NPO法人体験型安全教育支援機構 (旧ステップ総合研究所子どもの安全教育グループACE ニュース

犯罪・災害から自分で自分を守る力をつける体験型安全教育プログラム・実践の記録等の情報をお伝えします

2月10日(火)のつぶやき

2015-02-11 05:08:42 | 日記

放課後の体験型安全教室

2015-02-10 12:40:36 | 日記
今日は、杉並区の本天沼児童館で体験型安全教室を行います。地域の方と、PTAの方、先生方と、いっしょに二部構成で行います。

放課後の安全が問われている今、大人たちはとても心配で、子どもに何とかこういった防犯の力をつけてほしいと思っているのですが、子ども達はじっさいどうだろう?
 とても深刻に不安を抱えている子から、実は不安なんだけど、考えたくないのでごまかしちゃおうという子、空手習ってるから大丈夫、と自信満々な子まで、いろいろ集まる放課後の子ども達。

 今日は教えるだけでなく、いっしょに考える時間も作りたいなと思っています。自分の命を守るには、自分で考えることから始めないと、わざだけ教えても使えません。とはいっても理屈だけではつまらないし。

いろいろ試される放課後の教室です。

なぜ、加害者になるのか。一側面から。

2015-02-10 12:37:28 | 日記
今では「難しい」といわれ、少年犯罪の追跡調査および成育歴をしっかりとデータ化しているところはすくないようですが、以前は国立の研究所などで非行少年がなぜ非行少年となったのか、データ分析していました。(もちろん、いまでも、虐待をうけていたか(とくに少女の非行性と虐待や性被害との関連性が高い))などデータはとっていますし成育歴との関連性の研究は行っています。)

古いデータを基にしたものになりますが、なぜ人が加害者になるか、非常に簡単に以下の4つのことがいえると思います(詳しくは「少年非行の世界」有斐閣 をご参照ください)

1.人間は動物として生まれる。そしてそれが人間として十分に育てられなかった場合、そのまま動物として犯罪者になっていく者が1000人に一人はいる。

2.5歳までの家庭教育、とくに父親がどうかかわったか。どうかかわってきちんと育てたか(特に社会的ルールをしっかりと教えたか)が影響する。

3.5歳までの親子の信頼関係、愛着関係が成立しているかしていないかも影響する。(しっかり抱きしめられたことがあるか、お母さんの背中から抱き着いたことがあるかなどはわかりやすい例。)。また、5歳までに、大事な時、必要な時に「待つ」「聞く」「じっとしている」などができるかどうかも作用してくる。

3.小学校に入り、学校での適応度が影響する。小学4年、5年の学校の勉強(特に社会と算数)についていけないくなり、そのまま家庭でのフォローなどもない場合、その者たちでグループをつくり万引きや自転車盗など初発型非行に走るものも出てくる。そのまま中学に上がるが、不本意な学校生活を送りつつ、不本意な高校に進学者が多い。中学の時に親がしっかりと対応していれば何とかなるが、ほとんどはそうならない。そこにたとえば経済格差などが効いてくると、半ぐれの道をたどるかまたは、本格的な犯罪者への道をたどる、または社会的不適応をおこし仕事にもつけずひきこもるなどの状況に陥る。

4.一つの学年に100人の子どもがいたとすると、その中から非行行為を犯す者が8%、さらに20才を過ぎて本格的な犯罪者になる者がその中から3%いる。(男子。昭和54年しらべ。この数字は現在ではもちろん前後があると思う)。3回までの非行経験では更生するが、それ以上、とくに5回を過ぎると犯罪者への道を一気にたどる者が多くなる。

 どこかで誰かが助けになり、立派な大人になった子どももたくさんいる。人間とは間違うものだ。失敗をしながら大きくなり、やがて痛みを知った人として社会のために生きている人は非常に多い。

しかし、だれの助けもなく、家族も誰にも相談できず、または医学的な治療が必要な場合があったとしてもそこに至らず、不幸な結果になる場合もある。そういう者は残念ながら、自分の動機を中和させ、偏執的にターゲットを追い詰め執拗につきまとい襲い掛かる。社会に復讐心を持つものも多い。

 いくつになっても見捨てない。誰かが見てる、見守っているというのは本当に大事だと、少年非行の現場で働く方たちのまなざしを見るといつもそう思う。更生に関してはもっと詳しくご存じの方がいらっしゃるのでここでは書かないが、更生させる過程でもういちど子ども時代をやり直す、子どもにかえって母親との愛着をつくりなおすという作業をしているのをみるにつけ、いかに何気なくすごす子ども時代(幼児)が大切か、改めて思う。

