よみびとしらず。

あいどんのう。

赤い糸

2018-07-16 18:38:19 | 散文
赤い目の兎に誘われて
眠りのなかにぬくもりは
いつまでも覚えぬ夢のなか
どこまでも叶わぬ再会に
とこしなえに続く糸をはい
たとえこの身の朽ちるとも
いつの日か夢は現(うつつ)へと
どこまでものばしたこの指に
いつまでもたくした糸を絡めて
赤い目の兎はじっとみる

どうか、この願いが叶いますように

糸を縒る(よる)とばりの夜は過ぎ
空をうつす海の波間から
また新しい朝を告げる日が昇る

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