よみびとしらず。

あいどんのう。

2022-11-23 12:45:45 | 散文
いとまのうちに
出合いは分かれ
あまつちに帰れとあなたは云った
雨の音にも月の流れもよるべなく
なんてこころもとない雑踏に立つ
泣きたくなるほどの漣(さざなみ)は
だれの耳にも届かずにいる
暇に飽かして手の鳴る方へ
しるべの先にて塞がれたのは
わたしの瞳かそれともあなたの陽だまりか
なんにも無いよとささやくあなたは
お日様と同じ匂いがした

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