波乱の海をぶじ目的地へ

現世は激しく変動しています。何があるか判りませんが、どうあろうと、そんな日々を貧しい言葉でなりと綴っていけたらと思います

鷲  コント

2019-04-18 19:54:30 | コント


あるようでなく、
ないようであるのが、
鷲の爪だ。
あの鋭い嘴と眼光が、
君に向けられていると感じたのなら、
そう受け取るべきなのだろう。 
君は鷲に屈服するか、逃亡を企てるしかない。
たとえ逃げられても、時間の問題だ。
やがて屈服せざるを得ないだろう。
というのは、鷲はあくまでも
神の使命をおびた身代わりとして
登場したのであり、
服するのが理の当然ということになるからだ
そんな鷲は、ただの鷲ではない。逞しい大きな翼は
逃れようのない神の力の威容を示しているし、
爪と嘴の強靭さは、いかに強力な猛獣でも、
当然人間でも逃れられないことを教えている。
今草原の草木をなびかせ、一羽の鷲が飛びたつ。
行き先は断崖絶壁に立つ、喬木の天辺。高いほど視界
は広がる。
時に神の使命を総身に受けて戦慄く鷲。




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