NPO法人体験型安全教育支援機構 (旧ステップ総合研究所子どもの安全教育グループACE ニュース

犯罪・災害から自分で自分を守る力をつける体験型安全教育プログラム・実践の記録等の情報をお伝えします

「空き巣の秋」毎日新聞にコメントが掲載されました。

2013-09-30 10:10:25 | 日記
秋は、実は空き巣が多いシーズンです。
なんとなく防犯と言えば、「お盆や年末」と言われますが、秋は空き巣にとっても犯行を実行しやすい季節です。
1に施錠、2に施錠、3に施錠を心がけてください。それだけでなく、留守のときにお互い守りあう近隣関係も大切です。
犯罪は「まさか」という隙を狙ってきます。今一度、住まい方をみなおしてみませんか?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130929-00000000-maiall-soci

近著紹介「襲う者ー追う者ー守る者」東洋経済新報社

2013-09-29 20:51:44 | 日記
上記の題名(仮題)の原稿書きが始まりました。
著者は追う者として元警視庁豪腕刑事捜査一課長、襲う者として天才的元犯罪者、守る者として清永奈穂と清永賢二です。
幾つかの実際の事件を取りあげ、その事件がどうして起こったのか、犯罪者ー刑事はどう闘い、結果はどうなったのか、その事件の発生はどう防げば良かったのか、被害者はどう振る舞えば良かったのか等を4者の鼎談を重ね検証し時間を掛けてまとめます。
 おそらくこのような本は世界にも無いのではないかと思います。

 このホームページを読んでくださっている方の中で、こういう犯罪事象や防犯問題について4人はどう考えているのだろうという疑問をお持ちの方は、どうぞその疑問をお寄せください。その疑問の中から検討しお答えできる問題については検討し、簡単な答えをこのホームペイジの中に書いて答えとさせていただきます。
質問を寄せるアドレス:info@ri-step.co.jp

9月27日(金)のつぶやき

2013-09-28 03:18:21 | 日記

中日新聞、東海放送、中京テレビと事件分析

2013-09-27 19:29:45 | 日記
三重県の少女強盗殺人事件を受け、マスコミ各社が事件の分析やどうすれば子どもを守れるか、特集を組んでいます。
弊所も、中日新聞、東海放送、中京テレビなどの方々と事件を訪れ、防犯に関してこの一か月考えてまいりました
。早期解決を心から祈るとともに、、再発防止にこれからも務めていきたいと思っています。

写真は、事件現場を東海放送の記者の方と歩いた時の様子です。
この真っ暗な道は、街灯がつくことに決定したそうです。安全な道が少しずつでも増えていくとよいと思います。


防犯ボランティアによる体験型安全教室

2013-09-27 19:27:50 | 日記
9月26日、沼津市の小学校で、体験型防犯教室「あぶトレ」が行われました。講師は、防犯アドバイザーの皆さん。体験型安全教育講師養成講座の教育実習2回目です。

今回は、80人の子どもたちを、2時限使って指導する、ということで、座学+スタンプラリー形式で行いました。

 大声は外で、きっぱり断る練習、走る練習、ロケットダッシュは体育館で、総勢20名のアドバイザーの方々が汗びっしょりで指導しました。

 下は30歳、最高年齢80歳の先生たちが、子どもとまみれて無我夢中で安全教育を指導する姿はとても素敵でした。来週は、袋井で行われます。

親子で学ぶー危険から身を守るための0歳からの安全教育2 野沢テットー広場にて

2013-09-27 19:25:00 | 日記
前回0歳からの安全教育は、抱っこ、手をつないで歩く、話をする、聞く、というのが基本、と書きました。
これは、実は信頼関係を築くための積み重ねの作業ですよね。

0歳から5歳までの間に、子どもが親の豊かな愛情を感じること、母親にしっかりと抱きしめてもらうことを通して、「人間とは温かいもの」と感じ取っていきます。「人間に対する基本的な信頼感」ができて初めて「悪い考えの人もいる」「変な人からは逃げなさい」という言葉が生きてくるのです。信頼感を感じる前に「不審者」を教えても子どもは何の事だかわからないばかりか、「知らない人=不審者=犯罪者」と思ってしまうのです。
 
