうになる。相手は、内閣支持率という「鏡」の前でいまだ余裕の安倍政権である。森友学園問題の影響で下落気味ながら、3月下旬の世論調査の数字も52%と5割台を維持している…鏡の前で浮かれ、国民の声を慢心の「消毒器」にできなければ、待っているのは神話と同じ末路である

   『●「相手が権力者となると事情は異なる。
    忖度はおもねる姿勢につながり、権力暴走の歯止めを失わせる」


 森友「教育破壊」問題一つとっても、ダークすぎる。何でも「閣議決定」すれば問題が解決できる、不正を隠蔽できると思っている、デンデン王国の「裸の王様」とその取り巻き連中に哀れさを感じる。《安倍晋三の発言は全て真実》と閣議決定!?…いまの取り巻き連中、公明も含めて、「今の内閣は本当に閣議決定しかねない勢いだ。政治が劣化している」。《エープリルフール》ならぬ、自公馬。《慢心》は身を滅ぼす。自公の「自らを滅ぼす」か、ニッポンが壊れるか…。
 この酷いアベ様の「政」の連続…、でも、まだ「内閣支持率は52・4%」!? オメデタき、壊れゆくニッポン。

   『●アベ様の「政」とニッポン社会: タカのガナリ声が
       大きくなるばかりで、少数派のハトも「都会のハト」化
    「さらに驚いたことに、悲惨なアベ様の「政」にもかかわらず、
     内閣支持率が《前回二月より6・0ポイント減って55・7%》の
     オメデタサ。デンデン王国の「裸の王様」がニッポンを破壊、
     自公・「癒(着)」党に座して従う「眠りネコ」の皆さん。
     ハトの皆さんの《しつこさ》に頼る以外に無し」

   『●「忖度」「おもねり」「保身」? 「何の瑕疵もない」?
         いえいえ「首相と私人と言い張る夫人は罪深い」
    《★権力を持つ者は極めて慎重にならざるを得ない立場であることを
     理解しなかっただけで、首相と私人と言い張る夫人は罪深いといえる》
    「東京新聞の記事【森友問題 首相説明に納得せず62% 
     「昭恵氏招致を」52%】…によると、未だに「内閣支持率は
     52・4%で前回の十一、十二両日調査に比べ3・3ポイント減った。
     不支持率は32・5%」。
      加えて、何のジャーナリズムの本質も果たせず、このアベ様の「政」
     支持している「本土」マスコミも同罪」

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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1802777.html

政界地獄耳
2017年4月5日8時39分
冗談で済まぬ「安倍晋三の発言は全て真実」

 ★森友学園疑惑は、野党の予算委員会での追及が予算成立とともに終了したことを受け、幕引きの様相だが、これだけの材料があって、野党は政権を追い込めなかったのだから、話にならない。しかし政権がこの疑惑をかわした最大の理由は本来あるべき、また出すべき役所の公文書やメモがことごとく紛失、破棄、黒塗りで覆われ、役所がそれで逃げ切ろうとしたことが挙げられる

 ★今までも役所を挙げてごまかそうとしてきたことは幾多もあるが、ここまで財務省がいかがわしい国有地払い下げに手を染め、それを隠し通そうとする様は哀れにさえ見える。もう高級財務官僚としてのプライドもあったものではない。「All the President’s Men」とは、米ニクソン大統領のウォーターゲート事件を掘り起こして辞任にまで追い込んだ米ワシントン・ポスト紙記者の手記の原題だが、「すべて王様の臣」という意味だ。今の財務官僚はその類いだ

 ★もう1つ特徴的なのは、質問主意書で問われたものに答えるという形で閣議決定してしまうというやり方。首相・安倍晋三の昭恵夫人は私人か公人かとの問いに「私人」と閣議決定し、今度は昭恵夫人付の政府職員が森友学園前理事長・籠池泰典に送ったファクスを「行政文書に該当しない」と閣議決定した。なんでも閣議決定して、議論を更地にしてしまうやり方も相当強引だ。

 ★ネットに「安倍内閣は、1日までに安倍晋三の発言は全て真実と閣議決定した。自由党の山本太郎参院議員の質問主意書への答弁書。答弁書は安倍晋三の言うことは全て正しい。なぜなら安倍晋三は総理なのだからとした上で安倍晋三を批判することだけでなく、安倍晋三の発言に疑問をもつこと自体、安倍晋三を罪人扱いすることであり、安倍晋三への印象操作である」と、記事が出た。驚いたかと思うが、エープリルフールの冗談記事。今の内閣は本当に閣議決定しかねない勢いだ政治が劣化している。(K)※敬称略
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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/91978

[大弦小弦]〈鏡は己惚(うぬぼれ)の醸造器である如く、同時に自慢の消毒器・・・〉
2017年4月6日 07:46稲嶺幸弘 安倍政権

 〈鏡は己惚(うぬぼれ)の醸造器である如く、同時に自慢の消毒器である〉。夏目漱石の名作「吾輩は猫である」で、鏡に見入る主人の姿に猫がつぶやくセリフである

▼最近、同じセリフが口をつきそうになる。相手は、内閣支持率という「鏡」の前でいまだ余裕の安倍政権である。森友学園問題の影響で下落気味ながら、3月下旬の世論調査の数字も52%と5割台を維持している

▼安倍政権は発足以来、安定した「鏡」をうぬぼれの醸造器としてきた。安倍晋三首相らが野党の質問に真剣に向き合わず、時折小ばかにした国会での対応に色濃くにじむ

▼森友学園問題で国民が求める疑惑解明の核心は、国有地を格安で払い下げた財務省などの意図や政治家の関与の有無である。だがそこには目をつぶり、学園理事長だけを「悪者」にして幕引きを図る政府与党のシナリオも見えてきた

▼また、今村雅弘復興相が4日の会見で、原発事故に伴う福島県内の自主避難者を本人の責任切り捨て政府の責任を追及した記者に「うるさい」と怒鳴った。発言の根っこにあるのは政権内に広がる慢心だろう

▼ギリシャ神話に登場する美少年ナルシスは、水面に映る自らの姿に恋し、やつれ衰え、絶命する鏡の前で浮かれ、国民の声を慢心の「消毒器」にできなければ、待っているのは神話と同じ末路である。(稲嶺幸弘
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●「核なき世界」無き国…「日本や韓国など米国の「核の傘」の下にある国々は「勧告に同意しなかった」」

2016年09月16日 00時00分51秒 | Weblog


asahi.comの記事【室井佑月 核を否定しない安倍首相に「あれってなんだったの」】(https://dot.asahi.com/wa/2016083100204.html)。

 《…なのに、なんだよ、この国は? 日本や韓国など米国の「核の傘」の下にある国々は「勧告に同意しなかった」と明記したという。つまり、議論の棄権だ。この国は原爆を落とされている国だからこそ、こういう場で堂々と発言すべきじゃないか。「核の被害は恐ろしいものだ。人類に核はいらない」と。安倍さんがいっていた「積極的平和主義」という言葉の正しい使い方は、そういうことだと思うけどな》。

   『●アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
              ある平和学者の原義を跡形も無く破壊

 「核兵器の廃絶」を主張、「核兵器の先制不使用」を支持できない被曝国…国際的に相当に恥ずかしいいし、被曝者の皆さんに顔向けできるのでしょうか? ニッポンがやらずに誰がやる。アベ様の言う「平和主義」が聞いて呆れるし、「積極的平和主義」の如何わしさが分かろうと云うもの。

   『●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…
      原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人
   『●「核兵器のない世界」か?、「核廃絶」「核なき世界」か?
   『●室井佑月さん「金をバラまくだけの日本…
     米国の手下ですよ、という世界中へのアピール」…恥ずかしい
   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
      自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
   『●オバマ大統領の米国、「核なき世界」にはほど遠く、 
          「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は?
   『●《…death fell from the sky…》
       …「落ちたのではない。米国が、落としたんだ」

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https://dot.asahi.com/wa/2016083100204.html

室井佑月 核を否定しない安倍首相に「あれってなんだったの」
(更新 2016/9/ 1 07:00)

     (オバマ大統領の広島訪問はなんだったのか?(※イメージ))

 作家の室井佑月氏は、国際会議で核の法的禁止の報告書に賛同しない日本に憤りを訴える。

*  *  *

 8月20日付の朝日新聞デジタルによると、19日、スイスのジュネーブで国連核軍縮作業部会が開かれた。

 「核兵器の法的禁止を協議する会議を2017年に開くよう国連総会に勧告することに、広範な支持が寄せられた」とする報告書を賛成多数で採択したらしい。記事によれば、〈国連総会の場で、核兵器禁止条約づくりに向けた議論が初めて本格化する〉と、画期的な出来事みたいだ。

 記事には、

   〈報告書は、国連加盟国(193カ国)の半数超の約100カ国が支持、
    と記している〉

 と書かれていた。

 メキシコやオーストリア、中南米、アフリカや東南アジアなど68カ国が賛成したみたいだ。そのほか交渉入りには賛同している国を合わせて100カ国と、半数超だった。

 作業部会の議論に、アメリカなどの核保有国は参加していないから、あまり意味は無い、なんて論調で書いている新聞もあったが、あたしはそういうことじゃないと思う。

 オバマさんは「核無き世界」を訴えていた。それなのに、議論にも参加しないというのは印象が悪すぎる。

 いくら強い国であっても、その国だけで存在できるわけじゃない。

 きっと、核兵器の法的禁止に賛同する国はますます増えていく(願望)。それが絶対の正義なのだし、今まで勇気がなくて手を挙げられなかった国も、手を挙げやすい状況になっていくような気がする(希望)。

 ……なのに、なんだよ、この国は?

