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郷土教育全国協議会(郷土全協)

“土着の思想と行動を!”をキャッチフレーズにした「郷土教育」の今を伝えます。

高齢者たちの自由について(1)

2025年06月10日 | 日記
1 フルムーン旅行なんかまっぴらごめん―鬼ババア上等だ!

一時フルムーン旅行などと銘打って定年後の夫婦旅行のプランが宣伝されていたが、近ごろは友だちとの旅行や一人旅のすすめばかりが目立つ。

妻からすれば、旅行先で、夫の世話係なんてごめんなのは当然だ。



去年、小さな港町に旅行に行ったら、夜の食事所が居酒屋とインド料理店しかなかった。
居酒屋へ行ったら、年配の女性が三人、楽しそうに声をあげて晩御飯を食べていた。
そうだ。 夫なんか放ってしまえ、鬼婆たち。



2 自分の稼ぎ≠自分の金

 道子さんは後期高齢者だが仕事をしている。
彼女は「いつも自分のお金、財布をもっていたいから」という。
えらいなあ。

 ある時道子さんの運転する車に乗った。
最近は自動車の電化・自動化が進み、人を轢きたくても轢けなくなっているらしいが、彼女の車はそれ以前の古いタイプの車だった。
高齢だし、危ないから今風の安全装置がたくさんついているのに買い換えないのか、と尋ねた。

ちなみに彼女のところは夫が高級サラリーマンなので年金も資産も多いはずだ。

「夫がだめという」

―え、道子の財布があるんじゃないの。

「でも夫を説得しないと買えないよ。もめるから」

―なんのための自分の財布よ。私なら、車屋に行って買って来る。
彼には、これ、買っちゃったと言う。

「私は夫を説得してから買うから」

 結婚した女には経済的自立のみならず、自立のための闘争が必要だったんだ。

道子さんは今も古い車に乗っている。
彼女と夫との長い共同生活のありようを思う。


道子さんは対等な結婚生活を送ってきたと自認してきたが、それは虚偽意識だった。

私も他人の人生の内実を暴くつもりは全くなかったが、話の成り行きでわかってしまった。
この頃なんとなく彼女の「構え」を感じる。




-K.M-



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