山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

2010 国産ワインコンクール

2010-08-05 16:44:50 | ワイン四方山話
 8月3日に、2010年国産ワインコンクールの発表がありました。
午後5時に、ホームページで発表されるとのことで、パソコンの前でドキドキ。

 注目は甲州種辛口部門。山梨の誇る白ワインです。甲州種の中口、甘口部門もありますが、やはり辛口。この賞で、1年間のワインの売り方が決まると言っても過言ではありません。

 また、山梨の80社のワイナリーがプライドをかけて作ってくる甲州種だから、そのワイナリーの力量も判ります(注 コンテストに参加しないワイナリーもあります)。まるで、学生時代の成績発表のような、プロ野球のドラフト会議のような、そんな気持ちでパソコンからの情報を見ました。

甲州種辛口部門1位、シャトレーゼ「勝沼 甲州樽発酵」。
このワイナリーは、山梨の菓子メーカーのワイン部門で、ワイン部門は平成12年からの稼業なので、10年でトップに立ちました。恐るべし実力。ただし、ここのワイナリーの商品は一般に出回らないので残念です。

2位は大手ワイナリーのマンズワインの商品。発売が今年の12月なので、まだ飲めません。
3位、勝沼醸造の「藤井甲州」。こちらも9月発売のワインです。
4位、蒼龍葡萄酒の「勝沼の甲州 2009 樽発酵」1592円。こちらはすでに市場に出ていて、山梨の酒屋ならどこでも手に入るワインです。
5位、大手ワイナリーのメルシャンのワイン。発売は10月の商品です。

ここまでが金賞ワインです。4位の蒼龍のワインだけが今飲めるワインです。他のワインが2000円以上なので、庶民的な価格の蒼龍のワインが入賞して良かったですね。

23位までが銀賞ワイン。この辺りまでは、どれもが金メダルになってもおかしくない高いレベルのワインです。その中で、すでに発売されている1000円台のワインを上げると、

7位 フジッコワイナリー「フジクレール甲州樽発酵」
10位 ダイヤモンド酒造「シャンテ Y.A アマリージョ」
12位 大泉葡萄酒「香り甲州 辛口」
14位 丸藤葡萄酒工業「ルバイヤート甲州シュールリー」
16位 蒼龍葡萄酒「シトラスセント甲州」
19位 白百合醸造「ロリアン甲州」
21位 原茂ワイン「ハラモヴィンテージ 甲州 シュールリー」

以上です。
上位入賞の傾向をみると、樽を使ったものが10位までのうち、7つが入っています。甲州種はすっきりしたワインなので、樽を使って複雑な味わいを出しています。
発酵に使った酵母を取り除かないシュールリー製法のワインや、香りの良さを強調したワインも上位にはいっています。

ワイナリー別では、銀賞23位までに、蒼龍葡萄酒のワインが3つ、勝沼醸造、フジッコワイナリー、中央葡萄酒がそれぞれ2つ入りました(大手ワイナリーを除く)。

一昨年、昨年と連続1位を獲得した中央葡萄酒は、銀賞を2つ取りましたが、ワイナリーとしては予想外の結果だったでしょうか。

その他、埼玉県の「秩父ワイン」、静岡県の「志太 中伊豆ワイナリー」が甲州種で入賞しました。特に、秩父ワインは、「甲州 樽貯蔵 2007」が、甲州種中口・甘口部門で3位です。県外のワイナリーが、甲州種ワインを作ってくれて嬉しいですね。





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