先日、「古い映画を見ている」と言ったところ
友人から 「太陽がいっぱい」のDVDをいただきました。
2日に渡って、2回見ました。
テーマ音楽はあまりにも有名ですし、最後のシーンも見たことがあったのですが
最初から最後までちゃんと見てなかったので、新鮮でした。
原作がパトリシア・ハイスミスということも初めて知りました。
アラン・ドロンて、「究極のハンサム」というイメージでしたが、
ちょっと違う印象でした。
とっかかりは「ハンサム」で、うっかりすると闇に引き込まれるというか
「ハンサム」というあっさりした感じではなくて、意外に粘りけがあると思いました。
映画のタイトルバックが、アラン・ドロンが劇中でサインの練習をする場面に
なっているんですよね。そうですよね?
部屋の壁に拡大したサインを写して、紙を何度も変えながら練習するところ。
あの シュルシュルっとしたところですよね。
金持ちの友人に魚の食べ方を直されるところで、あっ!と思ったのですが、
ちょうど、そんなアランドロンのプライベートでの完璧なマナーを
「あれは、本当の上流階級の人はやらない」と言っていた女性作家がいたのです。
劇中で 「上品ぶること自体が下品だ」と言われてました。
上流階級のことに関しては、タキシードについて、なるほど~と思ったことがあります。
一般には、タキシードを着るときは改まった場所なので、ぴっちりアイロンをあてて
ブラシもかけて、正装しているけれど、上流階級のおじ様のタキシードはよれて
シワになったりしている。普通のスーツを着るのと同じ感覚でタキシードをしょっちゅう
着るため特別な服装ではないからだそうです。(ホントかね?)
「上品ぶること自体が無理だ」とも言えますね。
その間違いなく上流で金持ちの友人が 「しょうがないなあ」みたいな、
憐れむような話し方をしていて それまでこの二人は
お互いにキライなのに一緒にいるのかとばかり思っていたのですが
もしかして、彼(金もちの方)は、ドロンをモロに格下扱いしながらも
好きなんじゃないかなという目で見始めました。
そしたら、ホントに心を許していたみたいで簡単に殺されてしまいました。
アラン・ドロンて、憂い顔がすごくステキで、笑顔が酷薄そうに見えたのですが、
あの、酷薄そうな笑顔がこの映画のポイントではないでしょうか。
この流れで、「フリック・ストーリー」を見ようと思います。
刑事もので、評価が高いそうです。
(で、ここで洗濯物を取り込みました)
アラン・ドロン、久しくこのお名前を耳にしませんでした。
アラン・ドロンと言えば男前の代名詞みたいなモノでしたよねぇ
今のチャン・ドンゴンみたいなもの(?)
映画「太陽がいっぱい」、見たような気もするのですが、完全に忘れています
「上品ぶること自体が下品だ」という言葉、なるほどと思えるところもありますね。
確かに、いくら頑張っても品が無い人っているような気がします。
「フリック・ストーリー」というタイトルは、まったく知りません
ヨーロッパのブルジョアの生活も垣間見られますね。
録画したのですが、未だに見ていません。最後に見たのはいつ頃だったかな。
魚料理を食べる時、「こうするんだ」と直されるシーンは印象に残っています。
数年前、P.ハイスミスの本をブック・レビューで紹介された時、これは買わなければと、買いました。
「目には見えないなにか」という短編集です。
アラン・ドロンの最高傑作だと思います。
よくできたサスペンスでした。アラン・ドロンあっての映画みたいですね!
Pハイスミスの短編集はおもしろそうですね。
私も読んでみます。
アランドロンにはまったかもしれないです。