 日本や韓国など米国の「核の傘」の下にある国々は「勧告に同意しなかった」と明記したという。つまり、議論の棄権だ。

 この国は原爆を落とされている国だからこそ、こういう場で堂々と発言すべきじゃないか

 「核の被害は恐ろしいものだ。人類に核はいらない」と。

 安倍さんがいっていた「積極的平和主義という言葉の正しい使い方は、そういうことだと思うけどな。

 そうそう、15日のワシントン・ポスト紙に、オバマ米大統領が検討している核兵器の先制不使用政策への懸念を、安倍首相がハリス米太平洋軍司令官に伝えた、と書かれていた。

 7月26日、首相官邸での安倍さんとハリス氏の面会を、ワシントン・ポスト紙では、複数の米当局者の話として挙げていた。

 まあ、この話は「原爆落とされた日本が核の先制攻撃を否定しないなんて!」、そんな感じでビッグニュースになりそうな気配もあり、20日、安倍さんはご自分の口で否定しておった。

 「どうしてこんな報道になるのか分からない」だって。

 では、ワシントン・ポストを訴えなきゃあきまへんなぁ。恫喝しとかな。……えっ、海外のマスコミには無理? そーですか、そーですか。

 にしても、安倍さんがさんざんご自分のアピールに使った、オバマ大統領の広島訪問はなんだったのか?

※週刊朝日  2016年9月9日号
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●異常過ぎる非情な自己責任論者達…安田純平さんの「罪は、人々が『お上』と呼ぶ政府に反抗したこと」?

2016年06月05日 00時00分45秒 | Weblog


※CMLにオンライン署名についての記事が出ていました。

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■『[CML 043630] 6/6(月)安田純平さんを救おう!6・6官邸前緊急市民行動/
  【安田純平さんを救おう!】オンライン署名』(http://list.jca.apc.org/public/cml/2016-June/043733.html
    「また安田純平さん救出のオンライン署名サイトが立ち上がりました。
     この緊急署名の拡散もお願いします。
     https://goo.gl/ohjc0e
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LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の水井多賀子氏による記事【安田純平氏の新画像公開でまた「自己責任論」が…欧米メディアが一斉に指摘する日本の“お上”意識の異常性】(http://lite-ra.com/2016/05/post-2295.html)。

 《これに対し、菅義偉官房長官は30日の会見で「さまざまな情報網を駆使して全力で対応している」と強調したが、はたしてこれは本当なのか。…官邸幹部も朝日新聞の取材に「向こうの要求に乗るようなことはないと言い放っている。昨年の後藤健二さん、湯川遥菜さんの事件の際に日本政府が何ら策を講じなかったことを考えると、安田氏を助けだそうと積極的に尽力しているとは、とても思えない》。
 《だが、日本はどうだろう。既報の通り、04年の人質事件で自己責任論をふりかざした急先鋒は当時の自民党幹事長、安倍晋三氏である》。

 なぜ尽力してくれないのか…。非情な「自己責任」論者アベ様、そしてその取り巻き達、支持者達。《自分もまた人質の見殺しに加担していること》に気付けない、あまりの非情さ。《冷酷な社会》《残酷な国》。本当に自己責任であり、「公共の迷惑」なのか? 青木理さんは「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」と仰っている。どちらが常識なの? 「日本の“お上”意識」はマトモなの? 

   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?: 
       血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
   『●安田純平さんの安否が大変に心配: 
     官邸は一体何をしているのか? 後藤健二さんの対応と同じ過ち・・・
   『●[声明が撤回されました]「国境なき記者団」が
       安田純平さんについての記事・声明を公開……
   『●安田純平さんの無事な解放を祈る… 
     「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか」?
   『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?:
      青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」

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http://lite-ra.com/2016/05/post-2295.html

安田純平氏の新画像公開でまた「自己責任論」が…欧米メディアが一斉に指摘する日本の“お上”意識の異常性
2016.05.31

 昨年6月から消息がわからなくなっているジャーナリスト・安田純平氏の画像が、5月29日夜、新たに公開された。現在、安田氏はアルカイダ系の武装組織「ヌスラ戦線」に拘束されていると見られているが、今回の画像ではオレンジ色の服を着た安田氏が険しい顔で「助けてください。これが最後のチャンスです」と書かれた紙を持つ様子が写されている。

 これに対し、菅義偉官房長官は30日の会見で「さまざまな情報網を駆使して全力で対応している」と強調したが、はたしてこれは本当なのか。菅官房長官は今年3月に安田氏の動画が公開されたあとも「安田氏本人と思われますが、それ以上の答えは控えたい」と言い、他方、官邸幹部も朝日新聞の取材に向こうの要求に乗るようなことはないと言い放っている昨年の後藤健二さん、湯川遥菜さんの事件の際に日本政府が何ら策を講じなかったことを考えると、安田氏を助けだそうと積極的に尽力しているとは、とても思えない

 だが、日本政府の対応への疑問もさることながら、またかとうんざりさせられるのは、今回の事件に対するネット上の反応。そう、お決まりの「自己責任」という声が、またも噴出しているのだ。

   「自己責任だから助ける必要なし」「国に迷惑をかけちゃダメ」
   「自己責任で何とかしろや」「助かったらまた行くでしょ?」

 緊迫した状況であることを伝える画像が公開されてもなぜこんなに非情でいられるのかと暗澹とした気持ちにさせられるが、さらに、安田氏が昨年4月にツイートした〈戦場に勝手に行ったのだから自己責任、と言うからにはパスポート没収とか家族や職場に嫌がらせしたりとかで行かせないようにする日本政府を「自己責任なのだから口や手を出すな」と徹底批判しないといかん。〉という投稿をあげ、「本人が口も手も出すなって言ってたんだから自己責任でしょ」とあげつらう者も続出している。

 一体、どこをどう読んだら、そんな話になるのか。この安田氏の投稿は、“ジャーナリストに自己責任を押し付ける政府にはジャーナリストに足枷をはめる権利はない”と政府による報道規制を非難しているのであって、政府が安田氏を助けなくていい理由になどまったくならない。しかしこの国では、あたかも国の命令に逆らう者を救出する必要などないと考える人が恐ろしく多い

 だが、そんな考え方は、決して当然のものではない。むしろ、人質事件が起こると日本に沸き返る「自己責任論」を、海外のメディアは日本の異常な状況だと見ている。

 たとえば、2004年に発生したイラクでの邦人3名の人質事件の際、日本では自己責任論が噴出。とくに現地でボランティア活動を行っていた高遠菜穂子さんが解放後、「今後も活動を続けたい」と語ったことに対し、当時の小泉純一郎首相は「寝食忘れて救出に尽くしたのに、よくもそんなことが言えるな」と激昂した。

 しかし、海外の反応はこれとまったく違った。アメリカのパウエル国務長官が「ラクの人々のために、危険を冒して現地入りをする市民がいることを、日本は誇りに思うべきだ」と発言したことは有名だが、フランスの高級紙ル・モンドも、外国まで人助けに行こうとする世代が日本に育っていることを示したと高遠さんらの活動を評価。逆に、日本に広がっていた人質への自己責任論については、〈人道的価値観に駆り立てられた若者たちが、死刑制度や厳しい難民認定など(国際社会で)決して良くない日本のイメージを高めたことを誇るべきなのに、政治家や保守系メディアは逆にこきおろしている〉と強く批判している。さらに、〈社会秩序を乱した者は後悔の念を示さなければならないのが日本の習慣〉と、その特異性をも伝えていた。

 アメリカのニューヨーク・タイムズも同様だ。〈イラクで人質になった日本の若い民間人は、黄色いリボンではなく、非難に満ちた、国をあげての冷たい視線のもと、今週、故国に戻った〉と日本国内の異常さを表現し、帰国後も自己責任だと人質を追い詰める日本政府の態度を凶暴な反応を示したと非難〈(人質である)彼らの罪は、人々が『お上』と呼ぶ政府に反抗したことだと皮肉を込めて論及している。

 また、昨年の後藤さん、湯川さんの事件が発生したときも、イギリスのロイターは〈日本では、イスラム国人質事件の被害者を攻撃する者がいる〉という見出しの記事を掲載。〈日本政府の対応と同胞である日本市民たちの態度は、西欧諸国のスタンダードな対応とはまったくちがうものだった〉と日本における人質への冷酷な受け止め方を紹介。アメリカのワシントン・ポストも、04年の邦人人質事件で起こった自己責任論に再び言及している。

 もちろん、海外でも、保守系政治家が自国の人質に対して自己責任をぶつことがないわけではない。たとえばフランスでは09年にジャーナリスト2名がテロ組織に拘束され、当時のサルコジ大統領は2人のことを「無謀」と非難。しかし、市民はこうした政府の姿勢に反発し、2人の救出を求める署名活動やコンサートが企画されるなど、国に対して積極的な対応を求めた。こうした世論がフランス政府を後押しし、結果、2名のジャーナリストは無事、解放されるにいたったのだ。

 だが、日本はどうだろう。既報の通り、04年の人質事件で自己責任論をふりかざした急先鋒は当時の自民党幹事長安倍晋三氏である。とくに、人質が解放された翌日の会見では、「山の遭難では救出費用を遭難者に請求することもある」と発言、政府に救出費用の請求を検させる姿勢さえ見せたほどだった。この安倍氏をはじめとする政治家たちの新自由主義的な自己責任の大合唱が国民に浸透し、いまではすっかり根付いてしまった。


