(注意)
この記事は「三つの持病」として数回にわたり記したものを少し加筆・訂正して再掲したものである。これにより以前のこのシリーズはすべて削除した。
脊椎狭窄症とは無関係な症状であるが、昔整形外科医院に通院していたころの記事整形外科医院にて 全体がある。
三つの持病:初めに
幸いなことに、この歳になるまで、一度も大病をしたことがない。大病でなくても、例えば盲腸とかで入院とかの経験もない。定期検診や人間ドックでは、若い時から無傷とは言えない。何かしらの医者のコメント。或いは「要精密検査」とされる。例えば、胃カメラではほとんど必ず「生検」になる。胸のレントゲンでは、これも「所見」が或る。そして、ほとんどの場合、CT検査となる。生化学検査もそんなに良いことはない。しかし、治療を要するところまでは行かない。
とは言え、持病は幾つか有る。検診等の医者のコメントは
持病を除いての話である。それらの持病については、人間ドックでは「その治療を続けるように」との有り難いアドバイスがある。それを順次思いつくままに記事にして行こう。
2011年11月15日
三つの持病:薬物依存症(1)
丁度今から3年前に人間ドックの胸部レントゲン検査で引っ掛かり、CT等の精密検査と腫瘍マーカー検査を一カ月の間隔で受けた。その最終診断の時に医者が言う。「心配していた影は特に変化はないようです。」「マーカーもまあまあの値です。」「ですから、肺がんの疑いは今のところ問題はなさそうです。」「ただ、定期的な検査が必要でしょう。」と言うことで、半年に一度普通のレントゲンとCTを交互に検査することになった。
2011年11月15日
三つの持病:薬物依存症(2)
ところで、その呼吸器内科の先生は仰った。「実は、肺活量の検査も余り思わしくない。」
「レントゲンでも喫煙の影響が顕著に出ています。」「喫煙の習慣は『薬物依存症』と言う病気です。」「だからその治療には保険適用にもなるのです。」「一つ思いきって禁煙プログラムに参加しませんか?」「この病院でも今月から健康保険が適用されるようになりました。」「喫煙歴からみると今からの禁煙が肺がんに有効となるには、」「更に20年ほど生きて貰わないとだめです。」「ですから肺がん対策には禁煙はお歳を考えると」「余り有効とは言えません。」「しかし、肺気腫には今からでもはっきりと有効です。」「肺気腫は思うよりも本人さんはつらいのです。」
2011年11月18日
三つの持病:薬物依存症(3)
と言う様な事が有って、40年×365日×40本のヘビースモーカも年貢の納め時と考えて禁煙プログラムに参加することにした。その医者の勧めの健康上の理由もあるが、一番大きな理由は経済的な理由である。年金生活に入って節約する必要があり、その最も有効な方法は「禁煙」であったと言うのが正解であろう。
2011年11月20日
三つの持病:薬物依存症(4)
禁煙を決意したのは決してこれば初めてではない。確かこれを含めて三回ほど禁煙をした。
しかし、続いたのは最長で1年ほど、短い時は数か月であった。長続きしないのは、一つは薬物依存症的な体質である。禁煙中も宴席とかで隣の方がたばこを吸っていると、或いは会議などでも隣の方が吸っていると、体がごく自然にそちらの方へ傾いてそのタバコの香りに誘われていくのが常であった。もう一つは、言い訳がましいがやはり仕事の関係であったと思っている。煙草を吸わない人には理解できないことであるが、会議などでデッドロックに乗り上げたときなど、一服して喫煙をすると何処となく落ち着いて、良いアイディアも浮かんで来るくように感じるのである。断っておくが、それは決して本当に浮かんでくるのではなくて、「浮かんでくるように感じるだけなのである。」
2011年11月21日
三つの持病:薬物依存症(5)
禁煙プログラムの実際は病院によって、色んな方法が有るのであろう。禁煙のための薬の処方も大事であるが、それと同程度と言うか、それ以上に必要なことは、 「禁煙の気持ちを持続させる」 ことである。その病院では正式なカウンセリングではないが、先生の診察の前に、問診を看護師さんから受ける。先生はその問診票を見ながら、いくつかのアドバイスを患者にする。どちらも非常に親切と言うか、禁煙のためのよきアドバイザーに徹されている。禁煙の進捗状況や問題点、良かった点などなどである。そして、さらに持続することへの励ましの言葉もある。とても治療に通院している雰囲気はない。その看護師さんの温和な御顔を拝見に行っているようなものであった。
