まったり風景

アルビレックス新潟のゲーム画像と、散歩写真+戯言のブログです。

発見

2007年07月15日 | マッタリ風景

展示されていた蒲原鉄道の車両。
向かって左側が「モハ71」、右側が「クハ10」。



この時期にしては珍しく、台風(4号)が本州へ上陸をして、太平洋側を縦断して行きました。
新潟は、風雨にみまわれたものの、構えていたわりには酷い状態にならず、助かりました。
被害にあわれた地域の皆さんに、お見舞いを申し上げます。

それでも、午前中は結構風が強く吹いて、車で横風を受けると結構ゆれました。
そんな最中、五泉市(旧村松町地区)へ出かけたのですが、途中で野原に鉄道車両が展示されているのを見つけました。
気になって帰りに寄ってみました。





「モハ71」を正面から見る。




展示されていた車両は、かつてこの地方を走っていた蒲原鉄道の車両でした。
この鉄道は大正11年に開業して、昭和60年に廃止されました。
車両が展示された野原は、かつで蒲原鉄道が走っていた線路跡に面しています。

どこか、公の組織が保存しているのかと思いましたら、何と個人で車両を譲り受けて保存したと、看板へ由来が書いてあります。
「設置・維持費等で相当の費用がかかると思いますが、老い先短い私の思いを託して、恩給等の私費を投じて.....」とこの方の思いが連綿と書かれており、その心意気に打たれました。





入り口に掲げられた、保存の由来を記した看板。
鉄道車両だけではなく、信号機も保存されている。
写真の奥に見える鉄塔は多分蒲原鉄道で使われていた架線と思われる。





「クハ10」を正面から見る。




残念なことに、現状は放置状態となっており、メンテナンスされていない車体はペンキがはげて、さびが浮いている状態です。
個人で車両を維持して行くことは並大抵のことではありませんから、文句を言える立場ではありません。
先日、JR東日本の車両基地へ静態保存されていた「特急ときの」車両が大宮へ建設された鉄道博物館へ輿入れして行きました。
幸せな保存車両がある反面、同じような文化遺産が放置されています。
この手の廃止されて放置状態となっている中小私鉄の車両を保存、展示して次世代への遺産として引き継ぐ方法はないのでしょうか?
上田電鉄の丸窓電車、そして今日見た蒲原鉄道の車両と、いささかセンチメンタルな気持ちになってしまいました。




「クハ10」側より車両全体を見る。
野ざらしではなく、しっかりと屋根をつけて保存されていました。
この屋根自体が、どこかの駅のホームそのもののように見受けられました。
「クハ10」の反対側はかつての村松(左方向)-五泉(右方向)の線路跡です。




台風が運んできた雨と風に見舞われながらの見学でした。
最後に、ちょっとセンチメンタルな気分になり、こんな写真も撮影。