言葉の卵 2018-04-22 18:36:58 | 散文 卵の殻のなかに包まれた言葉 殻をやさしく丁寧にはがしたら 卵のなかはカラだった どこかにきえたわたしの言葉 手元にあるのは バラバラになった卵の殻だけ 大切にしていたはずなのに 大切にしていただけだった きえたと嘆く言の葉は 卵の殻のなかに包んだと 包んだつもりになっていた つもり積もった囚われの言葉は 使われることなく固くなり いつか、いつかはと願いをこめて 放たれる時を待つ . . . 本文を読む