2011年11月22日
三つの持病:薬物依存症(終章)
私の人生唯一の表彰状が居間に架けられている。もう直ぐ70歳になろうと云うのに、今もって表彰状がこれ1枚だけと言うのは寂しい限りである。そして、寂しいだけなら未だ良いが、如何にも社会貢献をしていないことが明白で恥ずかしい限りである。その表彰状は 「禁煙プログラム終了」 の表彰状である。表彰者名には病院の名前と担当医師名そして、大切なことであるが、一番お世話になったと「さいら」が思う看護師さん2名の名前が書かれている。別に表彰するようなことではないが、禁煙と言うやさしくはないことに対しての努力結果を讃える意味合いであろう。さらに喫煙の欲望が出て来たときに「ちらり」とその表彰状を見て気持ちを落ち着かせる意味合いもある。と言う訳で今はようやく「薬物依存症」から脱却しつつある。早く皆さんに完治しましたと言えるようになりたい。
2011年11月27日
三つの持病:高血圧(1)
薬物依存症から項を変えて、しばしの間は「血圧」である。一番長い間付き合いがあるのが禁煙以降の「さいら」には高血圧症である。
薬を飲み始めたのは今から約30年前のことである。きっかけは全く覚えていない。多分仕事でのプレッシャーからだろうと思っていたが、無職になっても、一向に改善の様子が見られない。それ以降、薬をもらいに行く都度、血圧が下がることはなかった。それで、血圧の薬を欠かすことが出来ない。正にこれは持病と言うのに相応しい。
本当か嘘か知らないが、血圧の薬は飲み始めると止めることが出来ないと聞いていることが影響しているのかもしれない。滅多に医者は変えない主義であるが、転勤とかお医者さんが亡くなったりとかでその30年間で4回ぐらい変更した。医者によって、薬の好み(得意な薬?)があるのか?製薬会社のプロパーとの繋がりが有るのか?よく分からないが、前の医者の処方した薬を見せると、ほとんどの場合同じ薬ではない。「私の所ではその薬の処方でなくて同じ効き方がする薬にしますが…」と言う訳で、それ以外は同じ薬を処方してもらっている。
今も最初と変わらない薬の量「朝だけの2錠」を飲んでいる。特に進んでいるのではないし、良くもなっていないのも確かである。
2011年11月28日
三つの持病:高血圧(2)
高血圧症の原因は「喫煙である。」と昔のヘビースモーカーを知る人は誰しも言った。さらに(最近はほとんどの医者がそうであるが)煙草を吸わない医者は「原因はたばこの吸い過ぎです。」「ニコチンは血管を収縮する作用があります。」「喫煙をやめれば、血圧のも良い方向に動きます。」と諭した。特に薬物依存症の項で述べた禁煙外来の先生は力説した。確かにそうであろうと禁煙にその意味で「さいら」には力が入った。
しかしながら、そううまくは行かなかった。うまく下がらなかった理由は
「体重です。」 と医者は言った。
2001年11月29日
三つの持病:高血圧(3)
そう言えば確かに禁煙をして、体重は急激に増加した。もともと二十歳代の体重は50キログラムを切ることがしばしばで、健康診断で栄養失調の烙印を押されていた。それが年齢と共に体重が増加していた。確かに血圧云々と言う時には60キロをはるかに超えていた。年齢と共に代謝効率が良くなってくるのであろう。そして、禁煙中は70数キロにまで跳ね上がった。その結果として、血圧への禁煙効果は帳消しになってしまったらしい。この禁煙時の体重増加は喜ぶべきなのか?はたまた、副作用なのか?悩むところであった。禁煙外来の先生は「まず禁煙を継続することです。」「体重の増加は後でなんとでもなります。」
しかし、体重増と血圧高で後は血糖値次第で「立派なメタボ症候群」と脅かされる。
2011年11月30日
三つの持病:高血圧(5)
高血圧の原因は私にはよく分からない。昔、学生の頃の同級生が当時から血圧が高くて「本態性高血圧症」と診断された。この病名は聞き方によっては非常に悪く聞こえてしまう。しかし、結局のところその病名は「原因がよく分かりません。」と言っていることと同じらしい。その知人に最近会って、聞いたところ「血圧が高いのが気になるので最近」「色々と検査をしてもらった。」「医者の前とかで測ると高いことが分かった。」そして結局白衣性高血圧と言うことになったらしい。気の優しいものにとっては医者も罪作りをすると思ってしまった。もし私が似たようなことに該当するとすれば、多分美女性高血圧症になるのであろう。