 そして、その自己責任論者の安倍氏が総理大臣となり、「国が助ける必要はないなどという意見が、さも当然のようにまかり通っている。いや、人質問題だけではない。いまや保育園に入れないと現状の不備を訴えただけでも「子どもをつくった人の自己責任」と跳ね返す者が現れるような、冷淡な社会になっていってしまっている。

 だからこそ、いま一度、繰り返しておきたい。国が国民を助けることこそ当然の話であって、国の言う自己責任論に国民が乗っかってしまえば当然の義務を果たさない政府を容認することになる。ましてや、安田氏は自分勝手でもわがままを通した人でもまったくない。国内の大手メディアが報じない戦場やテロリスト組織の実態をあきらかにするために、つまり国民の知る権利を守るために身体を張ってシリアへ渡ったのだそうした人物を見殺しにするような、そんな残酷な国ではたしていいのか


 いま、わたしたちが発するべきは、何もしない国にお墨付きを与える自己責任論ではなく、「I AM JYUNPEI」という安田氏の救出を求める声であるべきだ。そして、「自己責任でなんとかしろ」と無責任に主張するネット民は自分もまた人質の見殺しに加担していることを肝に銘じるべきだろう。

水井多賀子
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●首相は産経や読売以外も読んでるのね!?: 「首相はくず」とは言っていないけれど・・・

2014年02月19日 00時00分10秒 | Weblog


gendai.net/の3つの記事【「ある夕刊紙は…」愛読者の安倍首相、日刊ゲンダイを批判?】(http://gendai.net/articles/view/news/147952)、
【安倍首相の「私が最高責任者だ」大放言に党内からも非難の声】(http://gendai.net/articles/view/news/147967)、
【すべての判断が狂っている安倍政権】(http://gendai.net/articles/view/news/147955)。
asahi.comの社説【集団的自衛権―聞き流せぬ首相の答弁】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)と、
東京新聞の記事【「憲法分かってない」 首相解釈変更発言 与野党やまぬ批判】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014021502000098.html)。

 安倍首相が衆院予算委員会で「ある夕刊紙は私のことをほぼ毎日のように〈人間のくず〉と報道しております。私は別に気にしませんけどね」と述べたそうです。安倍首相が『日刊ゲンダイ』を愛読しているとは思いませんでした! 一方、その『日刊ゲンダイ』は、「もっとも、本紙は首相のことを「ボンクラ」「嘘つき」とは表現したが、一度も「くずとは報じていない」と反論(?)。

 それにしても、最近の首相の発言は凄まじい、「野党議員からの問いに、安倍首相は次のように答えた。 「憲法解釈の最高の責任者は私だ。政府答弁に私が責任をもって、そのうえで私たちは選挙で国民の審判を受ける。審判を受けるのは、内閣法制局長官ではない。私だ」」。こんな発言を許容できる自公支持者や自公議員への投票者の気が知れない。先の衆院選、参院選で一票を投じた人たちの「はあまりに重い

   『●国際的な「恥の上塗り」な恥さらし行為:
                   「安倍政権 「復興予算」を「原発輸出」に流用」
   『●「(積極)平和主義」「不戦の誓い」が聞いて呆れる、
                「死の商人主義」「外交破壊主義」

   『●「与党公明党」: 平和を願っているらしい
        「学会さん」も「テロリスト」と呼ばれる日がいつか

   『●「平和憲法」が泣いている
   『●「吸「血税」」・・・舛添新東京都知事の都政、
                   その崩壊は既に始まっている


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http://gendai.net/articles/view/news/147952

「ある夕刊紙は…」愛読者の安倍首相、日刊ゲンダイを批判?
2014年2月13日 掲載

 安倍首相が12日の衆院予算委員会で、NHK経営委員の百田尚樹氏が都知事選の応援演説で対立候補を「人間のくず」と表現したことを野党議員に追及され、「ある夕刊紙は私のことをほぼ毎日のように〈人間のくず〉と報道しております。私は別に気にしませんけどね」と笑いながら受け流した。

 どうも日刊ゲンダイを指しているようだが、権力批判や監視が命題のジャーナリズムとは違い、公人である百田氏の「くず」発言を笑いでゴマカすのには疑問が残る。もっとも、本紙は首相のことを「ボンクラ」「嘘つき」とは表現したが、一度も「くず」とは報じていない

 麻生副総理と同様、熱心な本紙読者として知られる安倍首相。今後は2人一緒に細心の注意で熟読してもらいたい。
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http://gendai.net/articles/view/news/147967

安倍首相の「私が最高責任者だ大放言に党内からも非難の声
2014年2月14日 掲載

 安倍首相の危うさを指摘すれば、それこそ枚挙にいとまがないが、これぞ決定的とも言えるのが12日の衆院予算委員会での答弁だ。集団的自衛権の行使容認について、これまでの政府見解との整合性を問われると安倍は逆ギレ。「政府の最高責任者は私だ。選挙で審判を受けるのは私だ」と言い放ったのである。選挙で洗礼を受けるのだから「何をやってもいいという居直りで、憲法によって権力者の行動を制約する立憲主義を完全否定するものだ。これは安倍の命取りになるゾ。

 問題発言の波紋は身内の自民党から湧き起こっている。13日の総務会では安倍発言への批判が噴出したのだ。村上誠一郎元規制改革担当相は「首相の発言は選挙で勝てば憲法を拡大解釈できると理解できる。その時々の政権が解釈を変更できることになる」と批判したし、船田元・憲法改正推進本部長も「拡大解釈を自由にやるなら憲法改正は必要ないと言われてしまう」と切り捨てた。

 独裁者、安倍の前に沈黙だった自民党総務会でこれだけの非難が出るのは珍しい。それくらい今の安倍はトチ狂っていて、“身内”も見ちゃいられないということだ。

   「靖国参拝が分水嶺になったような気がします。党内には『おかしい』という声が
    かなりあるし、これに原発再稼働や集団的自衛権の行使容認が重なった。
    安倍首相の右傾化路線には公明党も困惑している。学会・公明の協力が
    なければ当選が厳しい議員を中心に、不満が表面化してきたのです」
    (ジャーナリスト・山田恵資氏)

 そのうえ、見ちゃいられないのが安倍答弁の状況、背景だ。問題答弁は民主党の大串博志議員との質疑で飛び出したものだが、大串が法制局に質問を集中させていたものだから、安倍は苛立ち、何度も手を挙げて、二階委員長に「発言させろ」と迫っていた。ようやく答弁の機会を与えられて、思いのたけをまくし立てたのである。

   「あまりにも子供っぽい言動には多くの議員が驚いていました。こうなった
    背景には自らの肝いり人事で起用した小松一郎法制局長官が体調を崩し、
    1カ月もの長期入院を余儀なくされていることもあると思う。完全にシナリオが
    狂って、その焦りが勇み足放言になったのでしょう」(自民党関係者)


■小松 法制局長官の病状も深刻

 安倍は先月31日、その小松法制局長官を虎の門病院に見舞った。

   「検査入院が本当ならば、なぜ、総理が見舞う必要があるのでしょう?
    しかも30分も滞在したのに、その後、『元気そうだった』の一言もない。
    小松氏の病状については厳重な箝口令(かんこうれい)が敷かれているのです。
    長官交代も近いのではないか、とみられているのはそのためです」
    (官邸事情通)

 安倍の肝いり人事といえば、NHKの籾井会長も「もう持たない」といわれている。安倍の天下が一気にグラついてきたのは間違いない。
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http://gendai.net/articles/view/news/147955

【高橋乗宣の日本経済一歩先の真相】
すべての判断が狂っている安倍政権
2014年2月14日 掲載

 リーダーに求められる資質のひとつに的確な判断力がある。豊富な知識と現状を理解する力がなければ、正しい選択はできない。多様な情報や考えの中から、最適と思われる決断を下す。簡単なことではないし、選んだ人は重い責任を背負うことになる。

 それでは安倍首相は日本のリーダーにふさわしいのか。正しい判断をしているのか。これは大いに疑問である。

 昨年12月の経常赤字が単月で過去最大になった。1年間トータルでは、経常黒字となっているが、10月から3カ月連続で赤字である。貿易収支は、すでに3年連続で赤字だ。

 為替を円安に導いた安倍政権は、輸出増で赤字を減らすシナリオを描いたようだ。しかし、現地生産が当たり前の今は、円安になっても、それほど輸出は増えない。むしろ、輸入する際の円換算額がかさみ、原材料費の高騰という負の側面が大きくなっている。原油や天然ガスの輸入額が増えているのは、原発停止の影響だけではない。円安による価格高騰も大きいのだ。

 NHK経営委員の人事をめぐっても、判断の間違いが明白になってきた。安倍首相が選んだ経営委のひとりは、東京裁判を「米軍による大虐殺をごまかすための裁判だった」としたそうだ。別のひとりは、拳銃自殺した新右翼の活動家の死を称賛する追悼文を発表していたと伝えられる。NHKはマスコミの中のマスコミだ。最も中立性が問われる放送局である。そこに偏った考えの持ち主を送り込むセンスは、信じがたい。

 そんな経営委が選んだ籾井新会長も、次々と問題発言を繰り返した。さすがに海外のメディアも公共放送の異様な変質に懸念を示しているようだ。米紙ワシントン・ポストは、「なぜ日本政府は明快に非難しないのかと、知らぬふりを続ける安倍政権を批判したらしい。

