山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

山葡萄を改良してワインに。

2013-01-03 10:58:46 | ワイン四方山話

日本に昔から自生している葡萄に、山葡萄があります。

この山葡萄、詳しくは「ヴィティス・コワニティ」というぶどう群に入ります。

世界のぶどう(なんと5000種類あるそうです)は、大きく2つに分かれ、ヨーロッパ系の「ヴィティス・ヴィニフェラ」群と、アメリカ系の「ヴィティス・ラブルスカ」群があります。

ヨーロッパ系の葡萄は主にワインに、アメリカ系は主に生食用に適すると言われています。

この2つに属さないものがアジアにあり、1つは中国東北部から朝鮮半島に自生する「ヴィティス・アムレンシス」、もう一つは、日本に自生する山葡萄の「ヴィティス・コワニティー」群です。

この山葡萄、見たことも食べたこともありませんが、小粒で甘味、酸味、渋味が強いらしい。

複雑そうな味わいですね。

日本は、外国の葡萄産地と比較すると、多湿なので、葡萄には過酷な気候。

そこに自生する山葡萄は、耐寒性、耐病性に優れているとのこと。

山葡萄の性質に目を付け、ワインにしようとした人はたくさんいたはずで、山葡萄のワインも少し出ていますが、単独では栽培もワインの味もちょっと難しいらしい。

そこで、山葡萄と他品種の葡萄を掛けた、品種改良の研究が、日本各地でされています。

今年の国産ワインコンクール2012で入賞したのが、モンデ酒造の「豊富畑 ヤマソービニヨン 2011」、銅賞です。

ヤマソービニヨンは、山葡萄とカベルネ・ソービニヨンの交配品種。

カベルネ・ソービニヨンは、赤ワインのスーパースター品種。

世界のスーパースターと、日本の自生葡萄の組み合わせ。

ちょっと期待する新しい赤ワイン品種です。

 

 

 


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