
超ジャズ入門(2005年10月8日)
ここの記事は最近「入門書」ばかりである。恥ずかしいが、仕方がない。入門書だけ読んでいるのではないが、他の本はどうも感想は書きにくい。と言う訳で、暫くは入門書シリーズになるかも。
ジャズ入門書は数々有れど、この本にまさる入門書はない。但し、読んでジャズが好きになるかどうか保証できないのは他の入門書と同じ。むしろ、「ジャズを嫌いになれ、なれ」と嗾けているようでもある。
ライナーノーツに記されていること、有名ジャズミュージシャンの逸話を否定しまくる。ついにはジャズ発祥の歴史まで異を唱える。そんな説があるなんて知らなんだ。ジャズ演奏の「ええかげんさ」を暴いていく。漫才師のようにこちらの席で声が掛かれば、こちらの席へ勇んで行く。勿論あちらでも。芸術ではなくて芸能であると位置づける。しかも最早過去の芸能であると位置づける。「ええかげんさ」と「過去の芸能」。確かにそう言える。だから安心して聴ける。著者はそう言いながら、精魂込めて聴かれている様であるが。
ジャズ愛好家の「蘊蓄好き」、「ジャズはお勉強」も面白おかしく切っていく。この本を読んで以降、ジャズの蘊蓄はしなくなった。嫌々、元々蘊蓄のネタを持ち合わせていないのが正しい。それでよいのだと著者は言う。
CDの買い方指南もある。「輸入盤を買え」。理由は「安い」からである。全くその通り。何故日本では高いのか???。輸入盤であれば、一枚千円以下で買えるものもある。違いはライナーノーツが日本語で書かれている位だ。これは読む前から実行している。尤も、「さいら」の場合は、田舎勤務であったこと、和歌山市内でも、買いたいCDは「お取り寄せ」。それなら、手元に届くのに通販会社の方が早い。通販なら輸入盤も豊富である。
最後に、著者が勧めるジャズCDの話になる。全く読んでいて「我が意を得たり」である。「さいら」のジャズCDは、この本を読む前から何故かレーベルでは「ブルーノート」、ミュージシャンでは「マイルス・デイビス」が殆ど。意外と正統派だったんだ。その理由も分かったし、間違いがなかったことを喜んでいる。更に、人が聞くにはあんまり沢山のCDは不要。聞かないCDは売ること。その売り先まで書かれている。と言っても未だ未だ「さいら」のジャズCDは少ない。
この本が性に合っているのはその内容も兎も角、その語り口であろう。何事でも「切って、切りまくる」「さいら」であるが、この著者のように「軽快に」は出来ない。
書籍のデータ
書名:超ジャズ入門
叢書名:集英社新書
著者:中山康樹
発行所:(株)集英社
発行年月日:2001年9月19日 第1刷発行
ここの記事は最近「入門書」ばかりである。恥ずかしいが、仕方がない。入門書だけ読んでいるのではないが、他の本はどうも感想は書きにくい。と言う訳で、暫くは入門書シリーズになるかも。
ジャズ入門書は数々有れど、この本にまさる入門書はない。但し、読んでジャズが好きになるかどうか保証できないのは他の入門書と同じ。むしろ、「ジャズを嫌いになれ、なれ」と嗾けているようでもある。
ライナーノーツに記されていること、有名ジャズミュージシャンの逸話を否定しまくる。ついにはジャズ発祥の歴史まで異を唱える。そんな説があるなんて知らなんだ。ジャズ演奏の「ええかげんさ」を暴いていく。漫才師のようにこちらの席で声が掛かれば、こちらの席へ勇んで行く。勿論あちらでも。芸術ではなくて芸能であると位置づける。しかも最早過去の芸能であると位置づける。「ええかげんさ」と「過去の芸能」。確かにそう言える。だから安心して聴ける。著者はそう言いながら、精魂込めて聴かれている様であるが。
ジャズ愛好家の「蘊蓄好き」、「ジャズはお勉強」も面白おかしく切っていく。この本を読んで以降、ジャズの蘊蓄はしなくなった。嫌々、元々蘊蓄のネタを持ち合わせていないのが正しい。それでよいのだと著者は言う。
CDの買い方指南もある。「輸入盤を買え」。理由は「安い」からである。全くその通り。何故日本では高いのか???。輸入盤であれば、一枚千円以下で買えるものもある。違いはライナーノーツが日本語で書かれている位だ。これは読む前から実行している。尤も、「さいら」の場合は、田舎勤務であったこと、和歌山市内でも、買いたいCDは「お取り寄せ」。それなら、手元に届くのに通販会社の方が早い。通販なら輸入盤も豊富である。
最後に、著者が勧めるジャズCDの話になる。全く読んでいて「我が意を得たり」である。「さいら」のジャズCDは、この本を読む前から何故かレーベルでは「ブルーノート」、ミュージシャンでは「マイルス・デイビス」が殆ど。意外と正統派だったんだ。その理由も分かったし、間違いがなかったことを喜んでいる。更に、人が聞くにはあんまり沢山のCDは不要。聞かないCDは売ること。その売り先まで書かれている。と言っても未だ未だ「さいら」のジャズCDは少ない。
この本が性に合っているのはその内容も兎も角、その語り口であろう。何事でも「切って、切りまくる」「さいら」であるが、この著者のように「軽快に」は出来ない。
書籍のデータ
書名:超ジャズ入門
叢書名:集英社新書
著者:中山康樹
発行所:(株)集英社
発行年月日:2001年9月19日 第1刷発行