2011年12月2日
三つの持病:その(12):高血圧(終章)
私に処方されている高血圧の薬はどうも考えるところ、単に血圧を下げるだけの様である。高血圧の原因を除去する薬ではないようだ。痛み止めの一時的な頓服となんら変わらないのではないかと思う。どうもそこのところが理解できない。症状が出てきて間もない時には一時押さえの頓服的な薬も必要であろう。確かに塩分多量摂取・喫煙習慣・肥満的体重はその原因かもしれないがそれらに対処した効果は全くない。医者はその根本原因を究明しないし、原因を除去しないで薬だけの処方と言うのは医者不信に繋がる。そして、高血圧と言うものは医者が言うような重要な疾患でないのではないだろうか?と思ってしまう。或いはまた、抜本的な治療が可能であるにもかかわらず、そうしない方が、医者の儲けに繋がるからでないだろうか?と色々と考えるところはあるが、今のところ医者の薬を医者の指示通り服用している「さいら」である。
三つの持病:脊椎管狭窄症(1)
「脊椎管狭窄症」は私にとって最も新しい持病である。そして、現在のところ、他には持病と言える症状はない。今から約2年半ほど前である。禁煙を始めて、体重が増加してきた頃であった。どうも毎日の散歩の途中や何もしないで長く立っていると、腰が変に痛い。腰が痛いと云うか太腿にかけて痛い。その痛さは鈍痛と云えば良いのか「痛だるい」と云えば良いのか、変な痛さである。
始めの頃は体重が増加して重さに耐えかねているのであろうか?と思ったりした。その内に直るであろうと思っていたが、そうでもない。段々とひどくなってくるように思えた。毎日の散歩にも支障が出て来る。
2011年12月7日
三つの持病:脊椎管狭窄症(2)
それで、整形外科がある大きい病院へ行った。最近、整形外科医院は街の中に非常にたくさんある。リハビリと言う長期に渡り、それなりの頻度で通院しなければならない治療方法のため、そして、「さいら」の様な老齢化による需要も多いのであろう。何故総合病院へ行ったかと言うと、正確な診断をお願いしたかったためである。診断のために、時間がかかるのは厭であった。その診断で、もし毎日のリハビリが必要であれば、近くの整形外科医院を紹介して貰うつもりであった。
2011年12月8日
三つの持病:脊椎管狭窄症(3)
紹介状もなしに行ったので、待たされた。待ちに待って、ようやく診察になった。待合の長椅子に腰かけているだけでも、長時間になると痛い。 朝9時に入って、午後2時を過ぎている。問診と軽い診察の後、直ちにCT検査となった。さすが総合病院と感心する。しかし、先生はそのCT画像を見て、MRI検査が必要であるとおっしゃる。大きな総合病院とは言え、MRI検査は直ちにと言う訳にはいかない様である。確か約2週間後になった。
その時に、先生は「痛くなれば、飲んでください。」と言って、頓服と胃薬をくれた。診断が未だ出来ていないので、その頓服と胃薬だけであった。しかし、その量に驚いた。今までの経験では頓服は精々数回分しかくれなかった。今回は何と一カ月分の頓服と胃薬であった。最近の痛み止めの処方は昔と随分と異なっているように思う。昔は単なる痛みは我慢・我慢であったが、最近は患者が苦痛を訴えるならば、原因は兎も角、その苦痛を取り敢えず除去する。そのようになって来たように思う。
2011年12月9日
三つの持病:脊椎管狭窄症(4)
MRI検査が終わり、数日後の診察日。担当医はMRIの映像を見ながら、脊椎の番号を言いながら、「脊椎管狭窄症」です。と診断を下した。そして、「処方する薬は直ぐには効きません。」「痛い時にはこの前の頓服を合わせて飲んで下さい。」「人によって効き始めるのに」「3カ月ほどかかることも有ります。」「その間その薬が効くかどうか見てみましょう。」「又、人によっては3カ月服用しても、」「症状が改善しないことも有ります。」 「その時はかなり面倒になります。」 と言うことで1カ月の処方をくれた。そして、一か月後に再診となった。
2011年12月10日
三つの持病:脊椎管狭窄症(5)