 安倍首相は国会で「最高責任者は私だ」と主張し、解釈改憲に踏み込む姿勢を見せたそうだ。憲法に縛られるはずの権力が、勝手に憲法を変えようとしている。その重大な過ちに気づこうともしない。なんとも恐ろしい状態だ。

 歴史認識も現状認識も欠けたリーダーは、日本をどこに向かわせようとしているのか。「日本を取り戻す」と声高に叫んでいたが、行き着く先がかつての「大日本帝国」でないことを祈るばかりである

【高橋乗宣】
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

集団的自衛権―聞き流せぬ首相の答弁
2014年2月15日(土)付

 安倍首相の「立憲主義」や「法の支配」への理解は、どうなっているのだろうか

 集団的自衛権をめぐる国会審議で、こんな疑問をまたもや抱かざるを得ない首相の答弁が続いている。

 日本国憲法のもとでは集団的自衛権の行使は認められない――。歴代内閣のこの憲法解釈を、安倍内閣で改めようというのが首相の狙いだ。

 歴代内閣は一方で、情勢の変化などを考慮するのは当然だとしつつも、「政府が自由に憲法の解釈を変更することができるという性質のものではない」との見解を示してきた。

 この矛盾にどう答えるか。野党議員からの問いに、安倍首相は次のように答えた。

   「(憲法解釈の)最高の責任者は私だ。政府答弁に私が責任をもって、
    そのうえで私たちは選挙で国民の審判を受ける。審判を受けるのは、
    内閣法制局長官ではない。私だ」

 最高責任者は、確かに首相である。内閣法制局は、専門的な知識をもって内閣を補佐する機関に過ぎない。

 それでも法制局は、政府内で「法の番人」としての役割を果たしてきた。首相答弁はこうした機能を軽視し、国会審議の積み重ねで定着してきた解釈も、選挙に勝ちさえすれば首相が思いのまま変更できると言っているように受け取れる。

 あまりにも乱暴だ

 首相の言うことが通るなら、政権が代わるたびに憲法解釈が変わることになりかねない自民党の党是である憲法改正すら不要ということになる

 首相はまた、解釈変更の是非を国会で議論すべきだとの野党の求めも一蹴した。解釈変更は政府が判断する、その後に必要となる自衛隊法などの改正は国会で議論するからいいだろうという論法だ。

 ここでも議論が逆立ちしている。集団的自衛権の行使容認は本来、憲法改正手続きに沿って国会で議論を尽くすべき極めて重いテーマである。

 選挙で勝ったからといって厳格な手続きを迂回(うかい)し、解釈改憲ですまそうという態度は、民主主義をはき違えている

 一連の答弁から浮かび上がるのは、憲法による権力への制約から逃れようとする首相の姿勢だ。そのことは、こうした立憲主義を絶対王制時代に主流だった考えだと片づけた先の発言からもうかがえる。

 これでは、首相が中国を念頭にその重要性を強調する「法の支配」を、自ら否定することになりはしないか。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014021502000098.html

憲法分かってない」 首相解釈変更発言 与野党やまぬ批判
2014年2月15日 朝刊

 安倍晋三首相が集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更について「私が責任を持っている」とした国会答弁に、与野党から批判が相次いでいる。野党は、憲法が国家権力の行動を厳格に制約する「立憲主義」の理念や、内閣法制局が担ってきた憲法解釈を否定する発言だとして今後の国会で追及する構え。政府内からも、くぎを刺す動きが出た。 

 首相は十二日の衆院予算委員会で、憲法解釈の変更をめぐり自らが「政府の最高責任者」と主張。「政府の答弁に(内閣法制局長官ではなく)私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける」と強調した。

 この答弁に関して、公明党の井上義久幹事長は十四日の記者会見で、内閣法制局の役割について「事実上『憲法の番人』で、政府が法案提出する際、憲法との整合性をチェックしてきた。権力を抑制的に行使するという意味で大変重い」と指摘。歴代内閣と同様、内閣法制局の解釈を踏襲するよう安倍首相に求めた。

 民主党の枝野幸男憲法総合調査会長は十四日、会合で「権力者でも変えてはいけないのが憲法という、憲法の『いろはのい』が分かっていない」と首相を批判した。

 首相は国会答弁で「立憲主義」の考え方を「王権が絶対権力を持っていた時代の主流的考え方だ」と説明。枝野氏はこれについても「世界のほとんどの国が立憲主義に基づいて国家統治を行っている。こうした発言が外国に出て行くことは非常にずかしく、国辱的だ」と反発した。

 結(ゆ)いの党の小野次郎幹事長は「行政の最終責任者であることは分かるが、憲法解釈でそういう言い方をするのは違う」と指摘。生活の党の鈴木克昌幹事長も「二〇一四年度予算案成立した後、一気呵成(かせい)に(解釈改憲の)流れが進む」と危機感を示した。共産党の志位和夫委員長、社民党の又市征治幹事長も首相発言を厳しく批判している。

 自民党の石破茂幹事長は「首相は立憲主義をないがしろにしたのではなく、自分が言えば何でもできると言ったわけではない」と擁護。だが、自民党内でも「三権分立を崩す」などと首相を批判する声が多くある。谷垣禎一法相も十四日の記者会見で「憲法解釈は時代で変遷する可能性も否定できないが、安定性もないといけない」と語った。
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●森達也さん『国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要』

2013年11月15日 00時00分44秒 | Weblog


『森達也リアル共同幻想論』の記事【【第70回】国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要】(http://diamond.jp/articles/-/43483)。

 「「うそをつく人たち」にとって都合の「いい内容」」の特定秘密保護法案森達也さんは「国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要」、と仰っています。なぜなら、

    「川口順子外務大臣は「事実関係として密約はない」と発言し、
     福田康夫官房長官が「密約は一切ない」と記者の質問に答え、
     次の官房長官である安倍晋三はまったくそうした密約はなかった」と
     記者会見で主張した。つまり国民に嘘をつき続けた。そしてそれが明らかに
     なった。政治家としては致命的な失態だ。でもこの国では、なぜかこれが
     問題視されない。西山と女性事務官が国家から起訴された裁判においても、
     起訴理由は「国家機密の漏洩行為」であるのに、自民党は機密などない
     と主張し続けた。機密がないのなら、2人はなぜ起訴されて有罪と
     されたのだろう。子どもにだってこの矛盾はわかる。でもメディアは
     それ以上の追及をしなかった。なぜなら国民が関心を示さないからだ。
     国民の多くはこのとき、知る権利や政府の背信行為の究明よりも
     週刊新潮や女性誌などが報道する2人の不倫行為を叩くことに
     夢中になっていた

そういう国やマスコミの性質、国民性だからでしょうか。森さんは、最後に「そんな国で秘密保護法がもうすぐ成立する。どんな状態になるのだろう。機密を理由にやりたい放題。とてもとても楽しみだ」・・・・・・。

   『●特定秘密保護法案: 「うそをつく人たちが作」る猛毒を
                     「いい内容に仕上がっている」認識とは!?

    「「一般の市民はどの情報を聞き出したり漏らしたりしたことが違反に当たるかを
     知らされないまま逮捕、起訴され、裁判でも何が秘密かが明らかにならないまま、
     有罪判決を受ける恐れが現実のものとな」り、「それ招く萎縮効果は絶大」で、
     「このままでは濫用の暴走が避けられない」ような猛毒が、「いい内容」だ
     そうです。それは、「うそをつく人たち」にとって都合の「いい内容」でしょう」。

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http://diamond.jp/articles/-/43483

森達也リアル共同幻想論
【第70回】 2013年10月28日

国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要



映画『フェアゲーム』が暴くもの

 2010年に公開されたアメリカ映画『フェア・ゲーム』は、CIAで諜報活動に従事していた女性工作員ヴァレリー・プレイムの回顧録をベースにしている。つまり実話。ペンシルベニア州立大学を卒業後にCIAにスカウトされたプレイムは、CIAが作った架空の会社の社員として、主に大量破壊兵器の調査などの任務を行っていた。夫であるジョゼフ・ウィルソンは元外交官で、イラク大使代理、国家安全保障会議(NSC)のアフリカ担当部長などを歴任している。
 2001年、イラクがアフリカのニジェールからウランを秘密裏に輸入したとする「ニジェール疑惑」が浮上した。しかし証拠はほとんどない。アメリカ政府から調査を命じられたウィルソンはニジェールに飛び、綿密な調査を重ねたうえで、疑惑を完全に否定する報告書を作成した。しかしブッシュ政権はこの報告書を握り潰した。同時期に妻であるプレイムはイラクの科学者たちに秘密裏に接触し、やはり大量破壊兵器など存在しないと確信するが、CIAのこのレポートも結局は政権から黙殺される。
 最終的に2003年1月28日の一般教書演説でブッシュは、ニジェールからウランを輸入したことなどを根拠として語りながら、イラクが核開発を行っていると主張した。こうしてイラク侵攻は開始され、苦悩したウィルソンは同年7月6日付けのニューヨーク・タイムズに、イラクの核開発についての情報が歪曲されていると寄稿して国民に訴えた。しかしこの1週間後、ブッシュ政権は「政府を告発したウィルソンの妻はCIAエージェントである」とメディアにリークし、ウィルソンが現在の任務に就いていることは不適切だと報じさせた。明らかな報復だ。
 ……まだ観ていない人のために、これ以上は書かないほうがいいだろう。この映画が企画された段階で、米軍はまだイラクに駐留していた。でもハリウッドの映画製作者たちはそんなことに頓着しない。当たり前のように映画を作る。しかも肩肘は張っていない。だって徹底してエンターテインメントなのだ。ところが登場人物はすべて実名だ。主人公の2人だけではなく、ブッシュもラムズフェルドチェイニーもすべて実名で登場する。
 イラク戦争の映画は他にも『グリーンゾーン』や『リダクテッド』、『華氏911』、『ハートロッカー』などたくさんある。そのほとんどはブッシュ政権への批判を前提にしている。批判性をしっかりと前面に打ち出しながら、娯楽映画として完成させている。
 試写会場で『フェア・ゲーム』を観ながら、僕はもう一つのアメリカ映画を思い出していた。