小学生に入ると、愛され大切にされることが土台となって、友達と仲良くすることを学びます。これが15歳以上になった時に、「みんなのために私には何ができるのだろう」と考える基盤となるのです。 だから安全教育は0歳からなのです。

 安全教育とは、命の大切さを学ぶ大切な教育です。命を自分で守る、そして、他人の命も守れるような子どもに育てるには、0歳から安全教育が必要なのです。
 
 今回、小さいお子さんのお持ちのお母さんたちとお話ししていて「お子さんはおいくつなんですか?」と聞かれ、「9歳と11歳です」と言ったところ、「えー!そんなに大きいんだ!」とびっくりされました。

 自分としては、あんまり変わらない気がしていたんだけど、、、9歳とか11歳って、大きいという感覚なんですね。「でも皆さんのお子さんと、あーんまり変わらないんですよ」と言ったら「え~~~」とがっくりしてました。

 でも、小さい子って本当にかわいいですね。ご近所の方がみんなで楽しく育児をする場、「テットー広場」また訪れてみたいです。

親子で学ぶー危険から身を守るための0歳からの安全教育

2013-09-27 19:23:41 | 日記
9月24日、野沢テットー広場、という住宅街にある子育て広場で、「0歳からの安全教育」というお話をしてきました。

テットー広場は、広いお庭のある一軒家を改造してつくられた、子育て世代が集まる広場です。隣の方が「マンションなどが建つよりも、子どもたちが地域で見守られながら過ごせるような場所に」と土地と家を寄付をされ、はじめられました。(詳しくは下記WEBで)
http://tetto.kuronowish.com/enjoy/environment/

親子でふらっとやってきて、お庭で遊ばせたり、お母さんたちも縁側で日向ぼっこしたりする、とても居心地のよい、素敵な場所です。

ウッドデッキと藤棚には、小さなテーブルがあり、手づくりのプールもあり、小さな小屋もあり、子どもたちが泥んこになりながら遊んでいました。自分の子どもたちにもこんな遊び場が近くにあったらな、と思わせる場所でした。

お母さんたちの表情が、とてものびのびしていてとても素敵でした。先輩お母さんがキッチンでご飯も作ってくれて(ランチとして500円で提供。)私もいただきました。(メニューは、ホウレンソウとサケのムース、チキンソテー、サラダ、ご飯、野菜スープでした!おいしかった!)

この広場では、お勉強会も開かれていて(託児つき)、ゆったりと座布団に座って、お庭で遊ぶ子供たちを眺めながら、お母さんたちがいろんなことをテーマに勉強しています。

今回は、0歳からの安全教育、ということで、殆どのお子さんが0歳~2歳、大きくて4歳、というお母さん方が集まり、興味津々で聞いてくれました。

安全のために0歳からできることってなんだろう?
実は「なーんだ」ということなのです。1に「抱っこ」、2「一緒に手をつないで歩く」、3「お話をする&お話を聞く」
ね、なーんだということでしょ。

しかしこの3つが意外とできない。
では、なんで、この3つができるとよいのか。続きは次回に。

写真は、先日文京アカデミーで行った親子安全教室の様子です。参加してくださったのは、2歳から4歳のお子さんとそのお母さんたち。パネルシアターを見ている様子です。

三重の中三少女強盗殺害事件から一か月たってしまいました。

2013-09-26 18:13:53 | 日記
三重で中三の少女が強盗殺人事件に巻き込まれてから、一か月たちました。依然手掛かりは見つからず、犯人の目星もついていません。

 東京では忘れられていますが、三重や愛知では犯人が捕まっていないこともあり、まだまだ不安を抱えている方が多く、昨日は東海地方の新聞、テレビ等で、事件を検証、またどうしたら子どもを守ることができるか特集が組まれました。
 私も、中京テレビと一緒に事件現場に再度赴き、もう一度分析を行ってきました。もう3度目の現場ですが、行けばいくほど発見がありました。