 今日のクローズアップ現代は、そういう意味で参考になるかもしれません。

 明日は、杉並区の学童で、安全教室。じつはいつも、学童での授業はエネルギー3倍増しで行かねばできません。がんばらねば。(清永)

 写真は、福島で、少年補導員の方々といっしょにおこなった、体験型安全教育の研修の様子です。

どこに相談すればよいか

2015-02-10 12:36:15 | 日記
昨日、ミスターサンデー(フジ)でもお話しいたしましたが、近所でなんだかへんだな、こわいな、ということがあった場合、相談する場所は下記のようなところがよいと思います。

・たとえば、近所とのトラブル、騒音、粗野または乱暴な行為など、110番するほど緊急性はないけれど生活の安全に不安を感じる場合
→♯9110
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/3.html

→または、地域の警察署の生活安全課および、各自治体の市民安全課や市民相談室、危機管理室

・緊急性を持つ場合→110番


判断はつきにくいことかもしれませんが、「変だな」「おかしいな」と思ったらためらわず、相談するということは大切です。(ただし、当然ですが誰かをわざと貶めるというような目的では使わないでください。)

子どもを犯罪から守るためにー和歌山男児殺害事件、福岡女児殺害事件からみる、これから必要な取り組みー

2015-02-07 18:44:49 | 日記
昨年から続き、子どもが深刻な被害に遭う事件が続いています。
とても悲しく、考えたくもないことですが、考えない、という選択は許されない時代になってしまったと思っています。

いくつか事件から言えることがあります。

1.犯罪はいつでもどこでも起きる。犯罪者が「いまだ!」と思ってしまったところで起きる。それは自宅の近くであろうと、どこであろうと。
  
2.しかし、どこでもといっても、よくみると「周辺」でおきている。「こんなところで起きるわけはない」という端で起きている。犯罪というのは、「転移する」という特徴がある。「転時性」「転容性」「転場性」「転人性」といって、つまりやりやすい場所、やりやすい時間、やりやすい人、やりやすい内容に移っていくのだ。そういう意味で、犯罪者は、犯罪を抑えようと努力をしているとこからは出るし、逆に「ああ、ここはやりやすい」という場所、時間、人、のところにやってくる。

3.ではやりやすいとはどういうことか。犯罪者は、①獲物がある、②見とがめられない、③やりやすい、と思ったら、獲物と20メートルのところでやる気満々になってしまう。③のやりやすいとは、「近づきやすく」「逃げやすく」「直感的にいい」ということ。そして、20メートルからさらに近づき、6メートルのところで「いまだ!」と思えば(これを「極点機会と呼ぶ」)、もう何があっても引き下がらずそこから襲いかかる。

4.この最悪ぎりぎり6メートルまでのところまでは、パトロールや見守りの力は有効だ。つまり「見とがめる」ことで犯行をストップすることができることもある。

5。「見とがめる」とは ①挨拶をする、②どちらまで?何してるんですか?と声をかける、③じっと見る、④振り返ってみる、などの行為である。

6.しかし、被害者と加害者が6メートルの距離になってしまった場合、ここからは自分で自分を守るしかない。

7.だからこそ、子ども達には安全に生きていくための力をつけていってあげなければならない。犯罪者は20メートル先から狙っている、6メートル先に立った時にもう勇気を出して振り返ってにげなければならない、そもそも不審者とはどういう人か、などなど、どこにいてもどんな時でも自分を守る力をつけてあげなければならない。それは大人の義務である。

8.そういはいっても、この力は簡単につくものではない。発達段階に沿った、意図的系統的なカリキュラムにそったものを0歳から15歳までおこなうことが必要である。「危機を通して子どもを大人にする」
だ。 

9.さらにいうと、これからは、「一歩進んだ瞬間ボランティア」力をつけた人を地域で増やしていく必要がある。

10.例えば「前々からおかしいなと思っていた」という場合、
ただおかしいと思うだけではなく、もう一歩踏み込んで誰かに相談または伝える必要がある。
警察まで行かなくても、社会福祉の力が必要な人かもしれない。
その人を加害者にさせないためにも、もう一歩進んだ、瞬間的でよいので、だれかのためにちょっと前に出る、ということが求められている。