一か月後、再診の日である。先生は「どうですか?」「少しは楽になりましたか?」とお聞きになる。私「以前と変わりありませんが…。」先生はしたり顔で、「そうですか?」「もう一か月、続けてみましょう。」と当然のようにおっしゃる。「さいら」も少し落ち着いてきたので先生に尋ねてみた。「脊椎管狭窄症の原因はなんですか?」「姿勢ですか?」「体重ですか?」先生曰く。「原因はよく分かりません」「リハビリは必要ないのですか?」先生曰く。「リハビリは全くこの病気には効果がありません。」「このまま効かなかったらどうするのですか?」先生曰く。「それはその時に相談しましょう。」と言うような会話が有って、「痛み止めの薬は未だありますか?」「はい。あります。」再度、前回と同じ薬で、同じ期間の一か月の処方を出してくれた。そして、再診の日を決めてくれた。
2011年12月11日
三つの持病:脊椎管狭窄症(6)
不思議なことに、薬を飲み始めて約3か月になりかけた頃、何処となく、散歩しても痛みが和らいだように感じて来た。先生のおっしゃるように、漸く薬が効いてきたのだろうか?再診の日に、「少し痛みがなくなりつつあります。」先生「そうですか。」「良かったですね」「それでは、もう一か月分処方しておきます。」
そして次の再診日。「どうですか?」私「痛みがほぼ取れてきました。」「散歩しても、段々と長くできるようになってきました。」「それは良かった。」「それでは」「三か月分の薬を出しておきましょう。」「三か月ですか?」「はい。この薬は最長三か月処方できますので。」「その間、おかしいと思えば、連絡ください。」私はこの時初めて、薬によって処方出来る期間があることを知った。三か月間の処方は初めてであった。町の医者では多分であるが、同じ薬を処方するのもせいぜい1か月間であろう。医者の世界もどこかせこいと思ってしまった。
2011年12月12日
三つの持病:脊椎管狭窄症(終章)
その後、本当に薬が良く効いてきて、痛みが全くなくなった。毎日の散歩も、約1時間45分。結構アップダウンが有る道であるが、何ともない。これほどはっきりと薬の効果が出るとは思わなかった。一年ほど過ぎた再診の日。『変わりないですか?』「はい。快調です。」「薬がこんなに効くとは思いませんでした。」「一度、薬を止めて見ても良いですが…。」
「やめると再発するのでしょうか?」「そういう場合もあります。」「酷くなることもあります。」「そのまま再発しない場合もあります。」「長期の投薬では、副作用がありますか?」「特にありません。」「長期の投薬で薬が効か無くなると言うことは有りますか?」「ないです。」「徐々に薬の量を減らしていく方法はどうでしょうか?」「止めるときは、一気に止めるのが常です。」「わかりました。」「持病とあきらめて、そのまま三か月に一度通院します。」と言うことで、今も三か月に一度通院している。
2011年12月13日
三つの持病:終わりに
これで三つの持病の話は終わりになる。薬物依存症は今も禁煙は続いている。しかし、飲み会とかで隣の人が吸っていると、今もその煙を求めて体がすっとその方向に向いてしまう。これは一生続くことになるのであろう。薬物依存症の視点から一つ恐れていることがある。それは、たばこの代わりの何かを求めている自分に気付くことである。まあこの年齢になると麻薬などの本当の薬物ではないが、時にはアルコールが非常に恋しくなる。
血圧の薬は効いているのか効いていないのかよく分からない。血圧の薬は例えば、飲むのを止めるときっと今よりも血圧が高くなるのであろうと思って、或いはそう信じて飲み続けている。血圧を下げる理学的方法として、指とかの末端を揉むと良いと聞いたことがある。それで、散歩で歩きながら手の指などを揉んでいるが、さしたる効果は残念ながらない。高血圧の主たる原因が分からないのが、不満と言えば不満であるが、今しばらく飲み続けざるを得ない。
それに比較して、脊椎管狭窄症の薬は本当に効くとの実感がある。先生は止めても良いと言うが、あの何とも言えない痛ただるさは体験した者でないと分からない。これも、当分の間は飲み続けることになろう。
禁煙・脊椎管狭窄症・高血圧も一生のお付き合いになるのであろう。一生と言えば長いようであるが、「さいら」の年齢になるとそんなに長くはないだろう。
2011年12月14日
