山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

久し振りの一升瓶ワインの新商品

2019-06-19 16:52:23 | 新商品インプレッション

錦城葡萄酒(勝沼)から、なま葡萄酒の入荷です。

変わったワインです。

なま、が気になりますが、それ以上にこのワインは品種のブレンドが変わっています。

甲州種(白)45%、マスカットベーリーA種(赤)45%、カベルネソービニヨン(赤)5%、甲斐ノワール(赤)5%。

白赤の比率は、白45%、赤55%。

こんな比率のワインは、ワインを販売して30年、初めてです。

過去にブレンド品種で驚いたワインは、マルサン葡萄酒の若尾葡萄園というロゼ。16種類の葡萄が使われていました。

http://www.hamamatsuya.jp/wine-list4.htm#marusan

錦城さんの今回発売されたワインに近いのは、牛奥ワインの赤の一升瓶です。

牛奥ワインの赤は、赤70%、白30%の割合です。

牛奥ワインの赤だって、どうして白ワインを30%ブレンドするのか、まったく謎(推測はしますが)です。

牛奥ワインの一升瓶ワインは、よく売れています。

http://www.hamamatsuya.jp/wine-list1.htm#usi

そしてこの錦城ワインです。

一升瓶ワインですから、多少肩の力を抜いて、自由に作られています。

一升瓶ワインの奥深さです。

ラベルに書いてありますが、余ったワインです。

余ったワインで一升瓶ワインを作っているのは、フジッコワイナリーが有名です。

http://www.hamamatsuya.jp/wine-list4.htm#fujikko

 フジッコワイナリーのワインは、すべてのワインがレベル以上なので、その余ったワインでつくる一升瓶ワインは期待しますが、ロットによって味が違うのが意外と曲者で、ドキドキしてしまいます。

さて、錦城のなまワインですが、「なま」はあまり気にしないでください。

「なま」だから、フレッシュなワイン、ということはありません。

飲んで、「なま」だな、ということも判りません。

「昔なつかしい葡萄酒」というのは、最近のきれいなワインとは違う、ということだと思います。

もちろん高価なワインのレベルではありません。

一升瓶ワインで、1728円という価格は売れると思います。

原料の葡萄が勝沼産でこの価格は安いです。

ただ、ラベルの天守閣は誤解されてしまいます。

勝沼に天守閣の城は在りません。山梨全域でも在りません。

錦城という社名は、会社所在地が勝沼町小佐手(おさで)で、中世の豪族小佐手氏の館が、錦城(きんじょう)と呼ばれていたことに由来します。

このワインは、社長の高野よしみさんのアイディアでしょうか。

最近の錦城さんは、いろいろ出してきておもしろいです。

http://www.hamamatsuya.jp/wine-list2.htm#kinjo

 よろしくお願いいたします。


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