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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

虎と月

2014-01-26 08:29:09 | 読書
柳 広司 文春文庫(2014/01).

「BOOK」データベースより*****
父は虎になった。幼いぼくと母を残して。いつかは、ぼくも虎になるのだろうか…。父の変身の真相を探るため、少年は都へと旅に出た。行く先々で見聞きするすべてが謎解きの伏線。ラストの鮮やかなどんでん返し! 中島敦の名作「山月記」を、大胆な解釈で生まれ変わらせた、新感覚ミステリ。*****

「山月記」は高校の教科書に出ていた.先生はいろいろ言っていたが,つまらなかったことしか印象にない.今回,青空文庫でダウンロードした.短くて粗筋だけという印象.

この柳版・山月記のほうは,YA -young adult- が対象だそうで,おもしろく最後まで読めた.漢詩の最後の一文字を替えるとどうなるか...というところがミステリっぽい.漢詩について無知なので,感心するしかない.

しかし,著者自身の「あとがきにかえて」と「文庫版あとがき」を読んで感じたことでもあるが,職業作家ですから注文がくればこの程度は書けますよ という程度の作品.YA 向きにと手加減したために もの足りなくなったのではないだろうか.あの高校の国語の先生だったら,怒りそう.

カバーイラスト (にしざかひろみ) は書店で手に取らせて買わせるだけのインパクトはあるが,好きではない.

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