郷土教育全国協議会(郷土全協)

“土着の思想と行動を!”をキャッチフレーズにした「郷土教育」の今を伝えます。

村野四郎と信田秀一(小石川・子ども風土記ー19)

2019年07月04日 | 機関誌

   戦後、小石川区は、本郷区と合併して「文京区」となりましたが、その文京区の林町に二人の児童文学人が移り住んで来ました。

 

   一人は、詩人の村野四郎でした。

 彼は、戦前にすでに「大人のための詩人」として広く認められていましたが、一方、戦時下に多くの少年詩と、動物をテーマにした幼年詩を残していました。

 戦後は、林町小学校校歌をはじめとする「新しい学校創造」をうたいあげた校歌を多く作るとともに「ひばりの卵」・「子どものむさしの」という二冊の童話集を出して、子どもたちとのコミニュケーションを続けました。

 

 もう一人は、出版人の信田秀一です。

 彼は、学校の閉塞状況にあきたらず青森での教職を辞し上京、玉川学園の教壇に立ちます。

 次いで、小学館で子どものための出版活動につきますが、さらに中央閣という出版社を独立・創立します。

 戦後は、二葉書店を友人と起こして、絵雑誌「二葉」・「小学0年生」シリーズを発行し、そして教科書出版をも手がけていきました。

 彼はこのような出版・編集活動と並行して、多くの創作・翻訳作品を日本の子どもたちに残してくれました・・・。

 

 二人の作品は、国会図書館の児童書目録の中に見ることができます。

 

 林町小学校校歌

 

   一 おもえば遠い その日から

         明るくひらく 文化のまど

   氷川の森の みどりさえて

   いつもかわらぬ 心のふるさと

   ああわたしたちの 林町小学校

  

       二 わか葉のこかげ 雪のにわ 

           うたごえ高く わかい日に

                   あこがれのせて 空にひびく

          いつもたのしい 心のはなぞの

                   ああわたしたちの 林町小学校

       

                            三 てる日のめぐみ せんせいの

                 おしえもやさし 朝夕に

                 まなびのみちに ともとむすぶ  

                 いつもつきない こころのいずみよ

                 ああわたしたちの 林町小学校


 

  参考文献

   ・村野四郎・子ども詩集  ぶんぶんぶん 中村光夫編

   


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