風に吹かれて行こう

お米の便りを、写真でもっとわかりやすく!

普通と特殊

2023-11-14 | 日記

 テストで普通の反対語を書けと問題が出たら、普通ではないとか、不普通などと書いたら、たぶん✖でしょう。特殊だと正解でしょうか?あるいはもっと最適な言葉があるのかどうか、すぐには思い浮かびません。

 

 まぁ、そんな前置きは本当は無用なのでして、普通と特殊はコインの裏表と言って良いかと思うのです。けれども、その割合からすれば、どんなことであれ「普通」の占める部分が圧倒的なのではないでしょうか。事象の中身にもよるでしょうが、普通という大きな塊の周囲、あるいは普通の中に、特殊というものがちょこちょこと在ると思うのです。

 「特殊」は目立ちます。それゆえ、しばしば注目の元となったりします。大動脈である高速道路でトラックが事故を起こせば、それは大きなニュースとなりますが、国内の物流の99.99999…%は、その瞬間にあっても、事故を起こしていない普通のトラックによって行われています。その「普通」は、少しも目立ちません。そんな例え話を、かなり以前に聞いたことがありました。

 今、「普通」と「特殊」について、どちらが良いとか悪いとかいった話をしているのではありません。前の記事に書いたお米の便り。その中で、「普通の農家」、「普通の栽培」と書きましたが、その「普通」とは、まさにこんな意味で書いたのでした。「特殊」なお米を求める人にとって、「特殊」な栽培をする農家がいれば、供給は安泰かのように思いますが、圧倒的大部分を占める普通の栽培が続かなくなれば、「特殊」もその後を追うような事態となってしまうのではないでしょうか。片面が無地のコインが無いように、「普通」が無ければ「特殊」も成り立ちません。「普通」も「特殊」もどちらも大事なんです。けれどもまずは、「普通」が続くこと。それが何よりも大事なのだと思います。

 食糧の安定供給…。食べることは、いつだって大事だし、おろそかにして良いことではありません。少子高齢化、人口減少がどんな妙案をもってしてもすぐには好転しないように、落ちるところまで落ちた食糧生産体制というのも、そう簡単には回復しないものです。

 

  いかがですかー 昆虫食、代用肉。遺伝子組み換えの食べ物と、毎日の医薬品とセットですよー。

    見た目も良いですから、楽しく食べられますよー。


今月のお米の便りです 後半

2023-11-14 | お米の便り

多数でありましょう。その子どもたちの世代、もう「子ども」じゃないですけど、自分たちかそれ以上の人たちがどうにか続けています。

 自分の子どもたちの世代は、もうすっかり変わりました。いや、50代で勤めに出ながらお米作りをやっている農家の人がどれほどいるかはわかりません。もう、お米作りと関係なく仕事に就き、家を離れている人もたくさんです。家から職場に通っている人であっても、「おやじ、おれは米作りなんかしないぞ」という声が、そこかしこ。

 それはそうでしょう。もうずいぶん前から、お米作りは何のためにやっているのかわからないような状況になっています。働いた分がまともな金額として手元に残らないというのはまだしも、農業機械があまりにも高価になってしまって、その更新や維持のために売り上げの大部分を費やさざるを得ないという状態になってしまったことも、大きな要因です。趣味や道楽と捉えるにしても、その金額はあまりにも大きすぎ、それでおまんまを食っていけるかとなったら、誰しもしり込みするし、それが正常な感覚かと思います。そこにチャレンジしようという気持ちを持つ人が少ないのもうなずけることです。あれれ、こんな話は数行で終えるつもりが、トシを取ると話が止まりません(困)。

 