この記事は「三つの持病」として数回にわたり記したものを少し加筆・訂正して再掲したものである。これにより以前のこのシリーズはすべて削除した。
脊椎狭窄症とは無関係な症状であるが、昔整形外科医院に通院していたころの記事整形外科医院にて 全体がある。
三つの持病:初めに
幸いなことに、この歳になるまで、一度も大病をしたことがない。大病でなくても、例えば盲腸とかで入院とかの経験もない。定期検診や人間ドックでは、若い時から無傷とは言えない。何かしらの医者のコメント。或いは「要精密検査」とされる。例えば、胃カメラではほとんど必ず「生検」になる。胸のレントゲンでは、これも「所見」が或る。そして、ほとんどの場合、CT検査となる。生化学検査もそんなに良いことはない。しかし、治療を要するところまでは行かない。
とは言え、持病は幾つか有る。検診等の医者のコメントは
持病を除いての話である。それらの持病については、人間ドックでは「その治療を続けるように」との有り難いアドバイスがある。それを順次思いつくままに記事にして行こう。
2011年11月15日
三つの持病:薬物依存症(1)
丁度今から3年前に人間ドックの胸部レントゲン検査で引っ掛かり、CT等の精密検査と腫瘍マーカー検査を一カ月の間隔で受けた。その最終診断の時に医者が言う。「心配していた影は特に変化はないようです。」「マーカーもまあまあの値です。」「ですから、肺がんの疑いは今のところ問題はなさそうです。」「ただ、定期的な検査が必要でしょう。」と言うことで、半年に一度普通のレントゲンとCTを交互に検査することになった。
2011年11月15日
三つの持病:薬物依存症(2)
ところで、その呼吸器内科の先生は仰った。「実は、肺活量の検査も余り思わしくない。」
「レントゲンでも喫煙の影響が顕著に出ています。」「喫煙の習慣は『薬物依存症』と言う病気です。」「だからその治療には保険適用にもなるのです。」「一つ思いきって禁煙プログラムに参加しませんか?」「この病院でも今月から健康保険が適用されるようになりました。」「喫煙歴からみると今からの禁煙が肺がんに有効となるには、」「更に20年ほど生きて貰わないとだめです。」「ですから肺がん対策には禁煙はお歳を考えると」「余り有効とは言えません。」「しかし、肺気腫には今からでもはっきりと有効です。」「肺気腫は思うよりも本人さんはつらいのです。」
2011年11月18日
三つの持病:薬物依存症(3)
と言う様な事が有って、40年×365日×40本のヘビースモーカも年貢の納め時と考えて禁煙プログラムに参加することにした。その医者の勧めの健康上の理由もあるが、一番大きな理由は経済的な理由である。年金生活に入って節約する必要があり、その最も有効な方法は「禁煙」であったと言うのが正解であろう。
2011年11月20日
三つの持病:薬物依存症(4)
禁煙を決意したのは決してこれば初めてではない。確かこれを含めて三回ほど禁煙をした。
しかし、続いたのは最長で1年ほど、短い時は数か月であった。長続きしないのは、一つは薬物依存症的な体質である。禁煙中も宴席とかで隣の方がたばこを吸っていると、或いは会議などでも隣の方が吸っていると、体がごく自然にそちらの方へ傾いてそのタバコの香りに誘われていくのが常であった。もう一つは、言い訳がましいがやはり仕事の関係であったと思っている。煙草を吸わない人には理解できないことであるが、会議などでデッドロックに乗り上げたときなど、一服して喫煙をすると何処となく落ち着いて、良いアイディアも浮かんで来るくように感じるのである。断っておくが、それは決して本当に浮かんでくるのではなくて、「浮かんでくるように感じるだけなのである。」
2011年11月21日
三つの持病:薬物依存症(5)
禁煙プログラムの実際は病院によって、色んな方法が有るのであろう。禁煙のための薬の処方も大事であるが、それと同程度と言うか、それ以上に必要なことは、 「禁煙の気持ちを持続させる」 ことである。その病院では正式なカウンセリングではないが、先生の診察の前に、問診を看護師さんから受ける。先生はその問診票を見ながら、いくつかのアドバイスを患者にする。どちらも非常に親切と言うか、禁煙のためのよきアドバイザーに徹されている。禁煙の進捗状況や問題点、良かった点などなどである。そして、さらに持続することへの励ましの言葉もある。とても治療に通院している雰囲気はない。その看護師さんの温和な御顔を拝見に行っているようなものであった。
