54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

自殺天国

2008年10月03日 | クリエイティブな思考への挑戦
「お、久しぶり。元気か?」
「まあな」
「せっかくだからメシでもどうだ?」
「いや、お腹減ってないから」
「そうか、じゃ、また今度にしよう」
「いや、というか、お腹減らないんだ」
「え?・・・そうか、お前も死んだのか」

最近自殺する人間が急増している。というのも、幽霊の存在が科学的に確認されたからだ。
死んでも幽霊として存在できる。幽霊には肉体がないから、痛くないし疲れないしお腹も減らない。
わざわざ心身にストレスを抱えてまで働く必要なんかない。幽霊は自由だ。
働くのが嫌な連中はみんな自殺した。勉強が嫌だ、人間関係が嫌だ、簡単な理由でみんな死ぬようになった。

「ねえ、君かわいいね、俺のうちでイイコトしない?」
「ごめんなさい、私、できないの」
(ちぇっ、また幽霊かよ)

俺が死なずに生きている理由は、SEXしたいからだ。
死んだら肉体がないからSEXできない。気持ちよくない。
でももうダメかもしれない。綺麗な女の子に声をかけてもほとんどが幽霊になってしまっている。
SEXできないなら生きている意味なんかない。
俺も死んでしまおう。

俺は死んだ。
幽霊になれば空も飛べる、深海にも潜れる、光速を超えて移動できる、時間も超えられる、、、
あらゆる物理法則を超えられるんだ!
完全なる自由!!

あれ?
何も見えない、何も聞こえない、何も感じられないぞ、、???
そうか、目がないから、耳がないから、肉体がないからか。
、、、ということは、脳みそがないから何も考えられない、、、

・・・・・・・・・・・(虚無)。。


なんかね、幽霊として存在できるんならみんな死んじゃうんじゃないかって思ってね。
肉体がないから痛くない疲れないお腹も減らない。呼吸する必要もない。
幽霊になったらあらゆる物理法則を超えられんじゃないか。
でもよくよく考えてみたら、目がないから見えないし、脳がなかったら何も考えられないじゃないかって思って、
こんなオチになりました。