 何度行っても、なぜこんな時間に、なぜ中学三年生の女の子が一人で人気のないさびしい道を歩いていたのか、悔しさと怒りと、悲しみが襲ってきます。
 が、現場に行けばいくほど、この事件は、氷山の一角で、たまたま今回は遺体が見つかったけれど、殺害されはしなくてもこの地域で(この場所でと言ってもよいかもしれない)事件に巻き込まれている子どもが多いのではないか、つまり表には出ていなくても暗数として事件が存在するのではないかと思うのです。

 なぜなら、この場所は、非常に合理的に犯人に選ばれた場所であるということ。合理的な場所とは、獲物に「近づきやすく逃げやすい」「(犯罪者にとって)良いイメージ」の場所。
 非常に対象に近づきやすく、絶対的に逃げやすく、「いい具合に汚れている」。
 付近の他の似たような場所と比べ相対的に見て、この場所は犯罪者にとってこれ以上ない好条件のそろった場所になっています。

 具体的に言うと
①県道と高速が近い→近づきやすく逃げやすい
②閉じた空間になっている(加害者と被害者だけの閉じた空間になれる)→近づきやすい
③脇道裏道が多い→逃げやすい
④道路を隔てたところにある家の玄関が、道路のほうをむいていない→視線が届かず逃げやすい
⑤道路がカーブになっており、視線がきれる→追跡を免れ逃げやすい
⑥街灯が少ない→近づきやすく逃げやすい
⑦草木の手入れがされていない→汚れている→付近の住民が気にしていない=悪いことをしても見とがめられない
 
 
 繰り返しますが、犯罪者は合理的です。合理的に場所を選び行動するには、事前の準備が必要。つまり、今回の場合は、下見を繰り返ししているか、土地勘のある者の犯行ではないかと、思うのです。
 こんなに「ちょっと」はいったところで、誰からも見られず、声も付近に聞こえず、待ち伏せしても不振がられない場所は、突発的な犯罪者では見つけられません。

 下見をした、土地勘がある、またはここで以前も悪いことをしたことがある、そういう人物でなければこの場所は絶対に知りえない、と今回現場に行って、さらに強く思いました。

 それからもう一つ犯罪者の行動を再確認。私たちの研究では、犯罪者が「あの子にしよう」と被害者を選ぶまで、だいたい500メートルくらいのところから的を絞っていくことがわかっています。

今回の事件では、今までの捜査から、大きなスーパーのある地点で目星をつけられたのではないかと言われています。
 そこからだんだんと、「見とがめられないか」ということを考えて獲物に近づいていく。それがだいたい200m地点です。
 それから「いかにやりやすいか=近づきやすく逃げやすくいいイメージか」という条件を加味し、襲い掛かるのが20メートル。


 500m地点で「獲物がある」
  ↓
 200m地点「獲物がある」+「見とがめられない」
 ↓
20メートル地点「獲物がある」見とがめられない」「近づきやすく逃げやすくいいイメージ」

襲う


今回、この犯罪者の行動理論が、ぴたりと一致するのです。

200m地点でも、一見犯罪が行われそうな場所なのですが、実際に「やりやすいか」という条件を考えると、まだ十分でない。ところが、そこからもっとすすむと、やりやすい条件がそろい、一気に襲い掛かかることができる。

 やりやすい条件がそろってしまう場所は、街の中でも誰も寄り付かず淀んでいる場所であることが多く、今回近所の人も「あそこはめったにいかない」場所でした。遺体が発見されるまで4日間もかかったこともこのことを表しています。

 山の中ならばともかく、県道から10メートル、すぐ近くは住宅街、それなのに淀んでいる、遺体があっても発見されない、こういう場所を放置していると、大きな事件が起き、また明らかにならず潜んでいる危険は高くなります。

 子どもの事件は地域のひずみ、淀み、が原因のことも多々あります。環境を整えることは、とっても大切なのです。

 そして、それだけでなく、危ない時間にどの道を歩くのか、一人で歩いて大丈夫なのか、危ないことが降りかかったらどうするのか、自分で考えて自分で自分の命に対して瀬金のとれる子どもに育てていかなければならない、そう強く思った、三度目の事件現場検証でした。
 現場に行けばいくほど、少女のくやしさ、悲しさ、つらさは想像以上のものだったと思うのです。この道を一人で歩き、この道で15年の命を閉ざされてしまった少女の命に報いるためにも、心から早期解決を祈るばかりです。