 有機農法、自然農法なんかに活路を見出してはどうかという考え方もあります。そこにひとすじの光が見えるかどうかは別としても、農業生産の大部分は、ごく普通の栽培が占めているし、これまでごく普通の?農家の方々がそれを担ってきました。それが、国全体の消費量のほとんどをカバーしてきたと思うのです。そこがいよいよ、ガタガタと崩壊していくということは、圧倒的大部分のところが深刻な状況になるってことだと思うのです。有機農業で活路を、というようなこととは、次元の違う話というか、それでは間に合わないことになりましょう。「スマート農業」などと言って、生産性を上げて少ない人数で大面積をなどと言われていますが、言葉を操るだけの人たちは、実にのんきなもんです。ジィさま、もうそれぐらいでやめろー。おや、顔が赤いぞ。昼間っから、また何か呑んだな。あはは、念のため記しますが、これ、現実ではありませんから。

 お米の便りも、目標の300便が目前となりました。次号は楽しい話題にしたいものです。どうせならもっと飲んで、何を言っているのかわからないくらい。えっ、今号もちっともわかりませんでしたですって? だとすれば、ここまでお読みくださったそのことに、ありがとうございました。今回が初めてのみなさまには、驚かれるような中身でしたが、まぁ、こんなこともありますということで。いつもじゃないかっ!

 お米そのもの、園主どちらでもイヤになるまでお付き合いいただければ幸いです。いや、良い印象のままでサヨナラした方が良いかも(苦笑)。「良い印象」…?


今月のお米の便りです 前半

2023-11-14 | お米の便り

 11月に入りました。お住まいの地では、秋本番というところでしょうか。この夏、猛暑日の日数が記録的な数字だった当地も、いまでは晩秋の気配が色濃くなってきました。夏の暑さは、おそらく、全国でもトップレベルの範疇だったに違いない当地。ですがそれが過ぎればいつものように、北国の季節は歩みを早めます。

 今年の紅葉は何だかパッとしません。とても中途半端に見えるのです。この先あざやかになるようにも見えない感じです。これも夏が長く、秋の気温が高すぎたせいでしょうか。それとも単なる目の衰えなのか…。ゆっくり衰えていると、自覚するのがなかなか 難しいですよね。「よね」って聞かれても、このジイさんにどう返したらよいものか。

 

 さて、この便りを目にしてくださっている方の多くは、今年産米2度目のご注文をくださった方々。何ともありがたいことです。昨日10月31日、公的な機関が発表したところによると、9月末時点で県内の一等米の割合は60%台ということで、散々な結果でした。これが当地も入っているJAあきたおばこの管内に限ってみると、1%台! にわかには信じられないような数字というか、現状です。ですが、まぎれもない事実なのでした。ちなみにJAおばこというのは、記憶違いで泣ければ、単一農協としては全国一の米の出荷量のはずです。収量が少なかっただけでなく、等級も下がり、もうこの後のことは言わずもがなといった状況です。農協ではなく、農家が。今年に限らず、「収穫の喜び」なんて言葉は、もう聞く機会も無くなりました。  

 

 いきなり暗い話になったので、どうせだから続けてしまいますが(笑)、今お米作りは、小さな農家のみならず中規模の農家も、あちこちでやめていく人が多いです。で、それを請け負って耕作面積を増やした農家もあるのですが、その人たちも、だいぶ高齢化してきました。

 自分は現在**才! 若いときにはそんなトシになる自分を想像したことすらありませんでしたが、いや、これはまたよけいな話。自分が若いとき、農業は昭和ひとケタ世代でもっていると言われていました。その年代の人が中心となってお米作りがされ、若い人は勤めに出て、休日や朝夕などに手伝って、お米作りが続いてきました。農業機械や、栽培に要する資材の進歩のおかげだったと言えるでしょう。本当であれば、というかサラリーマンなどであれば定年といった年齢になっても、お米作りは続けることができたのです。70代、元気なら80歳になっても、トラクターなどを扱えれば、何とか続けていくことが可能でした。もちろん、それだけではないですが、大雑把に書くとそんな感じです。今その世代の人たちは、第一線を退いて久しいです。というより、鬼籍に入った方が  

                                       後半へすぐ続きます