2011年11月22日
三つの持病:薬物依存症(終章)
私の人生唯一の表彰状が居間に架けられている。もう直ぐ70歳になろうと云うのに、今もって表彰状がこれ1枚だけと言うのは寂しい限りである。そして、寂しいだけなら未だ良いが、如何にも社会貢献をしていないことが明白で恥ずかしい限りである。その表彰状は 「禁煙プログラム終了」 の表彰状である。表彰者名には病院の名前と担当医師名そして、大切なことであるが、一番お世話になったと「さいら」が思う看護師さん2名の名前が書かれている。別に表彰するようなことではないが、禁煙と言うやさしくはないことに対しての努力結果を讃える意味合いであろう。さらに喫煙の欲望が出て来たときに「ちらり」とその表彰状を見て気持ちを落ち着かせる意味合いもある。と言う訳で今はようやく「薬物依存症」から脱却しつつある。早く皆さんに完治しましたと言えるようになりたい。
2011年11月27日
三つの持病:高血圧(1)
薬物依存症から項を変えて、しばしの間は「血圧」である。一番長い間付き合いがあるのが禁煙以降の「さいら」には高血圧症である。
薬を飲み始めたのは今から約30年前のことである。きっかけは全く覚えていない。多分仕事でのプレッシャーからだろうと思っていたが、無職になっても、一向に改善の様子が見られない。それ以降、薬をもらいに行く都度、血圧が下がることはなかった。それで、血圧の薬を欠かすことが出来ない。正にこれは持病と言うのに相応しい。
本当か嘘か知らないが、血圧の薬は飲み始めると止めることが出来ないと聞いていることが影響しているのかもしれない。滅多に医者は変えない主義であるが、転勤とかお医者さんが亡くなったりとかでその30年間で4回ぐらい変更した。医者によって、薬の好み(得意な薬?)があるのか?製薬会社のプロパーとの繋がりが有るのか?よく分からないが、前の医者の処方した薬を見せると、ほとんどの場合同じ薬ではない。「私の所ではその薬の処方でなくて同じ効き方がする薬にしますが…」と言う訳で、それ以外は同じ薬を処方してもらっている。
今も最初と変わらない薬の量「朝だけの2錠」を飲んでいる。特に進んでいるのではないし、良くもなっていないのも確かである。
2011年11月28日
三つの持病:高血圧(2)
高血圧症の原因は「喫煙である。」と昔のヘビースモーカーを知る人は誰しも言った。さらに(最近はほとんどの医者がそうであるが)煙草を吸わない医者は「原因はたばこの吸い過ぎです。」「ニコチンは血管を収縮する作用があります。」「喫煙をやめれば、血圧のも良い方向に動きます。」と諭した。特に薬物依存症の項で述べた禁煙外来の先生は力説した。確かにそうであろうと禁煙にその意味で「さいら」には力が入った。
しかしながら、そううまくは行かなかった。うまく下がらなかった理由は
「体重です。」 と医者は言った。
2001年11月29日
三つの持病:高血圧(3)
そう言えば確かに禁煙をして、体重は急激に増加した。もともと二十歳代の体重は50キログラムを切ることがしばしばで、健康診断で栄養失調の烙印を押されていた。それが年齢と共に体重が増加していた。確かに血圧云々と言う時には60キロをはるかに超えていた。年齢と共に代謝効率が良くなってくるのであろう。そして、禁煙中は70数キロにまで跳ね上がった。その結果として、血圧への禁煙効果は帳消しになってしまったらしい。この禁煙時の体重増加は喜ぶべきなのか?はたまた、副作用なのか?悩むところであった。禁煙外来の先生は「まず禁煙を継続することです。」「体重の増加は後でなんとでもなります。」
しかし、体重増と血圧高で後は血糖値次第で「立派なメタボ症候群」と脅かされる。
2011年11月30日
三つの持病:高血圧(5)
高血圧の原因は私にはよく分からない。昔、学生の頃の同級生が当時から血圧が高くて「本態性高血圧症」と診断された。この病名は聞き方によっては非常に悪く聞こえてしまう。しかし、結局のところその病名は「原因がよく分かりません。」と言っていることと同じらしい。その知人に最近会って、聞いたところ「血圧が高いのが気になるので最近」「色々と検査をしてもらった。」「医者の前とかで測ると高いことが分かった。」そして結局白衣性高血圧と言うことになったらしい。気の優しいものにとっては医者も罪作りをすると思ってしまった。もし私が似たようなことに該当するとすれば、多分美女性高血圧症になるのであろう。
