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NPO法人体験型安全教育支援機構 (旧ステップ総合研究所子どもの安全教育グループACE ニュース

犯罪・災害から自分で自分を守る力をつける体験型安全教育プログラム・実践の記録等の情報をお伝えします

子どもを犯罪から守るための5つの方法

2014-07-17 10:46:20 | 日記
岡山倉敷の小学生の女の子がいまだ行方不明のまま、3日目になってしまいました。子どもが、突然姿を消す、ということはあってはならないことです。このような事態が起きるたびに心がちぎれんばかりに苦しくなります。早くおうちに帰らせてあげたい、と心から祈っています。

 昨夜、あきる野市教育委員会主催の、子どもの安全のための研修会がありました。学校関係、保護者、地域の方々が市役所に集まってくださり、いかにして子どもへの犯罪を防ぐか、についてお話しいたしました。あきる野市は、東京都で最初に、このような研修会を始めたところで、100人を超す方々が熱心に耳を傾けてくださいました。

 子どもを犯罪から守るために何ができるか。それには5つ方法が考えられます。

街を汚れたものにしない街を汚れたものにしない
1.前兆を捉える
 犯罪は、突然起こるのではなく、「前兆」があります。「そういえば」ということが事件が起きた後には必ずある。それをいかにつかんで行動するか。犯罪者との戦いは情報戦です。6.3.2の兆候をつかむこと。もし、不審な車をひと月に3回以上見かけたら、それは危険な信号です。そのほかにも、付近で3回以上事件(罪種にかかわらず)が起きていたら、それも危険な信号です。地域で協力し、声を掛け合う、環境を見直す、子どもに注意喚起だけでなく、実際に場面を想定した体験的な防犯教育を再度行わなければなりません。

2.犯罪は、犯罪者にとって「近づきやすく、逃げやすく、犯罪者にとっていいな、」という場所で起こる、ということをしっかりととらえること。

決して「入りやすくて見えにくい」だけではない。これはほんの一部。そして、安全マップを作るなら、季節によって作り変えること。景色は四季でかわってしまう。そして、マップを作って終わりではなく、危ない場所をどう変えて行けるか、まで考えること。


3.子ども自身に自助・共助・公助の力(安全基礎体力)をつける 

 子どもは守られるだけでなく、自分で守る力を「体験的に」身につけさせること。子どもが一人になった時、自分で自分をしっかり守れるような力をつけるには、言葉だけで教えても無理です。体験的に学ばせることが肝心です。そしてその体験を通して危機に際して大人としての振る舞いのできる子どもに育てること。危機に面した時、的確な判断ができ、それを実行に移せるような心の発達を促すこと。人間を育てる教育が安全教育です。GPSや防犯カメラ、安全マップでは、子どもの被害を止めることはできません。

4.「この地域では犯罪は起こさせないぞ」という市民の意識=’マイシティ’、という力を醸造させること。

5.地域を汚れたものにしない。

 事件が起きると、その家族ばかりでなく、周囲の方々、同級生など沢山の人々が苦しみます。悲しいの一言ではすみません。事件が起きないように、地域が守る、そして子ども自身に力をつけること、そのために大人が知恵を出し合い、努力しなければならないと強く思います。

(参考 「犯罪からの子どもの安全を科学する」(ミネルヴァ書房)、「犯罪と地震から子どもの命を守る」(小学館)

©Naho Kiyonaga 無断転載をお断りいたします。

NHK Eテレ「すくすく子育て」で赤ちゃんからのあんぜんお散歩放送!

