54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

愛国心2-心の敵の不在

2005年06月14日 | パラソル
「愛国心」については以前書いたけど、再び考えてみた。

日本に愛国心がないのは当然だ。日本は輸入大国なのだから。日本は常に外国の影響を受けている。
鎖国していたころはよかった。侍、ちょんまげ、刀、日本独自の文化があった。しかしペリーの黒船来航により開国し、明治の文明開化によって日本の西欧化が進んだ。もはや日本は日本ではなくなってしまった。
日本人はとかく外国のものが好きだ。中印仏伊米あらゆる食が食されているのは日本だけだ。映画はほとんどアメリカ映画、私も邦楽より洋楽のほうが好きなくらいだ。
外国の影響を受け、外国を愛する、輸入大国日本に愛国心がないのは当然である。

先週「爆笑問題のススメ」で眞鍋かをり先輩がいいことを言っていた。日本の良いところは「心の敵がいない」ことだ、と。
日本人は、あの国を恨めとか、あの宗教を恨めという教育を受けないから、目先の敵はいるかもしれないけど、心の底から憎む敵がいない。そんな日本人でいられて幸せだ、と。
私は確かにそうだと感心してしまった。北朝鮮はアメリカや日本を恨んでいるし、イスラム教はキリスト教を恨んでいる。日本にはそういうのがない。心の底から恨むべきものがない。それは幸せなことだ。

しかし、敵がいないことがマイナス面を生んではいないだろうか。
敵の存在はエネルギーを生む。たとえば、私は中学生のとき、テストで順位を競い合うライバルがいた。ライバルがいたからこそ勉強をがんばれた。まんがなんかでも、悟空はベジータやらフリーザやら、敵がいたからこそ強くなれた。敵の存在がエネルギーを生み出すのだ。
中国なんかは13億人という国民をまとめるために、日本という敵をつくり愛国心教育を行っている、という見方もある。敵がいない日本は無気力ではないだろうか。エネルギー不足ではないだろうか。
敵国がいないから逆に愛国心もない。

敵がいないことのマイナス面を見たが「great-pumpking's blog」でいいことが書いてあった。
特定の国や宗教への憎しみに縛られていない国だからこそ、日本は国際社会で貢献できるのではないか、と。
なるほど、日本はスイス(永久中立国)になれるわけだ。
ハマコーさんなら、日本はアメリカの植民地だからアメリカの考えに支配される、と反発するかもしれない。たしかに、アメリカの敵である北朝鮮やイラクを悪の枢軸だと思っている私がいる。
しかし、アメリカの支配を抜け出し、スイスになることで、日本は国際社会で貢献するべきだと私は思う。

心の敵がいない日本、平和が好きな日本、愛国心なんて必要ないじゃないか。
日本という国を愛するのではなく、「地球」というすべてを愛するべきなのだ。
そしてそれができるのは日本だけなのだ。