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あながあったら…

2024-06-30 | 日記

 育苗箱にそれなりの量の種もみを播いて、よく育った苗を植えても、ところどころ植えられずに抜けてしまう箇所が出ます。その状態のことを欠株というのですが、そこに予備の苗を植えることを、当地では「植えなおし」と言っています。所によっては、「穴植え」とも言ったりするようです。まだ他にも似たような言い方があるのかもしれません。

 

 この「植えなおし」が行われなくなって、ずいぶん年数が経ちました。一番の理由は、田植機の性能が上がって、欠株の発生が少なくなったためかもしれません。そして、ある程度の割合の欠株率ならば、収量に大きな影響はないという試験結果の認知が広がったことも大きな理由でした。そして何より、田植えそのものが済んでも、次々にまだ仕事があるので、それを優先する必要があったり、兼業化の進行で、植えなおしなんかせずに勤め先に出ることが大事になってきました。大きな意味でコストパフォーマンスを考えるなら、植えなおしに時間を割いている場合じゃないというようなことだったのです。実際、田んぼの中を歩いて確認しながら植えていくわけですから、面積に応じた時間を要する仕事でありました。

 でも、そのようなことを考えると確かにその通りなのですが、空いた場所をそのままにしておくというのは、心情的に慣れるまでは、少し時間というか年数を要しました。もちろんこれは自分のことであって、兼業先のある人の順、と言っては少々不正確な面もありますが、ある時期を境に、ほとんどの農家がやらなくなりました。和賀屋でも、周囲に遅れたとしても、2年かそこらの違いだったと思います。

 

 でも、播かぬ種は生えずではないけれど、抜けた穴は最後までそのままなんですよねー。イネだったらまだしも、例えば野菜の苗などを植えてから、ポツポツと生育不良や病虫害なんかで死んでしまったりすると、その穴は決して小さくありません。イネなどよりははるかに大きく見えますし、大きく感じられます。だからその穴をそのままにしてはおけません。生育初期のことだったら、販売用に栽培しているとすれば、必ず予備の苗を植えるはずです。

 自家菜園だっておそらくそんなはずだと思うのですが、さて、どなたかやっておられる方はいらっしゃるでしょうか。

 わかりづらい写真ですが手前の列は、左側の方。奥の列は真ん中より右側の方に抜けている箇所があります。それぞれ、複数粒を播いたのですが、実はこれ、カラスのしわざ。食べたのではありません。いわゆる悪さをして、出た芽を傷めつけ、結果として枯れてしまったのでした。

 普通は、穴があったら**たい、でしょう。でもこの場合、メルモちゃんの持っている不思議なキャンデーでもない限り、それは無理です。抜けた穴にオマエが入ってどうするっ! そうなんです。だから、穴があったら、ふさぎたい(笑)。凡夫の素朴な思いです。

 

 ちなみにこちらは、作業場の高い屋根の軒先に開いた穴。家の周囲でひなの鳴く声がよく聞こえた頃、作業場に入ると同じような声がして、中にはいないようだけどどこから聞こえてくるんだろうと、不思議に思っていました。何と、ここに穴があって、スズメがここから出入りをしていたのでした。アッと驚くタメゴロー、です。横穴などならまだしも、この穴から内側に入り込んでいくことは、なかなか難しそうに見えます。お見事と言えなくもないのですが、当事者からすれば、素直には喜べないような…。遠慮というものを知らないんですよねー(苦笑)。一歩引けば、間違いなく一歩出てくる。

 ブブ茶漬けでも、いかがどすかー。

  よう聞くけど、どんなもんか知らんから、いっぺんごちそうなってみよかー。どんな味がするんでしょう?

 こちらは完全に、穴があったらふさぎたい、ですっ! 巣を作る以上に難しそうだナー。


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