http://diamond.jp/articles/-/43483?page=2


アメリカほど自己中心的で傲慢な国はないけれど……

 1976年に作られた『大統領の陰謀』は、ワシントン・ポスト社会部の記者であるボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインが主人公だ。
 実際に2人がスクープした「ウオーターゲート事件」(ニクソン政権による非合法な盗聴工作)をテーマに描いたこの映画も、登場人物はすべて実名だ。ウッドワードとバーンスタインは、この前年にベトナム戦争の極秘報告書である「ペンタゴン・ペーパーズ」の全文コピーをニューヨーク・タイムズに渡したダニエル・エルズバーグや、これを受け取って記事にしたニール・シーハンと共に、今もアメリカでは国家的な英雄だ(ただしここに名前を挙げた全員が事件当時には、政府から「国旗に泥を塗った」とか「国家の敵」などと糾弾されている)。
 アメリカ人が大好きなフレーズ「God Bless America」が示すように、アメリカほど自己中心的で傲慢な国はない。しかも腕力は世界一だ。だから力に任せて物事を解決しようとする。独善的な正義に酔いやすい。とにかく欠点だらけの国だ。
 でも情報公開とジャーナリズムの精神においては、アメリカは世界でもトップクラスの国だ。ここだけは信頼できる。
 だからこそアメリカのメディアは、徹底して政府の不正や背信行為を追及する。結果として自浄作用が強い。行きすぎることは確かに多いが、イラク戦争が示すように、行きっぱなしになることはほとんどない。メディアも自分たちの過ちを認め、何をどう間違えたかを徹底して検証し、さらに提示する。さらには(ここが一番すごいのだけど)、これを娯楽にしてしまう。国民レベルで共有する。アメリカの先住民虐殺の歴史とイラク侵攻を併せながらメタファーにして海兵隊を徹底的に批判する『アバター』を観たときは、その娯楽性とメッセージの融合の見事さに圧倒された。


沖縄密約事件の西山記者は英雄になるどころか日本中から批判された

 翻って日本はどうか。政府による情報の隠ぺいと国民への背信行為として真先に思いつくのは、1971年(ペンタゴン・ペーパーズがスクープされた年だ)に起きた沖縄密約事件だ。でもこのとき、メディアは当時の佐藤栄作政権への追及を途中でやめた。だから密約はないものとされてきた。ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズの記者たちは英雄となったけれど、密約を暴いた毎日新聞の西山太吉記者は日本中から批判されながら退職し、さらに国家公務員法違反(機密漏えい教唆)で有罪とされた
 これを題材にした映画作品はない。ただし小説はある。山崎豊子が2009年に発表した『運命の人』。実名は登場しない西山太吉は弓成亮太とされている。毎日新聞社は毎朝新聞社。内閣総理大臣である佐藤栄作は佐橋栄作。福田赳夫大蔵大臣は福出武夫。後に総理大臣になる田中角栄は田淵角造。大平正芳は小平正良



http://diamond.jp/articles/-/43483?page=3

 名前を引用しながら力が抜ける。まるでダジャレのレベルだ。ただし小説版『運命の人』については、発表時はまだ密約の存在を政府が認めていなかったから、実名を回避することはある程度は仕方がない。でもその後に民主党政権が密約の存在を認めてから、『運命の人』をベースにしたドラマをTBSが放送した。もしも僕がこの作品の演出を任されたのならば、まずは山崎豊子に実名に変えてよいかと交渉する。山崎が首を縦に振らないのなら、ノンフィクションとして書かれた密約─外務省機密漏洩事件澤地久枝)をベースにすればよい。それこそ脚本家の腕のみせどころだ。百歩譲って個人の名前が無理だとしても、弓成が所属していた毎朝新聞社は毎日新聞社に戻す。他にも週刊ジャーナル(実際は朝日ジャーナル)や週刊潮流(週刊新潮)や読日新聞(書くのもうんざりだけれど読売新聞)など、実名を隠すことでほとんど漫画になってしまっているでも結局TBSは、この名前のままドラマを制作した
 日本では1982年に公開されたアメリカ映画『アトミック・カフェ(The Atomic Cafe)』は、冷戦期にアメリカ国内で放送されたニュース映像や政府提供の広報番組、軍が兵士の教育や啓蒙用に制作したフィルム、当時のドラマやラジオ音声などにより構成されている。作品のために撮り下ろした素材は一切ない。つまりアーカイブ・ドキュメンタリーだ。
 放射能で被曝するかもしれないからサングラスは必需品。念のため傷には絆創膏を貼っておきましょう。ピカッと光ったらさっと机の下に隠れる。アメリカ良いとこ一度はおいで。共産圏に水爆を落としてすっきりさわやか!


なぜ日本ではこんな映画が制作できないのか

 ……この時代に制作された映像を眺めながら、いかに当時のアメリカが核兵器や放射能に対して無知であったかを実感する。国民だけではない。政治家も軍の上層部も、核兵器を規格外の爆弾くらいにしか捉えていなかった。つまり概念だ。だからこそアメリカでは、戦争を終わらせるためには広島・長崎への原爆投下は正当だったと主張する人が、今も一定数いる。おそらくそのほとんどは、この時代に教育を受けた世代だろう。
 とても重要な映画だ。でもこの映画は日本では制作できない。断言することは嫌いだけど、これは断言できる。なぜなら政府や防衛省が映画への映像提供を許可しない。
 アメリカは違う。使用目的が何であれ、国民の税金で制作されたものであれば最終的には国民に帰属するとの意識が明確にある(当たり前だ)。だから隠さない。沖縄密約問題の際にも、2000年にアメリカ公文書館は密約を裏付ける文書を公開したが、その後も日本政府は「密約は存在しない」と言い続けた。その2年後に今度はアメリカ国家安全保障会議(NSCが、「日本政府がアメリカに対して、密約問題については公にならないように同一歩調をとることを要求してきている」と記述された文書を公開したが、その後も日本政府の姿勢は変わらなかった。具体的に書けば、川口順子外務大臣は「事実関係として密約はない」と発言し、福田康夫官房長官が「密約は一切ない」と記者の質問に答え、次の官房長官である安倍晋三は「まったくそうした密約はなかった」と記者会見で主張した



http://diamond.jp/articles/-/43483?page=4

 つまり国民に嘘をつき続けた。そしてそれが明らかになった。政治家としては致命的な失態だ。でもこの国では、なぜかこれが問題視されない。西山と女性事務官が国家から起訴された裁判においても、起訴理由は「国家機密の漏洩行為」であるのに、自民党は機密などないと主張し続けた機密がないのなら、2人はなぜ起訴されて有罪とされたのだろう。子どもにだってこの矛盾はわかる。でもメディアはそれ以上の追及をしなかったなぜなら国民が関心を示さないからだ。国民の多くはこのとき、知る権利や政府の背信行為の究明よりも、週刊新潮や女性誌などが報道する2人の不倫行為を叩くことに夢中になっていた
 その後に密約の存在を認めた民主党は大きく失墜し、ずっと国民を欺き続けた自民党は今や飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
 だから思う。この国では秘密保護法など制定してはならないというか必要ないそんな法制度などなくても、いくらでも秘密は作れる。暴かれることもめったにない
 最初に秘密(機密)保護法という言葉を発した政治家は、西山事件で一時は追い詰められた佐藤栄作。国会で社会党議員が西山からリークされた情報に沿って質問し、毎日新聞が密約の存在をスクープして他紙もこれを追いかけかけたとき、参議院予算委員会で佐藤栄作首相は、「国家の秘密はあるのであり、機密保護法制定はぜひ必要だ。この事件の関連でいうのではないが、かねての持論である」と主張した。
 これを受ける形で秘密保護法の議論は自民党内において続けられ、何度かの試行錯誤を経て1985年には衆議院に議員立法として法案が提出されている。しかしこのときは、日本社会党・公明党・民社党・日本共産党・社会民主連合など当時の野党が強硬に反対し、法案は通常国会の閉会に伴って廃案となっている。
 でもそんな野党はもうほとんどいないメディアが大好きな言葉である「ねじれ」も解消された(これで法案はさくさく通る。でもならば、何のための二院制なのだろう)。有事の際には沖縄に核兵器を持ち込むことを認める密約文書をアメリカと交わしていた佐藤栄作は、表向きの非核三原則を理由にノーベル平和賞を授与された。その佐藤の宿願である秘密保護法が、やっとこの秋に成立する。


http://diamond.jp/articles/-/43483?page=5


密約の存在には触れないまま判決は出された

 密約のもう片方の当事者であるアメリカでは、前述したように密約の存在を示す文書は既に機密解除され、アメリカ国立公文書記録管理局にて公文書として閲覧可能であるが、自民党政権は2010年まで文書の存在を否定し続けて来た。2005年4月に西山は「密約の存在を知りながら違法に起訴された」として国家賠償請求訴訟を提起したが、2007年3月に東京地方裁判所は密約の存在にはまったく触れないまま、「損害賠償請求の20年の除斥期間を過ぎ、請求の権利がない」として訴えを棄却した。原告側は「2000年の米公文書公開で初めて密約が立証されて提訴可能になったのだから、それ以前の除斥期間で請求権消滅は不当」として控訴したが、高裁も密約の有無については触れないまま一審判決を支持して控訴を棄却した。さらに2008年9月、最高裁第三小法廷(藤田宙靖裁判長)は原告の上告を棄却し、一審・二審の判決が確定した。つまり司法が行政の都合と思惑を忖度している。司法権の独立などどこにもない。
 ペンタゴン・ペーパーズやウオーターゲート事件のときにアメリカ政府は記事差し止めを求めて提訴したが、最終的に司法は「政府は説明責任を果たしていない」としてこれを却下した。今さらではあるけれど、まったく同じ時期に起きた2つの事件の扱われかたは、何かの間違いじゃないかと思いたくなるほどに違う。