2011年12月2日
三つの持病:その(12):高血圧(終章)
私に処方されている高血圧の薬はどうも考えるところ、単に血圧を下げるだけの様である。高血圧の原因を除去する薬ではないようだ。痛み止めの一時的な頓服となんら変わらないのではないかと思う。どうもそこのところが理解できない。症状が出てきて間もない時には一時押さえの頓服的な薬も必要であろう。確かに塩分多量摂取・喫煙習慣・肥満的体重はその原因かもしれないがそれらに対処した効果は全くない。医者はその根本原因を究明しないし、原因を除去しないで薬だけの処方と言うのは医者不信に繋がる。そして、高血圧と言うものは医者が言うような重要な疾患でないのではないだろうか?と思ってしまう。或いはまた、抜本的な治療が可能であるにもかかわらず、そうしない方が、医者の儲けに繋がるからでないだろうか?と色々と考えるところはあるが、今のところ医者の薬を医者の指示通り服用している「さいら」である。
三つの持病:脊椎管狭窄症(1)
「脊椎管狭窄症」は私にとって最も新しい持病である。そして、現在のところ、他には持病と言える症状はない。今から約2年半ほど前である。禁煙を始めて、体重が増加してきた頃であった。どうも毎日の散歩の途中や何もしないで長く立っていると、腰が変に痛い。腰が痛いと云うか太腿にかけて痛い。その痛さは鈍痛と云えば良いのか「痛だるい」と云えば良いのか、変な痛さである。
始めの頃は体重が増加して重さに耐えかねているのであろうか?と思ったりした。その内に直るであろうと思っていたが、そうでもない。段々とひどくなってくるように思えた。毎日の散歩にも支障が出て来る。
2011年12月7日
三つの持病:脊椎管狭窄症(2)
それで、整形外科がある大きい病院へ行った。最近、整形外科医院は街の中に非常にたくさんある。リハビリと言う長期に渡り、それなりの頻度で通院しなければならない治療方法のため、そして、「さいら」の様な老齢化による需要も多いのであろう。何故総合病院へ行ったかと言うと、正確な診断をお願いしたかったためである。診断のために、時間がかかるのは厭であった。その診断で、もし毎日のリハビリが必要であれば、近くの整形外科医院を紹介して貰うつもりであった。
2011年12月8日
三つの持病:脊椎管狭窄症(3)
紹介状もなしに行ったので、待たされた。待ちに待って、ようやく診察になった。待合の長椅子に腰かけているだけでも、長時間になると痛い。 朝9時に入って、午後2時を過ぎている。問診と軽い診察の後、直ちにCT検査となった。さすが総合病院と感心する。しかし、先生はそのCT画像を見て、MRI検査が必要であるとおっしゃる。大きな総合病院とは言え、MRI検査は直ちにと言う訳にはいかない様である。確か約2週間後になった。
その時に、先生は「痛くなれば、飲んでください。」と言って、頓服と胃薬をくれた。診断が未だ出来ていないので、その頓服と胃薬だけであった。しかし、その量に驚いた。今までの経験では頓服は精々数回分しかくれなかった。今回は何と一カ月分の頓服と胃薬であった。最近の痛み止めの処方は昔と随分と異なっているように思う。昔は単なる痛みは我慢・我慢であったが、最近は患者が苦痛を訴えるならば、原因は兎も角、その苦痛を取り敢えず除去する。そのようになって来たように思う。
2011年12月9日
三つの持病:脊椎管狭窄症(4)
MRI検査が終わり、数日後の診察日。担当医はMRIの映像を見ながら、脊椎の番号を言いながら、「脊椎管狭窄症」です。と診断を下した。そして、「処方する薬は直ぐには効きません。」「痛い時にはこの前の頓服を合わせて飲んで下さい。」「人によって効き始めるのに」「3カ月ほどかかることも有ります。」「その間その薬が効くかどうか見てみましょう。」「又、人によっては3カ月服用しても、」「症状が改善しないことも有ります。」 「その時はかなり面倒になります。」 と言うことで1カ月の処方をくれた。そして、一か月後に再診となった。
2011年12月10日
三つの持病:脊椎管狭窄症(5)
