あるMLに、どなたが、録画してくれたのでしょうか「ネアンデルタ―ル人は核の夢を見るか―高レベル廃棄物の行方」(北海道放送局制作)のドキュメントが載っていました。
いろいろな人を取材、重要発言を引き出して、興味深く見ました。
力作です。
反対運動の中心人物の一人、食堂を経営する吉野さん、住民投票条例は4対4、議長の反対票で、成立しなかった、その後、受け入れに賛成した議員のリコールを計画しているのだけれど、なかなかすすまない。
「そりゃあ、狭い町です。私だって議長と40年の付き合いです。賛成派議員たちとも、公私ともども付き合いがある。でもね、この問題はそれですますわけにはいかないんです…」
「いままで、ふるさと寿都の町に対して、みんな何も考えなく、朝、日が昇り、夕方、日が沈む、当たり前だと思っていたけれど・・・町民は一人一人郷土に対する思いが変わったと思います。私達住民が堤防になって、この計画をつぶしていかないと…」
背筋がぴんとなります・・・
そこに寿都町の若者が2人出てきます。
一人は中学生、住民大会で町長に単刀直入質問しました
「『原発はトイレなきマンション』と言われています。僕の故郷寿都はトイレにされるのですか」
彼は、反対派の息子でした。
その後彼はこの問題に発言しなくなった・・・とさりげなく触れています。
あーあ、グレタさんが一人で国会前でストライキをすると、学校の仲間たちが応援に駆け付けたと聞きます。
若者が政治でも、社会問題でも、自分の意見を表明することは当たり前のことで、きちんと受け取め、奨励される行為なのだという解説をしていました。
寿都の教師たちは社会科でこの問題を取り上げないのでしょうか。
勇気を出して発言した中学生の提起した問題をクラスで考えることはしないのでしょうか。
彼は孤立したのでしょうか?
でも彼には誠実で魅力的な両親がいるから、乗り越えられるでしょうが・・・
安保法制で国会前でシールズの学生たちが「俺たちの声を聞け」と叫びました。
私たちはうれしかったし心から拍手しました。
…でもキャンパスで彼らの声に応える仲間は広がらず、孤立していたと聞きます。
ドキュメントに出てくる、もう一人は20才前後の若い女性
「あんまり関心がないて言うか、興味がないって言うか・・・国がやるっていうんだから・・・諦めかな」
笑いながら言葉を濁します。
全くなあ・・・もうちょっとしっかりしてよと言いたくなりますが、彼女の故郷・寿都はこれからも最終処分地をめぐって激しく揺れている、彼女は住民なのですから、当事者なのですから、いやでもこの問題に直面するでしょう。
若い人は自分に関係ないと思えることには耳を塞ぎ、目をつむり、無関心の厚い壁の向こうにいます。
でも、何かの拍子に自分の事なんだと気づくと、変わるのだと思います。
未だ御覧になってないのなら、おすすめです。
-Ka.M-