よみびとしらず。

あいどんのう。

やまのぼり

2019-05-20 16:40:06 | 散文
移ろいやすき天気のなかで
やまに登る
浅はかなれども
縁浅からぬあなたを求めて
みどりの深き森にいり
淵(ふち)深からぬ水辺のおくに
清らかな音色は岩清水
わたしの落とした弱音はそこにまぎれた
透明でとても清らかな姿に戻されて
泣きながらわたしを待つあなた
泣き虫はきらいだときりすてた
わたしも生まれ落ちた日は確かに泣いていた
大切な忘れものを思い出すため
わたしは標(しるべ)なきやまに登る

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