*   *   *


 今回は秘密保護法を考えるうえで、安倍政権が参考にしているというアメリカ国家安全保障会議(NSC)を保持するアメリカと日本を比較してみた。もう一度書くが、アメリカは問題だらけの国だ。粗野で臆病なのに自信過剰で腕力ばかりが強い。でもジャーナリズムと言論の自由と情報公開については筋を通す。最後の一線は絶対に譲らない。
 ポスト911が典型だが、アメリカも日本と同様に集団化しやすい国だ(ただしその理由とメカニズムは日本とまったく違う)。でもアメリカは復元する。ジャーナリズムと国民の知る権利への意識があるからだ。日本は復元しない。行ったら行きっぱなしなのだ。
 そんな国で秘密保護法がもうすぐ成立する。どんな状態になるのだろう。機密を理由にやりたい放題。とてもとても楽しみだ。
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●・・・であるのならば、壊憲派を勝たせてはいけない ~「“悪魔”を阻むハードル」を下げてはならない~

2013年05月04日 00時00分23秒 | Weblog


壊憲〟についての朝日新聞の世論調査を受けての識者のコメント記事(http://www.asahi.com/politics/update/0501/TKY201305010546.htmlhttp://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010583.htmlhttp://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010587.htmlhttp://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010585.html)。東京新聞のコラム『筆洗』(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013042902000117.html。すぐに消えてなくなるasahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup5月3日)。東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013050302000127.html)、社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013050302000147.html、そしてコラム『筆洗』をもう一つ(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013050302000146.html)。

 自らを律することができない自民党タカ派や元東京〝ト〟知事元大阪〝ト〟知事を縛るために国民が持っている鎖を、資格のない国会議員が自ら断ち切ろうとしている。(金に群がるハゲタカでもある)タカの爪をを巧妙に隠し、まずは改憲・壊憲のためのハードル「“悪魔”を阻むハードル」を下げようとしている。その先には、多くの国民の望まない「戦争を出来る国」にするために。
 「ワイマール憲法当時のドイツで実際に起きたことです。・・・ヒトラーは国民投票という手段も乱発して、反対勢力を壊滅させ、独裁者になりました。憲法は破壊されたのです」。「政治や外交の機能不全の責任を憲法に押しつける戦後世代のリーダー」に壊憲させてはならない。「政治家が歴史に学ばない国は危うい」、そう我が国はとても危うい状況。

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http://www.asahi.com/politics/update/0501/TKY201305010546.html

2013年5月2日0時14分
改憲手続き緩和 賛成38%、反対54% 世論調査

 憲法記念日を前に朝日新聞社は全国郵送世論調査を行い、憲法に関する有権者の意識を探った。それによると、憲法96条を変え、改憲の提案に必要な衆参各院の議員の賛成を3分の2以上から過半数に緩める自民党の主張について、反対の54%が賛成の38%を上回った。9条についても「変えない方がよい」が52%で、「変える方がよい」の39%より多かった。


http://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010583.html
http://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010587.html
http://www.asahi.com/politics/update/0502/TKY201305010585.html

 5月3日は憲法記念日。朝日新聞社が憲法をテーマに行った全国郵送世論調査の回答を見て、作家の雨宮処凛(かりん)さんは不思議がった。「もしこれが1人の人間の思考だとしたら、とても心配。ものすごく矛盾していて……」。映画監督・作家の森達也さんは、9条を変えないという人が多かったのは「意外だった」と驚いた。神戸大名誉教授の浦部法穂さんは、今の国会議員は「憲法をいじる資格はない」と手厳しい。好調アベノミクスと同時進行する改憲の動き。3人の識者が語る憲法と日本社会とは――。


雨宮処凛さん「人間1人の思考なら矛盾」 憲法世論調査

■作家の雨宮処凛さん
 「いまの憲法を変える必要がある」という人が半数を超え、その理由で最も多かったのが「国防の規定が不十分だから」だという。それでいて「9条を変えないほうがよい」が半数を超える。もしこれが1人の人間の思考だとしたら、とても心配。ものすごく矛盾していて、どんな人間かわからない。
 しかし、ある意味、いまの日本を象徴しているのかもしれない。
 「戦争」とか「国防軍」とか「軍隊」という言葉には強い嫌悪感を示す。9条は守るべきだという人は多い。けれども、参院選で投票するとき、重視する政策を聞けば「憲法」は最下位。かなりの国民は、本気でどーでもいいと思っている気がする。自民党の憲法改正草案を読んでいる人が一体どれだけいるのでしょうか


浦部法穂さん「今の議員に憲法いじる資格ない」世論調査

■神戸大名誉教授の浦部法穂(のりほ)さん
 憲法9条を変えない方がよいという人も、96条の改憲手続きを緩める自民党案に反対という人も5割を超えた。改憲賛成が5割を超えたといっても理由は非常に散らばっていて、最も多くの人が理由に挙げた「国防の規定が不十分」でも全体の3割にとどまっている。国会の論調だけをみると改憲ムードが非常に強いが、国民は割合冷静に見ているのではないか。
 そもそも憲法改正権は国民にあるのだから、改憲は国民の側から「国会で案を作れ」という声が起きてから初めて国会が議論するものだ。ところが、憲法で行動を制約され、命じられる側の国会、まして統治権の中枢の内閣が今の憲法では都合が悪いからといって改憲を主導するのは本末転倒でおかしい。


森達也さん「9条変えない意見多いのは意外」 世論調査

■映画監督・作家で明治大特任教授の森達也さん
 憲法9条を変えない、という意見が多かったのは、意外だった。
 総選挙では予想通りというか、予想を上回るほどの自民党圧勝だった。小選挙区のマジックを差し引いても、自民党や安倍政権への支持が強いのは間違いない。票を入れた人の多くは、憲法9条改定にも賛成なのだろう、と思い込んでいた。だが、調査結果では、景気浮揚策への期待から政権を支持しても、憲法9条改定までは支持していないことが浮かび上がる。自民党や安倍晋三首相には、軌道修正を期待したい。
 ただし僕は、がちがちの護憲派ではない。半世紀以上たっているのだから、時代に合わない要素があればマイナーチェンジしてもいい。でも9条も含め、基本理念は安易に変えるべきではない
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013042902000117.html

【コラム】
筆洗
2013年4月29日

 <遺棄死体数百といひ数千といふいのちをふたつもちしものなし>。昭和十五年、日中戦争の報道写真を見て、新聞記者で歌人の土岐善麿がつくった歌である▼命を二つ持つ者はいない、と生命の尊さを詠んだだけなのに右翼から攻撃され、戦時下は隠遁(いんとん)生活を送る。敵国の兵士に同情したと思われると、袋だたきに遭う時代だった▼その時代に戻ることはないと信じているが、「嫌中・嫌韓」が声高に語られる風潮には危うさを感じる。それを政治家があおっているのだから尋常ではない▼閣僚の靖国参拝に対する中韓両国の抗議を安倍晋三首相は「わが閣僚はどんな脅かしにも屈しない」と突っぱね、「侵略の定義は国際的にも定まっていない」と去の侵略戦争や植民地支配を正当化するような発言を重ねた。経済優先の「安全運転」に徹してきた首相の「地金がむき出しになってきた▼その歴史認識に米国側から反発も出てきた。米紙ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズは「歴史を直視していない。これまでの経済政策の成果も台無しにしかねない」「敵対心を無謀にあおっているように見える」と社説で批判した▼<あなたは勝つものとおもつてゐましたかと老いたる妻のさびしげにいふ>。戦時中は好戦的な歌もつくった善麿の昭和二十一年の歌だ。戦争は遠くなり、勇ましい声が再び戻ってきた。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup5月3日】

2013年 5月 3 日(金)付
憲法を考える―変えていいこと、ならぬこと

 憲法には、決して変えてはならないことがある
 近代の歴史が築いた国民主権基本的人権の尊重平和主義などがそうだ。時代の要請に合わせて改めてもいい条項はあるにせよ、こうした普遍の原理は守り続けねばならない
 安倍首相が憲法改正を主張している。まずは96条の改正手続きを改め、個々の条項を変えやすくする。それを、夏の参院選の争点にするという。
 だがその結果、大切にすべきものが削られたり、ゆがめられたりするおそれはないのか。
 いまを生きる私たちだけでなく、子や孫の世代にもかかわる問題だ。

