Heal-log

つれづれなるままに。

Southern Hospitality。

2006年06月06日 | 
1日平均2万歩の生活を続けて3日目、遂に足を負傷した。
「何だか右足の先が痛い」
そう思って、ふと靴の中を見ると、流血。
どうやら、小指の爪で薬指の側面を切ってしまったらしい。

血を見て急に痛く感じるのは、子どもの時から変わらない。
すぐさま今回の会場での「憩いの場」である従業員用の休憩所に避難する。
ここは少し奥まったところにあるせいか、普通の学会参加者は寄り付かない。
けれども机も椅子もあるし、日陰なのでとても気持ちがいい。
この3日間、疲れたときや昼食を取る時は必ず此処に来ている。
だから今回も迷わずここに来て、けれども汚れた足をみて途方に暮れていた。

"Do you need help? Are you all right?"
見上げると、警備のおばちゃんの心配そうな顔。
どうやら私の足の惨状に気が付いたらしい。
とはいえ、すぐに手当てが出来る場所でもないので"I'm OK."と答える。

それ以上は何も言わなかったおばちゃん。
それでも、立ち去り際に「向こうに救護室があるから」「帰るときはこのエレベーター(従業員用)を使いなさい。歩かなくて済むから」と押し付けがましくない親切ぶりだった。

この街の人は、とても優しい。
何くれとなく話しかけてきて、やたらと人を褒める。
海外という状況でこちらも警戒しているから、相手にしないことも多いけれど、それでもどこか嬉しくなる。


もてなしの心(Southern Hospitality)を忘れず、南部美人(Southern bell)を褒めちぎる。
この街の大多数を占める黒人の人々は良くは思わないかもしれないけれど、「風邪と共に去りぬ」に描かれる南部の伝統を、少しだけ垣間見た気がした。