安倍首相の甘い外交政策

　安倍首相は就任以来、多数の国々を訪れて「日本の立場」を説明して回っているようですが、何一つ巧く行っていないような気がします。

　日米貿易、米軍基地の辺野古移設、北朝鮮の拉致や核問題、慰安婦や徴用工の韓国問題、ロシアの北方領土問題などなど、どれ一つ解決したものはありません。

　韓国内で支持率が低下している文大統領なんて年頭の記者会見での徴用工問題に対する発言で「日本政府が過去に対して、もう少し謙虚な立場を取らなければならない」「日本の政治家が（歴史問題を）政治争点化し、拡散させることは賢明な態度ではない」と言われてしまいました。

　文さんがこの発言をした裏側には、支持率が８０％から５０％に下落したことや「安倍政権が韓日関係悪化をあおり、支持率を回復させようとしている」という見方を韓国メディアが伝え、「韓国政府は強力に対応しなければならない」（ソウル新聞社説）といった強硬論が高まっている状況がある（ネットニュースより）ようで、韓国政府は日本が主張する日韓請求権協定なんて昔のことを持ち出すなと言わんばかりの対応です。

　先日の自衛隊哨戒機に火器管制レーダーを照射した問題でも、まるで日本が嘘をついてるような発言ばかりでイヤになります。

　例え、上層部からの命令じゃなくて艦船の船長が政権の意思を汲んで（忖度して）イッチョウ脅してやろうとレーダーを照射したにしても、韓国内に反日の機運が高まっていることは事実です。

　徴用工の裁判に関して、日本政府はどれだけの支援を企業にしたのでしょうか？

　最高裁で日韓請求権協定を無視するような判決が出るなんて思ってもいなかったんでしょう。

　安倍政権の詰めの甘さが露呈しているこの二つの問題にこれからどう対処していくんでしょうか。

　アベノミクスが全然巧くいかないから、海外の生産拠点を充実させようとしているカネ儲け主義に凝り固まった企業が中国や韓国、東南アジアの国々へ生産を移したり、トランプさんの一国主義でビジネスチャンスが奪われるとアメリカの生産拠点を増やしたりして、国内産業は右肩下がり…。

　トランプさんが大統領選で勝利した時、真っ先に駆けつけてお祝いしたのに、それを何とも思わないで貿易不均衡を是正するように迫ってくるし…。

　安倍さんがやってる外交なんて、何の効果も生み出せていません。

　ロシアのプーチンさんと仲がいいようですが、彼が望んでいるのは平和条約を締結して、日本から経済協力を得たいだけ。

　「平和条約を結べば二島を返還するよ」と言われて条約を結んだ途端に、「北方領土は戦争でロシアが勝ち獲ったもの」と言われるのが関の山でしょう。

　国内でもあの厚労省がマタマタ大きな問題を露呈したようで、厚労省自体が大きな問題を抱えている官庁じゃ～ないんでしょうか。

　社会保障で大きなカネを動かしている厚労省は、それこそ利権の塊のようなもんで、甘い汁を吸おうと守銭奴たちが回りを徘徊しているんだろうね。

　国内政治を蔑ろにし、外交政策も甘々な安倍政権には、ソロソロきついお灸をすえてやらなきゃ～いけないんじゃないでしょうか。