Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

小絲源太郎 「冬の虹」

2022-01-19 10:21:19 | 読書
小絲源太郎「随筆集 冬の虹」朝日新聞社 (1948/12).

古書店のメモに曰く*****
カバーイタミ カラー図版一ヶ所小穴あり ヤケ・シミ強
初版本 500円
*****
A5 ソフトカバー 272 ページ.

奥付の定価は 170 円.
この 1948 年の物価は,たばこ(ゴールデンバット)11 円、 新聞購読月 44 円 75 銭 映画封切館40円 コーヒー20円 米10キロ222円90銭.
どんな年だったかといえば ***** 年明け早々、凶悪事件が相次ぐ。犯罪件数は史上最悪を記録 世の中は殺伐としていて、他人のものをかっぱらったり、弱いものを 踏みつけて生きるという風潮が根強くはびこっていた。しかし人々は暮らしの立て直しに全力を注ぎ、そのかいあってか、ど ん底日本に薄日がさしてきた。女性の装い、祭りや催しの復活、 子供たちの表情・・・・。暗黒に埋没する流れと、そこから脱却しよ うとする流れが、せめぎあう年。*****

この本は粗悪な紙に印刷.黄色い紙と活字の黒とのコントラストが弱く目が疲れる.図版に接したページは色インクのためにまだらに変色している.図版左下,赤い ? 花のところに確かに小穴あり.でも定価を今の感覚になおせば数千円というところかもしれない.

著者 1887-1978 は文化勲章画家.どうってことはない内容だが,楽しく読めた.著者自装もよい.

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