よみびとしらず。

あいどんのう。

ふたり

2020-08-25 10:38:21 | 散文
寝て、起きて
起きて、寝てとを繰り返し
どちらが寝てるか起きているのか
よく分からなくなったぼくの身体に
朝日は差し込みふたつを分ける

朝と夜とを
夢と現実を
ぼくとあなたとを

分け隔てられてそれが正解で
だけど切なくて呼吸は続く
かなしみを背負っているばかりではないことを
産まれる前から知っていた

ぼくたちの世界に光ある事実を
突きつけられた身体は起きてわたしは眠る
いつか夢みた眠り姫の口づけに
花の香りはかそけく漂いすぐに忘れた

ふたりの世界は平行線の道のうえ
交わらぬ世界に口づけを交わす
在りし日の思い出は空の彼方に
夜と朝とを知っている
空の彼方でまたお会いいたしましょう

最新の画像もっと見る

コメントを投稿