ふたりで出会ったお月様のある
最後の一日にて思う
もうここにはずっといないあなたのことを
あるものとして振る舞ってきた
そんな偽りをさらに裏返して
もう鏡のなかには戻れずに
こよみに合わせてこよりを結んだ
かみよりに縁も酣(たけなわ)の
あなたを隠したゆうべは明けて
私のうたた寝は夜を迎えにやって来る
お隣さんから音の鳴る
夜からまた会う日のある真昼の空まで
音のない日常に止まぬ音楽は
どうか生き長らえてと息を吐く
寿命を与えて此処に産まれたのは
生きる歓びとわたしの涙
あなたは祝福につつまれて
月はウソツキ
暗闇に月明かりは照らされて
かすかに流れる水の涙の
あなたの清らかさは反射した
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