[↑ ※「地震列島の原発安全性に警告」(週刊金曜日 1457号、2024年01月26日号)] (2024年11月29日[金])
樋口英明元裁判官曰く《地震大国の日本には、北海道から沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》はずなのに、仙台高裁(倉沢守春裁判長)ときたら住民側の控訴をあっさりと棄却。《原告側は「県と石巻市が作った避難計画に実効性はなく、放射線被ばくのリスクによる人格権侵害の危険がある」と訴え》ていた(東京新聞)。一方、《一審判決は「仮に避難計画に不備があっても、直ちに具体的危険が生じるとはいえない」と指摘。避難計画の個別の争点は判断するまでもないと“門前払い”》していた。《直ちに具体的危険が生じるとはいえない》…人の命、人生を何だと思っているのだろうか。
大事故時、住民はどう避難すればいいのだろうか? 高裁・裁判官はどのように責任を持つのだろうか? 3.11東京電力福島核発電所人災の「教訓」や能登半島地震の「警告」は裁判官には通じないのか? 東北電力女川核発電所では、再度の震災が来た際に、またしても、あの「幸運」に恵まれるとでも思っているのだろうか? 「教訓」や「警告」を無視したツケはとても大きなものになる。
『●核発電バンザイなホシュという矛盾…《地震大国の日本には、北海道から
沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》(樋口英明さん)というのにね』
東京新聞の記事【住民避難計画の是非示すか焦点 女川原発訴訟、27日二審判決】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/368767)。《東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の半径30キロ圏内の石巻市民16人が東北電に2号機の運転差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が27日、仙台高裁(倉沢守春裁判長)で言い渡される。原告側が、提訴時から一貫して住民避難計画の不備に絞って立証しているのが特徴。一審仙台地裁は避難計画の実効性に踏み込まずに請求を棄却した。原告側が提示した論点に高裁が判断を示すかが焦点だ》。
核発電バンザイなホシュという矛盾。《地震大国の日本には、北海道から沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》(樋口英明さん)というのにね。「安全な原発」という形容矛盾。《<本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失である>》、《「原発事故によって放射性物質が拡散され生命を守り生活を維持することが困難となる危険があれば、人格権に基づいて原発の運転の差し止めを求めることができる」》。
ホシュのみなさん、《これを取り戻すことができなくなる》の意味を理解できているのだろうか?
『●女川核発電所2号機を再稼働したい…《辛うじて難を逃れたにすぎません》、
そのような幸運に次回も恵まれると思っているオメデタさ…』
『●原発マネーに群がる核発電「麻薬」中毒者の意地汚さ…《辛うじて難を
逃れたにすぎ》ない、《辛うじて事なきを得たにすぎない》女川原発を再稼働』
『●「閉じない環」破綻した核燃サイクル…《1993年から26回の延期…
核燃料サイクル政策は要の再処理工場の稼働が見通せず、「破綻」》が露わ』
《各電力会社は使用済み核燃料を再処理工場に搬出できず、急場しのぎの
対応に追われている。使用済み核燃料を保管する原子炉建屋内の
貯蔵プールが満杯になると、原発を運転できなくなるためだ。
東北電力は2月、女川原発(宮城県)の敷地内に新たな保管先
とする「乾式貯蔵施設」を設けると発表した。乾式貯蔵施設は、
プールで十分に冷やされた核燃料を金属製の容器に密封し、空冷
保管する。水がなくなれば重大事故になりかねないプール保管より
も、リスクが低い。東北電によると、今年9月に再稼働予定の
2号機のプールは貯蔵率75%で、運転再開から4年ほどで満杯になる。
乾式貯蔵施設を28年に稼働させるという余裕のない計画を示した。》
『●“日本一避難しにくい原発”伊方原発…大島堅一さん「エネルギー政策で、
インフラが不十分で逃げにくい場所を選び、差別的にリスクを押し付け」』
「志賀原発、女川原発、柏崎刈羽、そして伊方原発…稼働させたいという
核発電「麻薬」中毒者に好き勝手やらせていると、日本中が迷惑し、
世界にも事故の影響が及ぶ恐れ。」
『●もう一度、「幸運に恵まれる」とでも思っているのかね? 《辛うじて難を
逃れた》にすぎない、《辛うじて事なきを得たにすぎない》女川原発を再稼働』
『●《周辺住民には地震と津波、その後の大事故の衝撃がなお生々しい》女川核
発電所再稼働…周辺住民はあのような「幸運」に、再度、恵まれるだろうか?』
『●小出裕章さんは《国が福島県に約束した廃炉へのロードマップはただの県民を
ごまかすだけのパフォーマンスであり、…悪質な時間稼ぎであると見ています》』
東京新聞の記事【女川原発2号機、差し止め認めず 30キロ圏住民の控訴棄却、仙台】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/369880)。《東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)で重大事故が起きた際の住民避難計画に不備があるとして、原発の半径30キロ圏内の石巻市民らが原発2号機の運転差し止めを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁(倉沢守春裁判長)は27日、請求を棄却した一審仙台地裁判決を支持し、住民側の控訴を棄却した。2号機は10月、東日本大震災で被災した原発として、また福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)として、全国で初めて再稼働した。12月ごろの営業運転開始を控え、現在は自主点検のため原子炉を一時停止している》。
そんなに、故郷を奪われたい、古里を失いたいものかね? もう一度、あのような「幸運に恵まれる」とでも思っているのかね? 《辛うじて難を逃れたに》すぎない、《辛うじて事なきを得たにすぎない》女川原発を再稼働。《女川いのちの石碑…十三番目の石碑…<故郷を 奪わないでと 手を伸ばす> この痛切な願い》!、…のはずなのに。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/368767】
住民避難計画の是非示すか焦点 女川原発訴訟、27日二審判決
2024年11月22日 16時47分 (共同通信)
(宮城県の東北電力女川原発=10月)
東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の半径30キロ圏内の石巻市民16人が東北電に2号機の運転差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が27日、仙台高裁(倉沢守春裁判長)で言い渡される。原告側が、提訴時から一貫して住民避難計画の不備に絞って立証しているのが特徴。一審仙台地裁は避難計画の実効性に踏み込まずに請求を棄却した。原告側が提示した論点に高裁が判断を示すかが焦点だ。
女川2号機は10月、東日本大震災で被災した原発として、また東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)として、全国で初めて再稼働した。仮に仙台高裁が運転停止を命じても、判決確定までは効力がなく、運転は当面継続できる。
原告側は「県と石巻市が作った避難計画に実効性はなく、放射線被ばくのリスクによる人格権侵害の危険がある」と訴えた。
これに対し、昨年5月の一審判決は「仮に避難計画に不備があっても、直ちに具体的危険が生じるとはいえない」と指摘。避難計画の個別の争点は判断するまでもないと“門前払い”した。
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