2014-07-16 14:37:11 | 日記

赤ちゃんからの安全教育についての番組作りに協力いたしました。
放送日は下記の通りです。いずれもEテレ、すくすくチャージは後半です。
1 地域デビューさんぽ
7月19日(土)21:00~
(再放送・7月25日〔金〕10:30~)

2 元気にあいさつさんぽ
7月26日(土)21:00~
(再放送・8月1日〔金〕10:30~)

3 自分の足でおさんぽ
8月9日(土)21:00~
(再放送・8月15日〔金〕10:30~)

4 ひとりだちさんぽ
8月30日(土)21:00~
(再放送・9月5日〔金〕10:30~)

7月4日(金)のつぶやき

2014-07-05 03:37:47 | 日記

文京区スクールガード研修会

2014-07-04 13:39:40 | 日記
7月2日、文京区スクールガード研修会で、通学路の子どもの安全確保についてお話ししました。子どもたちがどこで、どのような被害に遭っているか、最近の性犯罪者のタイプ、そしてどのように守ればよいのか。1時間半の研修でしたが、非常に、お母さんたちのご意見が活発で、内容の濃い物になったと思います。文京区は比較的、安全な地域です。が、しかし犯罪というのは、転移性があります。時間を変え、場所を変え、内容を変え、人を変え、「やりやすい」ほうに移ってきます。継続性のない活動は、犯罪者に隙を与えてしまいます。保護者も、地域も、こどもたちもが一緒にやっていけることを、もっと文京区で考えて行きたいと強く思った会でした。

栃木県防犯カレッジ2014

2014-07-04 13:38:59 | 日記
6月29日、栃木県ぼうはんカレッジでお話ししました。今市の女児殺害事件の容疑者が逮捕されましたが、事件の傷は、地元では癒えていません。今後、どのように子ども見守り活動をしていけばよいのか、会場の方と一緒に、考えました。結論としては、やはり、子ども自身が、危機を知り、考え、勇気を出して行動できるよう、地域が教育していく、ということでした。

 今年で3年目の栃木での講演。毎年毎年、貴重な機会をいただき、感謝申し上げます。

立川市立上砂川小学校

2014-07-04 13:38:36 | 日記
014年6月27日、立川市立上砂川小学校にて安全教室を行いました。
こちらの学校も2回目の訪問。最近ではめずらしいと言っても過言ではない児童数600人強の大変人数の多い学校でしたが、低学年も高学年も積極的に参加してくれるお子さんが多く、人数は多かったけれど比較的スムースに授業を進めることができました。
人数が多いと体験の部分を一人ひとりにやってもらうことが難しく、申し訳ないのですが、授業終了後、わざわざ「ありがとうございました!」と言いに来てくれたかわいいガールズもいて疲れも吹き飛びました!ありがとうございました!

最近の事件の発生状況を考える

2014-06-27 13:15:07 | 日記
最近の事件の発生状況を考える

 清永奈穂と清永賢二は、事件を読み解くための新しい本「犯罪者はどう動く~犯罪行動生態学からの読み解き~」を執筆しつつああります。
現在三分の二を執筆しました。
 
 この本を書いている途中に考えたことですが、明らかに犯罪を産みだす「構造」が変わったのではないか、
と言う思いが強くなってまいりました。

 これまでは、せいぜい警察庁や都道府県警察の犯罪統計に基づき罪種(手口)ごとの分析や解釈ですんだのが、
これからは犯罪の質や量、そしてその犯罪を産みだす背景さらには犯罪者の動きまで含めての「構造的つながり」を持った分析が必要なのではないか。
その構造が、明らかに2005年以降、特に最近変化・変動していると思うのです。
 
 この「構造変化(構造変動)」を視野に置かねば、犯罪統計に見る犯罪の低減傾向の裏、表面化されない問題性を読み解けないのではないか。
現実に起こっている犯罪、その現場を、静かに時間を掛けて見続ける必要があると思います。
 マスメディア、特に日々流されるテレビの事件報道によって、何かしら事件さらには犯罪を「見て聞いて経験した」
という思いで犯罪問題を考えるのは極めて問題と思われます。

 決して犯罪に怯えることなく冷静に、何が問題なのかを見つめ考える必要があります。
特に犯罪のプロである警察にそれを求めたいと思います。

 わたくしたちは安全安心の短い賞味期限に迫られ、危険水域に入りつつあるのではなかろうか。
本を書くと同時に、最近増えた現場や市民の前に立ってこう考えています。