「九条自由広場」

「昭和区九条の会」(名古屋)のブログです。会と市民の皆さんとの交流の広場です。ぜひ「コメント」をください。

「旗」             まもる

2007-12-31 23:53:59 | 平和随筆
「旗」         城山三郎

旗振るな
旗振らすな
旗伏せよ
旗たため

社旗も 校旗も
国々の旗も
国策なる旗も
運動という名の旗も

ひとみなひとり
ひとりには
ひとつの命

走る雲
冴える月
こぼれる星
奏でる虫
みなひとり
ひとつの輝き

花の白さ
杉の青さ
肚の黒さ
愛の軽さ
みなひとり
ひとつの光

狂い
狂え
狂わん
狂わず
みなひとり
ひとつの世界
さまざまに
果てなき世界

山ねぼけ
湖しらけ
森かげり
人は老いゆ

生きるには
旗要らず

旗振るな
旗振らすな
旗伏せよ
旗たため

限りある命のために


★NHKテレビの今年の墓碑銘という番組で城山三郎の追悼をしていた。
 熱狂的な軍国少年に洗脳され軍隊に志願、そこで組織の暴力性や個を徹底的に否定する現実を骨身にしみて知った彼は、戦後舞台を企業に置き換えて組織と闘う人々の小説を書いた。反戦平和の思想の持ち主であったが組織に参加することは殆んど無かった。
 しかしそんな彼もまやかしの「個人情報保護法」成立時には決然と反対運動の先頭に立った。そして戦争体験からの平和の思いを伝えるべく「憲法行脚の会」に参加し活動を続けた。

 ここに掲げた「旗」の詩は誠実に生きようととする人間の詩である。
 歴史は組織によって動かされる。平和の組織は広げなくてはならぬ。

 しかし、そうした組織に参加し護憲に余生を割こうととする私にとって、一方で忘れてはならない「詩」だと思う。



 
★この一年間このブログに時々参加させてもらいありがとうございました。
 未熟な考えをさらに未熟な文章で書き散らすため読まれた方にはご迷惑をかけたことと思います。来年は少しは進歩した考えと文章を心がけたいと思います。

 このブログが九条の会員ばかりでなく、広い人々の実りある議論の場となることを願っています。

大晦日です・・・・         事務局だより

2007-12-31 19:15:48 | 世話人会・事務局から
 2007年の最終日。この年はあなたにとってどんな年だ
ったでしょうか?
 受験に合格、就職、結婚、出産、還暦、孫の誕生など
嬉しい事も、逆に悲しい出来事があった人も・・・。

 では、憲法にとってはどんな年だったでしょう。
 安倍内閣の明確な改憲姿勢により、国民投票法が成立
し、憲法はかってない危機になりました。
 ところが、7月の参議院選挙での自民党の大きな後退
により、参院で野党が与党を超えました。
 そして突然の安倍首相の退陣。憲法は危機的な状況を
乗り越えたような雰囲気が広がりました。加えて安倍さ
んに代わった福田首相のソフトタッチもあって危機意識
はかなり後退したように感じました。
 確かに、『テロ特措法』の期限切れによる自衛艦の撤
退、肝炎訴訟の劇的な解決? など野党が参院での過半
数になったことは政治状況を変化させつつあります。
 しかし、福田・小沢会談により『大連立』や『派兵恒
久法』、『消費税の増税』が基本的に合意されました。
『大連立』は民主党内での反対で実現しませんでしたが、
『派兵恒久法』、『消費税の増税』は合意されたままで
す。
『派兵恒久法』は、「次期国会(1月下旬開会?)には、
提案したい」と自民党の大島国会対策委員長が話してい
ます。
 同法は、一定の根拠があれば自衛隊が使用できる武器
を持ち、海外に派兵されることになります。
 そうなれば『憲法九条』が変えられなくても「イラク」
「アフガン」などに自衛隊が派兵され、殺し、殺される
ことも十分想定されます。

 2008年は国民の命、暮らしの危機(消費税増税・物価
の上昇など)が一層深刻になりそうな情勢にあると思い
ます。
 昭和区九条の会は、大晦日にあたり、国民の命と平和
を脅かすあらゆる法律、動きを阻止するために会員の皆
さまの力と他の九条の会や平和を願う多くの区民の皆さ
まと力を合わせて平和な日本を維持するために頑張りた
いと考えております。
 新しい年が皆さまと憲法九条にとって光り輝く年にな
ることを願って大晦日の挨拶とさせていただきます。