よみびとしらず。

あいどんのう。

北風と太陽

2020-12-17 12:13:50 | 散文
太陽は部屋にこもってぶるぶると震えている此処にいれば安全な筈に違いないと不安な気持ちを抱えたままで窓のない部屋のなか孵化を待つ北風は外でびゅうびゅうと冷たい風は熱をさらって灯火(ともしび)揺れる揺れても消えない火のぬくもりを北風は存外好ましく思い精一杯の愛情を風ははらみて大空を駆ける窓のない部屋のなか窓の外の景色を知る太陽は外の明るさにぎゅっと瞳を閉じた誰にも負けない光は殻のなか遠くではびょおびょ . . . 本文を読む