岡山倉敷の小学生の女の子がいまだ行方不明のまま、3日目になってしまいました。子どもが、突然姿を消す、ということはあってはならないことです。このような事態が起きるたびに心がちぎれんばかりに苦しくなります。早くおうちに帰らせてあげたい、と心から祈っています。
昨夜、あきる野市教育委員会主催の、子どもの安全のための研修会がありました。学校関係、保護者、地域の方々が市役所に集まってくださり、いかにして子どもへの犯罪を防ぐか、についてお話しいたしました。あきる野市は、東京都で最初に、このような研修会を始めたところで、100人を超す方々が熱心に耳を傾けてくださいました。
子どもを犯罪から守るために何ができるか。それには5つ方法が考えられます。
街を汚れたものにしない街を汚れたものにしない
1.前兆を捉える
犯罪は、突然起こるのではなく、「前兆」があります。「そういえば」ということが事件が起きた後には必ずある。それをいかにつかんで行動するか。犯罪者との戦いは情報戦です。6.3.2の兆候をつかむこと。もし、不審な車をひと月に3回以上見かけたら、それは危険な信号です。そのほかにも、付近で3回以上事件(罪種にかかわらず)が起きていたら、それも危険な信号です。地域で協力し、声を掛け合う、環境を見直す、子どもに注意喚起だけでなく、実際に場面を想定した体験的な防犯教育を再度行わなければなりません。
2.犯罪は、犯罪者にとって「近づきやすく、逃げやすく、犯罪者にとっていいな、」という場所で起こる、ということをしっかりととらえること。
決して「入りやすくて見えにくい」だけではない。これはほんの一部。そして、安全マップを作るなら、季節によって作り変えること。景色は四季でかわってしまう。そして、マップを作って終わりではなく、危ない場所をどう変えて行けるか、まで考えること。
3.子ども自身に自助・共助・公助の力(安全基礎体力)をつける
子どもは守られるだけでなく、自分で守る力を「体験的に」身につけさせること。子どもが一人になった時、自分で自分をしっかり守れるような力をつけるには、言葉だけで教えても無理です。体験的に学ばせることが肝心です。そしてその体験を通して危機に際して大人としての振る舞いのできる子どもに育てること。危機に面した時、的確な判断ができ、それを実行に移せるような心の発達を促すこと。人間を育てる教育が安全教育です。GPSや防犯カメラ、安全マップでは、子どもの被害を止めることはできません。
4.「この地域では犯罪は起こさせないぞ」という市民の意識=’マイシティ’、という力を醸造させること。
5.地域を汚れたものにしない。
事件が起きると、その家族ばかりでなく、周囲の方々、同級生など沢山の人々が苦しみます。悲しいの一言ではすみません。事件が起きないように、地域が守る、そして子ども自身に力をつけること、そのために大人が知恵を出し合い、努力しなければならないと強く思います。
(参考 「犯罪からの子どもの安全を科学する」(ミネルヴァ書房)、「犯罪と地震から子どもの命を守る」(小学館)
©Naho Kiyonaga 無断転載をお断りいたします。
昨夜、あきる野市教育委員会主催の、子どもの安全のための研修会がありました。学校関係、保護者、地域の方々が市役所に集まってくださり、いかにして子どもへの犯罪を防ぐか、についてお話しいたしました。あきる野市は、東京都で最初に、このような研修会を始めたところで、100人を超す方々が熱心に耳を傾けてくださいました。
子どもを犯罪から守るために何ができるか。それには5つ方法が考えられます。
街を汚れたものにしない街を汚れたものにしない
1.前兆を捉える
犯罪は、突然起こるのではなく、「前兆」があります。「そういえば」ということが事件が起きた後には必ずある。それをいかにつかんで行動するか。犯罪者との戦いは情報戦です。6.3.2の兆候をつかむこと。もし、不審な車をひと月に3回以上見かけたら、それは危険な信号です。そのほかにも、付近で3回以上事件(罪種にかかわらず)が起きていたら、それも危険な信号です。地域で協力し、声を掛け合う、環境を見直す、子どもに注意喚起だけでなく、実際に場面を想定した体験的な防犯教育を再度行わなければなりません。
2.犯罪は、犯罪者にとって「近づきやすく、逃げやすく、犯罪者にとっていいな、」という場所で起こる、ということをしっかりととらえること。
決して「入りやすくて見えにくい」だけではない。これはほんの一部。そして、安全マップを作るなら、季節によって作り変えること。景色は四季でかわってしまう。そして、マップを作って終わりではなく、危ない場所をどう変えて行けるか、まで考えること。
3.子ども自身に自助・共助・公助の力(安全基礎体力)をつける
子どもは守られるだけでなく、自分で守る力を「体験的に」身につけさせること。子どもが一人になった時、自分で自分をしっかり守れるような力をつけるには、言葉だけで教えても無理です。体験的に学ばせることが肝心です。そしてその体験を通して危機に際して大人としての振る舞いのできる子どもに育てること。危機に面した時、的確な判断ができ、それを実行に移せるような心の発達を促すこと。人間を育てる教育が安全教育です。GPSや防犯カメラ、安全マップでは、子どもの被害を止めることはできません。
4.「この地域では犯罪は起こさせないぞ」という市民の意識=’マイシティ’、という力を醸造させること。
5.地域を汚れたものにしない。
事件が起きると、その家族ばかりでなく、周囲の方々、同級生など沢山の人々が苦しみます。悲しいの一言ではすみません。事件が起きないように、地域が守る、そして子ども自身に力をつけること、そのために大人が知恵を出し合い、努力しなければならないと強く思います。
(参考 「犯罪からの子どもの安全を科学する」(ミネルヴァ書房)、「犯罪と地震から子どもの命を守る」(小学館)
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