権力を縛る最高法規
 そもそも、憲法とは何か。
 憲法学のイロハで言えば、権力に勝手なことをさせないよう縛りをかける最高法規だ。この「立憲主義こそ、近代憲法の本質である。
 明治の伊藤博文は、天皇主権の大日本帝国憲法の制定にあたってでさえ、「憲法を設くる趣旨は第一、君権を制限し、第二、臣民の権利を保全することにある」と喝破している。
 こうした考え方は、もちろん今日(こんにち)にも引き継がれている。
 憲法99条にはこうある。「天皇又(また)は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」。「国民」とは書かれていないのだ。
 立憲主義は、国王から市民が権利を勝ち取ってきた近代の西欧社会が築いた原理だ。これを守るため、各国はさまざまなやり方で憲法改正に高いハードルを設けている。
 米国では、両院の3分の2以上の賛成と4分の3以上の州議会の承認がいる。デンマークでは国会の過半数の賛成だが、総選挙をはさんで2度の議決と国民投票の承認を求めている。
 日本では、両院の総議員の3分の2以上の賛成と、国民投票での過半数の承認が必要だ。
 自民党などの改正論は、この「3分の2」を「過半数」に引き下げようというものだ。

歴史の教訓を刻む
 だが、これでは一般の法改正とほぼ同じように発議でき、権力の歯止めの用をなさない。戦争放棄をうたった9条改正以上に、憲法の根本的な性格を一変させるおそれがある。
 私たちが、96条改正に反対するのはそのためである。
 日本と同様、敗戦後に新しい憲法(基本法)をつくったドイツは、59回の改正を重ねた。一方で、触れてはならないと憲法に明記されている条文がある。
 「人間の尊厳の不可侵」や「すべての国家権力は国民に由来する」などの原則だ。
 ナチスが合法的に独裁権力を握り、侵略やユダヤ人虐殺につながったことへの反省からだ。
 日本国憲法は、97条で基本的人権を「永久の権利」と記している。これに国民主権と平和主義を加えた「三つの原理」の根幹は、改正手続きによっても変えられないというのが学界の多数説だ。
 かつての天皇制のもとで軍国主義が招いた惨禍の教訓が、その背景にある。
 特に9条は、二度と過ちを繰り返さないという国際社会への約束という性格もある。国民の多くは、それを大切なことだとして重んじてきた。
 自民党が96条改正の先に見すえるのは、9条だけではない。改憲草案では、国民の権利への制約を強めかねない条項もある。立憲主義とは逆方向だ。

■政治の自己改革こそ
 首相は「国民の手に憲法を取り戻す」という。改正のハードルが高すぎて、国民から投票の権利を奪っているというのだ。
 これは論理のすり替えだ。各国が高い壁を乗り越え、何度も憲法を改めていることを見ても、それは明らかだろう。
 改めるべき条項があれば、国民にその必要性を十分説く。国会で議論を尽くし、党派を超えて大多数の合意を得る。
 そうした努力もせぬまま、ルールを易(やす)きに変えるというのは責任の放棄ではないか。
 憲法に指一本触れてはならないというのではない。
 例えば、国会の仕組みである。衆院と参院は同じような権限を持つ。このため多数派が異なる「ねじれ」となると、国政の停滞を招いてきた。
 いずれ憲法の規定を改め、衆参両院の役割分担を明確にするなどの手直しが必要になるかもしれない。
 もっとも、いまの国会の怠慢は度し難い
 ねじれによる政治の停滞を嘆くなら、なぜ衆参両院の議決が異なった時に話し合う両院協議会の運用を見直さないのか。
 最高裁に違憲状態とされた一票の格差問題では、司法が口出しするのはおかしいといわんばかりの議論が横行している。これでは、憲法を語る資格などはない
 まずなすべきは、そんな政治の自己改革にほかならない。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013050302000127.html

知らず改憲 危険 読者からの手紙
2013年5月3日 朝刊

 改憲が、政治の場で声高に語られる中で迎えた憲法記念日。本紙が四月十九日から連載した「『憲法と、』第1部 50年代の攻防」には読者から、憲法への思いなどをつづった手紙やメールが寄せられている。憲法について人々がよく知らないまま、変えられてしまうのではないか。そもそも今の社会で憲法の理念がないがしろにされているのではないか-。文面からは危機感がにじむ。 (上條憲也、樋口薫)

 「改憲が動きだす前に、『憲法は権力を縛るもの』という認識が当たり前のことになっていなければ、危険すぎると思います」。そうメールにつづった千葉県鎌ケ谷市の塾講師村松真理子さん(55)を訪ねた。
 憲法に関心を持ったのは一九八二年、小学館の「日本国憲法」を手に取ったことがきっかけだったという。当時も改憲が取り沙汰され、異例のベストセラーとなっていた。
 戦力不保持をうたった九条を改正し、国を「気概をもって自ら支え守る責務」を盛り込んだ二〇〇五年の自民党の憲法改正草案を知人に見せたときに「知らなかった。怖い」と言われた。
 知らせることの重要性を感じた村松さんは〇七年から勉強会を始め、小冊子「みんなの憲法」の発行を続ける。会の仲間とは、主にメールで意見交換。学ぶことが大事なので立場は改憲でも問わない。
 ただ、輪を広げようとしても憲法に拒否反応を示す人もいる。村松さんは最近、知人に憲法について意見を募るメールを一斉送信した。「憲法の話を送ってこないで」という返信もあったという。
 メンバーの一人で、青森県八戸市で空襲を体験した松倉要正さん(80)は「フランスでは青年たちが昼間からカフェで自国の憲法論争をしているのに…」ともどかしさを感じている。村松さんは「問題意識を持つことは面倒なこと。でも考えることで憲法は自分たちのものになる」。
 個人を尊重し、幸福追求権を定めた一三条を村松さんは「憲法が憲法である性質を表している」と言う。憲法の大前提は権力から国民を守るためのものであり、国家の意図を国民に押し付けるものではない。
 「憲法を分かろうと個々がアンテナを研ぎ澄ますことが大事。それが(憲法一二条が定める)自由と権利を保持するための『国民の不断の努力』になる」と村松さんは考える。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013050302000147.html

【社説】
憲法を考える 歴史がつなぐ知恵の鎖
2013年5月3日

 憲法改正を叫ぶ勢力の最大目的は、九条を変えることでしょう。国防軍創設の必要性がどこにあるのでしょうか平和憲法を守る方が現実的です。
 選挙で第一党になる、これは民主的な手法です。多数決で法律をつくる、これも民主的です。権力が憲法の制約から自由になる法律をつくったら…。
 ワイマール憲法当時のドイツで実際に起きたことです。国民主権を採用し、民主主義的な制度を広範に導入した近代憲法でした。ヒトラーは国民投票という手段も乱発して、反対勢力を壊滅させ、独裁者になりました。憲法は破壊されたのです

熱狂を縛る立憲主義
 日本国憲法の役目は、むろん「権力を縛る鎖」です。立憲主義と呼ばれます。大日本帝国憲法でも、伊藤博文が「君権を制限し、臣民の権利を保障すること」と述べたことは有名です。
 たとえ国民が選んだ国家権力であれ、その力を濫用する恐れがあるので、鎖で縛ってあるのです。また、日本国民の過去の経験が、現在の国民をつなぎ留める“鎖”でもあるでしょう。
 憲法学者の樋口陽一東大名誉教授は「確かに国民が自分で自分の手をあらかじめ縛っているのです。それが今日の立憲主義の知恵なのです」と語ります。
 人間とはある政治勢力の熱狂に浮かれたり、しらけた状態で世の中に流されたりします。そんな移ろいやすさゆえに、過去の人々が憲法で、われわれの内なる愚かさを拘束しているのです。
 民主主義は本来、多数者の意思も少数者の意思もくみ取る装置ですが、多数決を制すれば物事は決まります。今日の人民は明日の人民を拘束できません。今日と明日の民意が異なったりするからです。それに対し、立憲主義の原理は、正反対の働きをします。

9条改正の必要はない

   「国民主権といえども、服さねばならない何かがある、
    それが憲法の中核です。例えば一三条の『個人の尊重』などは
    人類普遍の原理です。近代デモクラシーでは、立憲主義を用い、
    単純多数決では変えられない約束事をいくつも定めているのです」(樋口さん)

 自民党の憲法改正草案は、専門家から「非立憲主義的だ」と批判が上がっています。国民の権利に後ろ向きで、国民の義務が大幅に拡大しているからです。前文では抽象的な表現ながら、国を守ることを国民の義務とし、九条で国防軍の保持を明記しています。
 しかし、元防衛官僚の柳沢協二さんは「九条改正も集団的自衛権を認める必要性も、現在の日本には存在しません」と語ります。旧防衛庁の官房長や防衛研究所所長、内閣官房の副長官補として、安全保障を担当した人です。

   「情勢の変化といえば、北朝鮮のミサイルと中国の海洋進出でしょう。
    いずれも個別的自衛権の問題で、たとえ尖閣諸島で摩擦が起きても、
    外交努力によって解決すべき事柄です。九条の改正は、中国や韓国は
    もちろん、アジア諸国も希望していないのは明らかです。米国も
    波風立てないでほしいと思っているでしょう」

 九条を変えないと国が守れないという現実自体がないのです。米国の最大の経済相手国は、中国です。日中間の戦争など望むはずがありません。

   「米国は武力が主な手段ではなくなっている時代だと認識しています。
    冷戦時代は『脅威と抑止』論でしたが、今は『共存』と『摩擦』が
    テーマの時代です。必要なのは勇ましい議論ではなく、むしろブレーキです