一か月後、再診の日である。先生は「どうですか?」「少しは楽になりましたか?」とお聞きになる。私「以前と変わりありませんが…。」先生はしたり顔で、「そうですか?」「もう一か月、続けてみましょう。」と当然のようにおっしゃる。「さいら」も少し落ち着いてきたので先生に尋ねてみた。「脊椎管狭窄症の原因はなんですか?」「姿勢ですか?」「体重ですか?」先生曰く。「原因はよく分かりません」「リハビリは必要ないのですか?」先生曰く。「リハビリは全くこの病気には効果がありません。」「このまま効かなかったらどうするのですか?」先生曰く。「それはその時に相談しましょう。」と言うような会話が有って、「痛み止めの薬は未だありますか?」「はい。あります。」再度、前回と同じ薬で、同じ期間の一か月の処方を出してくれた。そして、再診の日を決めてくれた。
2011年12月11日
三つの持病:脊椎管狭窄症(6)
不思議なことに、薬を飲み始めて約3か月になりかけた頃、何処となく、散歩しても痛みが和らいだように感じて来た。先生のおっしゃるように、漸く薬が効いてきたのだろうか?再診の日に、「少し痛みがなくなりつつあります。」先生「そうですか。」「良かったですね」「それでは、もう一か月分処方しておきます。」
そして次の再診日。「どうですか?」私「痛みがほぼ取れてきました。」「散歩しても、段々と長くできるようになってきました。」「それは良かった。」「それでは」「三か月分の薬を出しておきましょう。」「三か月ですか?」「はい。この薬は最長三か月処方できますので。」「その間、おかしいと思えば、連絡ください。」私はこの時初めて、薬によって処方出来る期間があることを知った。三か月間の処方は初めてであった。町の医者では多分であるが、同じ薬を処方するのもせいぜい1か月間であろう。医者の世界もどこかせこいと思ってしまった。
2011年12月12日
三つの持病:脊椎管狭窄症(終章)
その後、本当に薬が良く効いてきて、痛みが全くなくなった。毎日の散歩も、約1時間45分。結構アップダウンが有る道であるが、何ともない。これほどはっきりと薬の効果が出るとは思わなかった。一年ほど過ぎた再診の日。『変わりないですか?』「はい。快調です。」「薬がこんなに効くとは思いませんでした。」「一度、薬を止めて見ても良いですが…。」
「やめると再発するのでしょうか?」「そういう場合もあります。」「酷くなることもあります。」「そのまま再発しない場合もあります。」「長期の投薬では、副作用がありますか?」「特にありません。」「長期の投薬で薬が効か無くなると言うことは有りますか?」「ないです。」「徐々に薬の量を減らしていく方法はどうでしょうか?」「止めるときは、一気に止めるのが常です。」「わかりました。」「持病とあきらめて、そのまま三か月に一度通院します。」と言うことで、今も三か月に一度通院している。
2011年12月13日
三つの持病:終わりに
これで三つの持病の話は終わりになる。薬物依存症は今も禁煙は続いている。しかし、飲み会とかで隣の人が吸っていると、今もその煙を求めて体がすっとその方向に向いてしまう。これは一生続くことになるのであろう。薬物依存症の視点から一つ恐れていることがある。それは、たばこの代わりの何かを求めている自分に気付くことである。まあこの年齢になると麻薬などの本当の薬物ではないが、時にはアルコールが非常に恋しくなる。
血圧の薬は効いているのか効いていないのかよく分からない。血圧の薬は例えば、飲むのを止めるときっと今よりも血圧が高くなるのであろうと思って、或いはそう信じて飲み続けている。血圧を下げる理学的方法として、指とかの末端を揉むと良いと聞いたことがある。それで、散歩で歩きながら手の指などを揉んでいるが、さしたる効果は残念ながらない。高血圧の主たる原因が分からないのが、不満と言えば不満であるが、今しばらく飲み続けざるを得ない。
それに比較して、脊椎管狭窄症の薬は本当に効くとの実感がある。先生は止めても良いと言うが、あの何とも言えない痛ただるさは体験した者でないと分からない。これも、当分の間は飲み続けることになろう。
禁煙・脊椎管狭窄症・高血圧も一生のお付き合いになるのであろう。一生と言えば長いようであるが、「さいら」の年齢になるとそんなに長くはないだろう。
2011年12月14日