11.「間違っていたらどうしよう」、「おせっかいかも」、「だれかがやるだろう」、、、、ではなく安全な街を作れるかどうかは、一人一人の責任のもとにある。
「この町に住み続けるために、私は何ができるだろう」と考える人の集まりが、もともと「コミュニティ」という意味であり(と私はイギリスで教わった。)、家があつまり人がそこで暮らしていれば「安全安心なコミュニティ」になるかというとそうではないのだ。

 「放課後が危ない」「空き地はあぶない」確かにそうです。なぜなら、大人の目がなく、(犯罪者にとって)やりやすいから。そんなことを繰り返し報道していてもどうにもならない。もっというと、こういう事件が起きるということは、社会が不安定であるということであり、対蹠的な方法では解決は無理なのだ。

 仕事がない(または仕事ができない)、格差が広がる、しかし欲望にはすぐ手が届くような手段はあふれている、しかし本当の意味でそんなものではストレスを発散することはできない、などなどますます周辺ほど不安定感は増している。だからといって犯罪を犯してよいわけではない。が、社会基盤を整える努力をしなければこうした自分勝手な犯罪は増えるだろう。

 そして、道徳教育ではなく、規範教育でもなく、大人になるとはどういうことか、つまり自分がやろうとしていること、やってしまったことに対してどう責任を取らねばならないのか、そこまで考えて自分で決断し実行するのかといったことを、法学、経済、医学、社会学、そして教育学などふくめて子どものころから教えなければならないと思う。

 実は「人は殺して絵はいけない」「ほしいものを盗ってはいけない」ということは、犯罪者はよくよく知っている。特に日本の子どもの規範意識は実は高いのだ(このことはまた別に書く)。「わかっているけどやってしまう」この、乖離をどうやってうめるのか。

私たちは、今は、疑似体験を通し、体と心と頭の乖離をくっつける方法を試しているが、もっと良い方法があるかもしれない。

2月17日から20日の間に、子どもの安全に関して、日本で初めての試みが発表されると思います。またここでもお知らせしますが、これは子どもの安全にとって、新たな一歩になると思っています。

つい、怒りに任せて長々と書いてしまった。読んでくださった方、ありがとうございます。

この写真は、先日神戸で行われた、次世代防犯ボランティア育成講座の様子。問題意識を持った大学生や地域の方々の明るい取り組みに、未来を感じました。(清永)

2月4日(水)のつぶやき

2015-02-05 04:21:15 | 日記

学童クラブでの防犯教室と、次世代防犯ボランティア育成講座 goo.gl/r2t5VV


新一年生のための体験型防犯教室 3月20日開催です。 goo.gl/hVbRXM



新一年生のための体験型防犯教室 3月20日開催です。

2015-02-04 09:22:25 | 日記
3月20日、文京シビックセンター会議室1,2で「新一年生のための体験型防犯教室」を開催します。

開催日時:3月20日(金曜) 午前10時~12時
場所:文京区シビックセンター 会議室1+2
参加費:親子一組で1000円(教材費込)
今年4月から新一年生になるお子さんのための親子体験型防犯教室です。
(新2年生だけど、なんだか通学路を一人で通うのが(通わせるのが)不安、という方もご参加OKです。)

参加ご希望のかたは
・お名前(保護者の方+お子さん)
・ご連絡先(メールアドレス・お電話番号)
・今不安に思っていること

を、お書き添えの上、
info@safety-education.org

まで、お送りください。
ご参加お待ちしています!

学童クラブでの防犯教室と、次世代防犯ボランティア育成講座

2015-02-04 09:21:15 | 日記
1月29日、横浜市緑園東小学校の学童クラブで体験型安全教室を行いました。元気いっぱいの子ども達だったので、何回も走ってもらいました。(かばんあり、かばんなしの両パターンで)

31日は、全国防犯協会連合会主催、次世代防犯ボランティア育成講座近畿大会がありました。清永賢二が「犯罪者目線からのパトロール」、清永奈穂が「地域の子どもは地域で育てる」と題し、若い参加者の皆さんとお話ししながら、講演をいたしました。

今回は、兵庫からは高校生が、京都、大阪、和歌山、奈良、滋賀からは大学生を中心として受講生の皆さんが集まってくださいました。ボランティアって何?、犯罪って何?ということを一緒に考えながら進めましたが、子どもの気持ちと大人の気持ちの境目にいる人たちと一緒に、防犯街づくりを考えるのことはとても面白い作業でした。

写真はまた明日UPします。