 柳沢さんは「防衛官僚のプライドとは、今の憲法の中で国を守ることだ」とも明言しました。
 国防軍が実現したら、どんなことが起きるのでしょうか。樋口さんは「自衛隊は国外での戦闘行為は許されていませんが、その枠がはずれてしまう」と語ります。

   「反戦的な言論や市民運動が自由に行われるのは、
    九条が歯止めになっているからです。国防軍ができれば、
    その足を引っ張る言論は封殺されかねません。軍事的な価値を
    強調するように、学校教育も変えようとするでしょう」

 安倍晋三首相の祖父・岸信介氏は「日本国憲法こそ戦後の諸悪の根源」のごとく批判しました。でも、憲法施行から六十六年も平和だった歴史は、「悪」でしょうか。改憲論は長く国民の意思によって阻まれてきたのです。

悪魔を阻むハードル
 首相は九六条の改憲規定に手を付けます。発議要件を議員の三分の二から過半数へ緩和する案です。しかし、どの先進国でも単純多数決という“悪魔”を防ぐため、高い改憲ハードルを設けているのです。九六条がまず、いけにえになれば、多数派は憲法の中核精神すら破壊しかねません。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013050302000146.html

【コラム】
筆洗
2013年5月3日

 集団自決の場で何人もの子どもを手にかけながら、自らは死に切れなかった人がいる。約四百人の孤児を引率して命からがら引き揚げてきた人がいる。百人の子どもが途中で亡くなった。先月二十四日、長野県阿智村に開館した満蒙(まんもう)開拓平和記念館には、国策で満州に渡った人たちが味わった地獄が刻まれている▼二十七万人の満蒙開拓団のうち、全国最多の三万二千九百九十二人を送り出したのは長野県だった。帰国できたのは一万六千九百四十九人。千百三人が残留孤児や残留婦人になった▼阿智村のある下伊那・飯田地方からは県内でも最も多い八千三百八十九人が渡満した。この地に平和記念館を建設することは、地域の引き揚げ者たちの悲願だった▼関東軍に見捨てられた開拓団は、日ソ中立条約を一方的に破棄して侵攻してきたソ連軍に襲われた。集団自決の悲劇もあった。栄養失調や伝染病でさらに多くの犠牲者を出した。移民ではなく、棄民だった▼きょうは憲法記念日。改憲が具体的な政治日程に上がってきたのは、戦争のおびただしい犠牲者の上に立つ憲法から「血の色」があせてきたことと無縁ではない政治や外交の機能不全の責任を憲法に押しつける戦後世代のリーダーがいる。戦争の記憶を伝えようと、戦後七十年近くなって記念館を建てる人たちがいる。政治家が歴史に学ばない国は危うい
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●十分に「右」で、十分に「原発推進派」のレッテルを貼り得るト党

2012年11月30日 00時00分58秒 | Weblog


東京新聞【私説・論説室から】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012112602000120.html)。

 「レッテル貼り」に意味がない。そうかいな?
 「具体的な政策の中身」の議論を。そんな具体的な中身があるのかいな??

 例えば鳩山氏に対して左か、真ん中か、右か、のレッテル貼りならば、そうかもしれない。「具体的な政策の中身」に何らかの意味があるかも知れない。
 でも、石原慎太郎元東京〝ト〟知事や橋下徹大阪元〝ト〟知事、安倍晋三元首相は真ん中から相当「右」に居ることは議論の余地がないと思うのだけれども。この長谷川記者の論で、東京新聞の読者が彼らや彼らの党に投票されたのでは、堪らない。
 原発という尺度では、野田首相も同様で、橋下氏も大飯原発再稼働を許容し、石原氏と「ト」党を組み「トンデモ」新党を立ち上げる際に、「反原発」の旗さへさっさと下ろしたのですから、「原発推進のレッテルをその広い御でこに100枚ほど貼られるべき。十分に「原発推進」のレッテル貼りできる人々。ましてや、「トンデモ」新党に見るべき「具体的な政策の中身」なんてあるのか?
 そんな、手垢のついた第三極なんて要らない。第二自民党としての民主党や元祖自民党・第三自民党連合の第一、二極も絶対に許せない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012112602000120.html

【私説・論説室から】
右傾化論議に意味はない
2012年11月26日

 オランダの新聞とテレビを兼ねる特派員の取材を受けた。テーマは「日本の右傾化をどう考えるか」。
 米国の有力紙、ワシントン・ポストが最近「中国が興隆する一方、日本が右傾化している」と題した記事を配信したため、さっそく取り上げたようだ。
 記事はといえば、冒頭から「日本は徐々ではあるが重要な右傾化の変化の真っただ中にある。第二次大戦後のどの時期よりも対決色を強めて活動しているのだ」と指摘している。
 たしかに日本維新の会の石原慎太郎代表や橋下徹代表代行、さらには安倍晋三自民党総裁など注目を集める政治家たちは一般に右寄りと思われている。
 だが、私は右傾化とか左傾化という議論には、たいして意味があるとは思わない。右から見れば、真ん中でも左に見える。左から見れば、その逆だ。つまり相対的な話である。右とか左にしっかりした定義があるわけでもない。
 民主党政権が米国に厳しく中国に融和的だったのは間違いないだろう。少なくとも、東アジア共同体構想を唱えた鳩山由紀夫政権はそうだった。いまの政治潮流はその反動でもある。
 大事なのはレッテル貼りではなく、具体的な政策の中身だ。そこをしっかり見ないでメディアが雰囲気で議論してしまうと、かえって危険である。そんな趣旨を特派員氏に話したら、納得していただけた様子だった。 (長谷川幸洋
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●『自然と人間』(2012年11月号、Vol.197)についてのつぶやき+α(元〝ト〟知事の小説)

2012年11月02日 00時00分08秒 | Weblog


自然と人間』(2012年11月号、Vol.197)/安田節子氏「多国籍企業モンサントの種子支配」。森田実氏「予測される超タカ派政権の登場/急がれる平和勢力の結集」。大谷昭宏氏「米紙ワシントン・ポストは「日本の右傾化」を警告/信念のない安倍総裁はやがて消えゆく存在」

『自然と人間』(2012年11月号、Vol.197)/森達也さん「誰が誰に何を言ってんの? 第80回」、「石原都知事尖閣購入・・・だからあらためて思う。血を流すのは誰なのか。でも仕方がない。東京都民は確かに彼を支持したのだから」。古川琢也氏「JR東日本「駅ナカ」「駅チカ」・・」

【番外編のつぶやき】
どッ、ど~れが良い小説なんでしょうか、将軍閣下殿? 元「ト」知事殿がそんな良い小説を書いていたなんて知らなんだ。もしかして、「障子破り」小説? ご冗談を (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%BE%E3%BB%D2)『石原氏「いい小説を書いた後の満足感」』(http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20121031-1040220.html

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●9・11陰謀論と藤田議員

2010年03月12日 04時59分37秒 | Weblog

分解『911ボーイングを捜せ』」のペ-ジ(http://www.nbbk.sakura.ne.jp/911/index2.html)で知りました。以下の記事は、asahi.comから。9・11陰謀論を吹聴する藤田議員は「酷評」されて当然でしょう。国内でも酷評されてることに、いい加減に気づくべき。氏を持ち上げているきくちゆみ氏らも本当に罪深いな。そんな与太話を「一議員としての考えを話」されては困るし、「社説は私の肩書を含めて間違った記述も」あったからといって何なのでしょう、9・11陰謀論は完全に間違っていることに気づけない時点でアウトです。「信じることが目的」となってしまった悲しい議員。

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【http://www.asahi.com/politics/
     update/0309/TKY201003090110.html】
Wポスト紙、民主・藤田議員を酷評 同時多発テロ発言で (2010391255分)

 【ワシントン=伊藤宏】米紙ワシントン・ポストは8日付の社説で、民主党の藤田幸久国際局長(参院議員)が同紙に対し、2001年9月11日の米同時多発テロの犯人像に疑問を挟む発言などをしたとして「突拍子もなく、いい加減で、偽りがあり、まじめな議論に値しない」と酷評した。鳩山由紀夫首相が容認すれば、日米関係に影響するとも警告した。
 同紙は、藤田氏が最近の同紙による取材に対し、▽テロリストの犯行かどうかに疑問を挟んだ▽世界貿易センタービルの倒壊が(飛行機の衝突による)火災ではなく、起爆装置で起きた可能性があると示唆した、と紹介。そのうえで、こうした「幻想」は鳩山政権の「反米傾向」を反映していると指摘した。
 さらに「藤田氏のような無謀で事実に反した考え方を鳩山氏が容認するなら、日米関係が厳しく問われることになるだろう」と断じた。
 藤田氏は、野党時代の08年4月の参院外交防衛委員会で、国際テロ組織アルカイダのオサマ・ビンラディン容疑者の関与に疑問を挟む内容の質問をした。今年1月発売の週刊朝日でも、米国は犯人を特定しておらず、ビル倒壊の原因も再調査すべきだとの持論を展開。こうした発言はこれまでも米国の対日専門家らに批判されており、日米間の新たな問題に発展する可能性もある。

 藤田氏は9日、朝日新聞の取材に「インタビュー後の懇談で、一議員としての考えを話したもので、社説は私の肩書を含めて間違った記述もある」と、党や鳩山政権の考えではないことを強調した。
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